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「Catch up Premier League」~2025.2.23 プレミアリーグ 第26節 マンチェスター・シティ×リバプール ハイライト

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攻撃の設計図の解像度の差が明暗を分ける

 例年よりも早くCLからの撤退が決まってしまったマンチェスター・シティ。休む間もなく迎える一戦はこちらも休む間もなくリーグ戦をこなしているリバプールとの一戦である。

 立ち上がりからメリハリのあるプレーを見せたのはリバプール。サイドにボールをつけての打開と、シティのバックラインへのハイプレスの2つの武器から主導権を握っていく。シティが序盤のハイプレスに対してきっちり慌てるのももはやお馴染みの光景となっている。

 ただ、リバプールのプレスも決して盤石というわけでなく、FW-MF間が間延びしてしまうこともしばしば。シティはニコ・ゴンザレスを中心に攻撃を組み立てていく。浮いた中央のスペースを使いつつ、サイドにボールをつけるシティ。ボックス内にはハーランドがいないため、相手を動かす下準備はいつも以上に必要となる。だが、なかなかシティはそこを捻り出すことができない。

 すると、安定して押し込むことができていたリバプールはセットプレーから先制点をゲット。ニアフリックにマイナスで合わせたサラーが左足を振り抜いて先制。シティはアケのディプレクトが不運な形でゴールに入ってしまった。

 リバプールがミドルプレスの機会を増やしたことで中盤でのスペースがなくなってきたシティ。焦りからかパスミスも出てくるように。マルムシュは右サイドの抜け出しからチャンスを迎えたがこれはオフサイド。一度目の動きのタイミングが合わなかったのはわかるが、二度目の動きに向けた準備不足は勿体無い。シュートが素晴らしいだけに。

 するとリバプールは直後に追加点。右サイドでサラーが最終ラインの位置を決めると、マイナスに構えていたショボスライが寄せてきたクサノフの股を抜いたミドルでゴール。アタッキングサードの設計図の精度の違いを見せた2点目だった。

 2点のリードを携えているリバプールは前半以上に後ろ重心での守備を敢行。マック=アリスターはバックスのフォロー役として、デ・ブライネを監視しつつDFラインのカバーに入れる位置に立つ。リバプールはきっちりと構えてカウンターという形を強化する微調整を行った。

 シティは細かいパスで揺さぶりつつもなかなかこじ開けることができない状況が続く。この辺りにはアーセナル同様に高さのないチームとしての事情が垣間見えるところではある。シンプルなクロスを入れても何も起きないということだろう。

 10人でブロックを組むリバプールに対して、そうした工夫が通ることは稀。むしろ、サラーを軸とした右サイドのロングカウンターでシティのゴールを逆に脅かしていく。サラーの相棒としてCFに起用されたカーティスはシティのCBの背中をとる裏抜けで十分に役割を果たした。

 終盤にギアが落ちやすいリバプールだが、相手がシティというモチベーションからなのか、この日は緊張感を持って終盤戦を過ごすことができた。逆にシティはカーティスの幻のゴールからやや心を折られた印象。10分もすれば持ち直しはしたが、それでもリバプールのゴールマウスをこじ開けるには不十分だった。

 リバプールは2点のリードを奪っての完勝。エティハドを制圧し、ディフェンディングチャンピオン相手のシーズンダブルを決めた。

ひとこと

 今季ここまでどういうシーズンを歩んできたかの差がきっちり出た試合だった。

試合結果

2025.2.23
プレミアリーグ 第26節
マンチェスター・シティ 0-2 リバプール
エティハド・スタジアム
【得点者】
LIV:14′ サラー, 37′ ショボスライ
主審:アンソニー・テイラー

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