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「Catch up Premier League」~2024.8.17 プレミアリーグ 第1節 イプスウィッチ×リバプール ハイライト

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裏の駆け引きの精度で上回り就任初陣を制する

 一時代を築いたユルゲン・クロップに別れを告げ、新監督にアルネ・スロットを迎えたリバプール。その初陣は23年ぶりにプレミア復帰を果たしたイプスウィッチのホームスタジアムであるポートマン・ロードからのスタートだ。

 立ち上がり、リバプールはゆったりとした保持からスタート。アレクサンダー=アーノルドがインサイドに入り、アンカー役のグラフェンベルフをサポートするという昨季も見られた形であった。強いていえばマック=アリスターとグラフェンベルフが位置を入れ替えてプレーすることを普通に行っていたのがオリジナリティかもしれないが、これはアンカーの位置にグラフェンベルフが入ったというパーソナティによるものかもしれない。

 イプスウィッチはバーンズが列を下げ、トップ下のチャップリンがサイドを埋めるなど、序盤は自陣をきっちり埋めるモードかと思われた。しかしながら、以降は枚数を合わせて高い位置からのプレスに出ていくように。序盤のフィーリングは悪くなかったが、1枚目の警告が早々に出るなど後方の同数受けはやや無理が出てくる。徐々に裏に走るサラー、降りてくるジョッタ、陣地回復をするディアスといった面々にハイラインを突かれるようになる。

 イプスウィッチも前3枚が同数や数的優位でカウンターに打って出る場面もあったが、そこから1本有効打となるパスが繋がらず。ミスになってしまったり、コネることでスローダウンしてしまったりなど、シュートを打ち切ることができない場面が目立つ。

 むしろ、そうした状況に漬け込んだ感があるリバプール。定点保持よりもファストブレイクの方が効果的だった前半ではイプスウィッチの精度の低いカウンターは、自分たちの速いテンポでの攻撃の養分。前3枚の陣地回復力を生かした速攻とセットプレーをベースに前半はチャンスを作ったリバプールだった。

 迎えた後半、ゆったりとボールを持つリバプールに対して、カウンターベースで対抗するイプスウィッチ。そうした中で左サイドの突破からイプスウィッチはあわやPKというシーンを迎える。だが、これは左サイドを抜け出した際のデイビスのオフサイドで検証されることはなかった。

 この場面のようにハイライン破りにおけるオフサイドはこの試合の命運を分けたように思える。サイドから抜け出したと思っても、ラインを上げられてオフサイドに引っかかり続けたイプスウィッチと、ラインの駆け引きに関してはほぼノーミスで出し入れができたリバプールでハイラインの攻略の精度には差が出ていた。

 というわけでファストブレイクの精度で上回ったリバプールが先制。サラーのラインブレイクからジョッタがゴール。スロット政権での初ゴールを仕留める。さらにリバプールはまたしてもサラーの裏抜けから今度は自身がゴールを決めて追加点を奪いきる。

 ゴールを奪われるのであれば出て行きたいところではあるが、裏の駆け引きが完敗という事情もあり、イプスウィッチは出て行けば行くほど苦しむというジレンマに悩まされていた感があった。3失点目に至らなかったのはGKのウォルトンの奮闘によるものであり、いつ更なる失点を喫してもおかしくはなかった。

 スロットの初陣を制したリバプール。23年ぶりのプレミア帰還を果たしたイプスウィッチを下してリーグ戦好発進だ。

ひとこと

 本文で述べた通り、前線とバックスの駆け引き勝ち。

試合結果

2024.8.17
プレミアリーグ 第1節
イプスウィッチ 0-2 リバプール
ポートマン・ロード
【得点者】
LIV:60‘ ジョッタ, 65’ サラー
主審:ティム・ロビンソン

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