崩し切るミッションを達成し開幕戦での敗戦を回避
昨年はギリギリのところで降格を回避したフォレスト。ここ数年は残留争いとは無風のシーズンが続いているボーンマスとの開幕戦を迎える。
アグレッシブなスタイルから勝負するのが昨季の持ち味だったボーンマス。今季も前からのプレッシングでフォレストのバックスに圧力をかけていく。フォレストも非保持に回れば機を見てプレスに出て行く。ボーンマスはこれに対して、積極的に長いボールを蹴ることで応戦。試合はバタバタとしたスタートとなった。
そうした中で起きてしまったのはアクシデンタルなダニーロの大怪我。おそらく長い期間の離脱になると考えられるが、一日も早くピッチに戻ってくることを祈りたい。
この出来事でプレッシングはクールダウン。試合のテンポは少しずつ落ち着いていくようになった。保持で時間を作ることができるようになった両チームはそれぞれポゼッションからの解決策を求められるようになる。
先に解決策にたどり着いた感があったのはフォレストだった。CBが広がり、ゆったりとボールを持つと狙いを定めたのは左サイドのDF-MF間のハーフスペース付近。このスペースに入った選手に縦パスを入れて起点として活用。そこからのコンビネーションでボックス内に迫っていく。
先制点はまさにこの形であった。エランガとイエ―ツのコンビネーションからボックスに侵入すると、イエ―ツのシュートのこぼれをウッドが押し込んで先制。フォレストが先に試合を動かす。
先制点以降もフォレストはこの周辺のスペースを狙いながらの前進を敢行。大外のハドソン=オドイも含めて、フォレストが狙いを定めた左サイドから奥を取るアクションはボーンマスの攻略にとても効いていた。
その一方でボーンマスは苦戦。ソランケ不在の前線は簡単に長いボールが収まらず。せっかくセットプレーからゴールに押し込んでもオフサイドの判定で取り消しなどツキもない。前半の終盤にようやくサイドからワッタラ、セメンヨを軸に攻めることで押し下げることができたが、同点ゴールを手に出来ないまま前半を終える。
迎えた後半もペースは同じ。追いかけるボーンマスがフォレストの2トップの脇から前進のルートを探り、フォレストはきっちりとローブロックでこれを受ける。保持に転じたら左サイドのハドソン=オドイで広げながらライン間の攻略を狙うという風情であった。
リードしているフォレストはセットプレーからの決定機を迎えるなど、追加点のチャンスもあったがネトのファインセーブがあり、仕留めることができない。すると、終盤にボーンマスは左サイドからの切り崩しに成功。抜け出したクリスティからの折り返しを仕留めることで成功し、終盤に同点に追いつく。
押し込むフェーズでの解決策に最後の最後でたどり着いたボーンマス。土壇場で勝ち点1をもぎ取り、開幕戦での敗戦を免れた。
ひとこと
リードをしながら終盤でポイントを落とすというのはフォレストの昨季数多く見られたムーブ。癖にならなければいいが。
試合結果
2024.8.17
プレミアリーグ 第1節
ノッティンガム・フォレスト 1-1 ボーンマス
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
NFO:23’ ウッド
BOU:86‘ セメンヨ
主審:マイケル・オリバー