立ち上がりと主力投入で2つの波を作るが
第4節にしてすでに突破チームの2つが確定しているグループD。あとはソシエダとインテルの2チームのうち首位通過がどちらかを決めるだけという残りの2節になる。
メンバーこそ入れ替えが見られたものの高い位置からのプレスからの積極策を見せてきたソシエダ。先行逃げ切り形の特攻スタイルは勝ち抜けを決めても健在である。オヤルサバルをプレスの司令塔として、2列目を追従させる形でのプレスを行っていく。
ザルツブルクはロングキックでいなしていくが、プレスに関してはソシエダほど強力なものではなかった。CBにはボールを持たせるスタンスであり、ペースとしてはソシエダが望むペースだったと言えるだろう。
敵陣まで無理なく入ることができたソシエダだが、攻め切るフェーズで少し難が出た印象。サイドからのクロスが攻撃の出口となることが多かったが、その左サイドからのクロスがやや刺さらなかったように思えた。その分、中央からのミドルで変化をつけていくソシエダだったが、なかなかアバウトさを拭うことができない。
一方のザルツブルクもロングカウンターからドルジュレスが決定機を迎えるが、シュートは惜しくもバー。貴重なチャンスをモノにする事ができない。
後半もスピード勝負の展開は変わらなかったが、前半ほどソシエダは優位を得ることができず。ここは前半逃げ切り型のチームの宿命だろう。特に後手に回っていたのは非保持であり、スピードに乗ったザルツブルクの選手をファウルで止めるシーンが目立つようになる。
展開としてはフラットになった後半の展開。ソシエダは選手交代から変化をつけにいく。主力組を投入したソシエダはここから巻き返し。右サイドに入った久保はそのメインキャスト。横断からの逆サイドへの展開、カットインしてのシュート、同じく交代で入ったトラオレのオーバーラップを使う形など多彩な攻撃で右サイドからチームを牽引する。
久保はあわやというフリーキックも放ったが、これはシュラガーのファインセーブで防がれてしまう。主力投入から流れを巻き返して先行逃げ切り型のテンポに変化を加えたソシエダだったが、最後までゴールを決めることはできず。試合はスコアレスドローのまま幕を閉じた。
ひとこと
できればこのスタイルであればソシエダは早い段階でゴールは欲しいだろうなという感じ。
試合結果
2023.11.29
UEFAチャンピオンズリーグ
Group D 第5節
レアル・ソシエダ 0-0 ザルツブルク
エスタディオ・アノエタ
主審:ミコラ・バラキン