途中交代のネルソンが起爆剤に
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試合は衝撃的な幕開けでスタート。ボーンマスは立ち上がりからデザインされたキックオフでアーセナルを翻弄。わずか9秒足らずでアーセナルのネットを揺らすことに成功する。
アーセナルはこの先制点に対して慌てずに対応したといっていいだろう。サイドからの攻撃にはそれなりに手ごたえがあったはず。サカを軸とした仕掛けでボーンマスのDFラインの高さを操り、エリア内のスペースメイクを行う。中盤ではトーマスが即時奪回に睨みを利かせ波状攻撃の機運を高めていた。
しかし、20分すぎにトロサールが負傷交代すると、徐々にアーセナルのブロック守備の攻略の雲行きは怪しくなっていく。交代に伴い中央に移動したマルティネッリがいなくなった左サイドでは、連携が未整備の選手だけ取り残されることに。試行錯誤をしながら攻略法を探していたが、なかなか味方のラインブレイクのタイミングを掴むことが出来なかった。まだフィットネス的に十分ではないだろうスミス・ロウや限られた先発のチャンスとなったスミス・ロウにとっては難しい試合となった。
中央ではマルティネッリが動きだしてしまい、中央で我慢が出来ず。右サイドでは冨安とサカの連携が見られず。サカを追い越すSBからのチャンスメイクという大きな武器の1つが活きず。アーセナルは時間の経過とともに停滞感が漂うようになる。
さらにボーンマスは少ない攻撃機会ながらもソランケが抜群の存在感を発揮。中央の高い位置でボールをキープすると、ビリングの抜け出しを促す。悪い体勢でも相手に寄せられてもボディバランスを崩さないソランケの存在はボーンマスの希望となっていた。
頻度は高くない流れでも攻められる手ごたえを感じたボーンマスは後半に少しずつラインを上げていく。すると、セットプレーから追加点をゲット。トーマスのマークを外したセネシのヘディングでリードを2点差に広げる。
追い詰められたアーセナルはここから猛チャージ。マークを外してしまったトーマスがセットプレーでやり返しとなる追撃弾を挙げることに成功する。
そしてここからの主役はネルソン。左サイドで抜け出す形からファーのホワイトのゴールをおぜん立てすると、真骨頂となるのは97分の決勝点となるボレー。途中交代から左サイドの活性化とミドルシュートでの決勝点と完璧な起爆剤としての役割を果たした。
ユナイテッド戦、ビラ戦に続きまたしても終盤の一撃。薄氷ながらも確実に勢いのつく4連勝でシティとの勝ち点差5のキープに成功した。
ひとこと
チームの雰囲気はかなり高まっている。終了間際の劇的なゴールというとミラクル・レスター相手にゴールを決めたウェルベックが思い出されるが、あの年のようにここからの失速で優勝のチャンスを逃すことだけは避けたいところだ。
試合結果
2023.3.4
プレミアリーグ 第26節
アーセナル 3-2 ボーンマス
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:62‘ トーマス, 70’ ホワイト, 90+7‘ ネルソン
BOU:1’ ビリング, 57‘ セネシ
主審:クリス・カバナフ