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「Catch up La Liga」~2023.1.22 ラ・リーガ 第18節 アスレティック・ビルバオ×レアル・マドリー ハイライト

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柔軟なマドリーが屈強なビルバオを跳ね返す

 マドリーの今節の対戦相手はビルバオ。難所であるサン・マメスで首位のバルセロナを追走することが求められる。

 どちらも立ち上がりはボールを持ちながら試合を進めていく姿勢が強かった。ビルバオは広く後方の陣形を保ちながらビルドアップを行う。目が行ったのはワイドな位置を取り続けるWGのポジショニングである。バックラインが余裕をもってボールを持つ場合はCBが開き、SBが高い位置を取ることが多いため、WGはややナローにポジションを取ることが多いが、ビルバオのWGは張りっぱなしだった。

 こうした動きはWGをきっちり起点として生かそうという意識が大きいだろう。基本的にはマドリーはプレス隊にそこまで人数をかけてはいなかったが、ビルバオはポゼッションで苦しくなると、ロングカウンターできっちりとボールを逃がし、前線のスピード勝負に切り替えるスタンスとなっていた。ビルバオの陣形は後方からのショートパスと前線にボールを逃がす形の両にらみといえるだろう。

 特に迫力があったのはイニャキ・ウィリアムスとミリトンの裏抜けのスピード対決。見ごたえ抜群のマッチアップで見る側を沸かせるものとなっていた。

 マドリーの方がよりバックラインからのボール保持に対してショートパスでつないでいくスタンスだった。アンカーのサリーはもちろん、IHの降りる動きも健在であり、後ろに人数をかけながら相手のミドルブロックと向き合う形である。

 しかしながら、マドリーの守備面はやや気になるところがあった。特に気になるのはセットプレーでのマークの甘さ。相手に簡単に触られるシーンを作り、軽いプレーでピンチを招く。ゴールを奪われずに済んだのはビルバオのシュートの精度があまり高くなかったのと、マドリーのゴールマウスを守っていたのがクルトワだったからに他ならない。

 何とかピンチをしのいだマドリーは前半の内に先制点をゲット。ベンゼマのハーフボレーという前半の苦戦を一蹴するような見事なゴールでマドリーが先に試合を動かす。

 先制後のマドリーはサイドからボールを運びWG勝負に。確実に敵陣までボールを運べる時間を作りつつ、保持の時間を作り出す。一方のビルバオはやや直線的な攻撃でやり直しが少なく、一本調子な攻撃になりつつあった。それでもクロスさえ合えば!という場面を作り出せるのは彼らの地力を感じることができるけども。

 やや慌て気味だった前半の終盤を反省したのか、ビルバオは後半はきっちり保持からスタートをするように。もちろん、カウンターの目も捨てておらず、ウィリアムズ兄弟のスピードを生かす意識は十分。即時奪回での波状攻撃も増えており、セットプレーを中心に持ち直すことが出来ていた。

 一方のマドリーは前線がファウルを貰いながら少しずつ試合を落ち着けていく。もちろん、自陣からのロングカウンターもお手の物であり、右サイドを主戦場に走り回っていたバルベルデはこの時間帯からさらに存在感を高めていった印象だ。

 ボールを持つビルバオ、持たせてカウンターを狙うマドリー。スコアは0-1からなかなか動かず、この均衡はかなり深い時間まで続くととなった。

 試合を完全に決着させたのはクロース。カウンターに専念したマドリーはカウンターから決定的な2点目を奪ったのは90分。粘ったビルバオを最後はマドリーが振り切り、タイトルレースの望みをつないだ。

ひとこと

 ビルバオも強靭なチームだったが、マドリーは非常に柔軟で対応力があることを実感する試合でもあった。リーグ戦ではビルバオは未だ2023年勝ちなし。早く初日を迎えたいところだが。

試合結果

2023.1.22
リーガ・エスパニョーラ 第18節
アスレティック・ビルバオ 0-2 レアル・マドリー
エスタディオ・サン・マメス
【得点者】
RMA:24′ ベンゼマ, 90′ クロース
主審:サンチェス・マルティネス

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