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「Catch up UEFA Champions League」~2024.3.6 UEFAチャンピオンズリーグ Round16 2nd leg マンチェスター・シティ×コペンハーゲン マッチレビュー~

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きっちりとインサイドにも選択肢はある

 アウェイでは3-1での勝利を決めてすでに突破は濃厚なマンチェスター・シティ。ダービーの2日後、そして週末に控える天王山を踏まえれば、ここでのターンオーバーは妥当な選択と言えるだろう。背骨と言えるメンバー以外は大幅に入れ替えてこの試合に臨む。

 SBが大外の高い位置を取り、CBが列上げをしないシティを見るのはえらく久しぶりな気がする。右のCBのアカンジは広がりながらルイスに上がることを促す。コペンハーゲンの守備はとにかくインサイドを固めて管理することであったため、外に人を置いて相手の狙いを外すための方策だったのかなと思った。インサイド無視的な。

 しかしながら、その目論見は甘い。シティがインサイドを覗く選択肢を積極的に取り除くわけがない。インサイドにもきっちり用意しているのがシティである。この日のインサイドの試みの主役はボブ。ホルダーに近寄られつつ、狭かろうがかわせそうな間合いであれば容赦なくボールを渡される。

 ボールを渡されたボブの受けたところからのボディコントロールを活かした突破は絶品。なんにせよシティはインサイドにもきっちり選択肢を用意していたことになる。内と外のバランスがどうなるのか?というシティのこの試合のプランの行く末はセットプレーによってこじ開けられた2得点によって有耶無耶になった感がある。

 コペンハーゲンの保持は悪くはなかった。シティがリードを得たので強引にプレスに来ることはなかったこともあるが、CBが列上げをしての枚数調整はこの試合でも健在。左サイドで相手を外しつつ前進のきっかけを見つけるのも手応えがあった。

 保持では無双していたボブだが、非保持では粗も見えた。ネガトラで軽率に飛び込んだところをエル=ユヌシに買わされてしまい、失点の遠因に。オスカールソンを壁にフィニッシュまで持って行ったエル=ユヌシはボブの軽さを差し引いても素晴らしいものではあったが。

 それでも、前半終了間際にはハーランドがダイナミックに仕上げて3点目。コペンハーゲンの反撃の機運をきっちり下げてからハーフタイムを迎える。

 後半のシティはロドリを交代するというさらなる温存。選手を入れ替えるというスタンスももちろんながら、ゆったりとしたポゼッションで試合のテンションを落ち着かせつつ、テンションを下げて週末に向けた店じまいをするというのがシティの狙いである。

 後半にアンカーに入ったのはコバチッチ。前半は大外レーンが多かったリコ・ルイスはハーフスペースでIHの一角のような振る舞いを見せて内と外のリンクマンに。大外にはヌニェスが入った。左のIHにはゴメスもしくはボブが登場。コバチッチは常に前方左右に選択肢がある状態を確保。3-3-4もしくは4-3-3の陣形をキープした。

 ライトにハミルトンと続々と若い選手を投入するシティに対して、コペンハーゲンはもう1回試合を活性化する術はなし。エティハドでは終始ノーチャンスだったコペンハーゲンを危なげなく下し、シティが順当に次のラウンドにコマを進めた。

ひとこと

 ここまでのチームの中で圧倒的な余裕感で次ラウンドに進んだシティ。ユナイテッドとリバプールの間に挟まれた日程でこの内容に試合を抑えられたのは大きい。システムがきっちりしているポゼッションとブロック守備でここまで進んできたコペンハーゲンにとってはシティは悪夢のような相手であった。

試合結果

2024.3.6
UEFAチャンピオンズリーグ
Round 16 2nd leg
マンチェスター・シティ 3-1(AGG:6-2) コペンハーゲン
シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム
【得点者】
Man City:5‘ アカンジ, 9’ アルバレス, 45+3′ ハーランド
COP:29‘ エル=ユヌシ
主審:エスペン・エスコース

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