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「Catch up Premier League」~2022.10.8 プレミアリーグ 第10節 ウェストハム×フラム ハイライト

■二者択一だった主人公

 前節はエバートンに力負けし、なかなか不振を脱出できないウェストハム。今節の相手は開幕からの快進撃が少しトーンダウンしつつあるフラムである。

 試合の立ち上がりは今季ここまでの両チームの勢いを反映しているかのようだった。序盤こそウェストハムはボビー・リードがSBを務めるフラムの右サイドを狙ってはいたものの、徐々にフラムが反撃に出るように。密集に突っ込むウェストハムをロングカウンターで跳ね返してチャンスメイクする。

 その先鋒となったのがアンドレアス・ペレイラ。この日はカウンター時の運び屋となっていたケバノからボールを引き取ると、角度のないところから一気に撃ち抜いて見せた。

 このスーパーゴール以外にもフラムのロングカウンターは冴えていた。ウェストハムの攻め終わりをポジトラで突くと、一気に敵陣深くまで侵攻。チャンスを作り出していた。

 フラムはビルドアップでもウェストハム相手に攻め手を十分に見つけることができる。バックラインからの持ち運びやSBのオーバーラップなど、消極的でプレスをしてこないウェストハムの前線を押し込み続けることができていた。

 ウェストハムはライン間で前を向くパケタや左に流れるライスからチャンスを作ってはいたが、劣勢の状況は否めない。チャンスにおいてもスカマッカがヘディングシュートを決めることができず、ウェストハムは停滞感が漂う。

 その流れを変えたのが1つのPK判定だ。ドーソンを掴み、主審から注意を受けて明らかに目をつけられていたペレイラがそのままドーソンを引き倒しPK判定。そりゃそうだろ。これをボーウェンが決めて同点に追いつく。

 いいムードでボールを保持できていたフラムだが、このプレーで一気に試合は意気消沈。ウェストハムに対して急に有効打を打てなくなってしまった。

 後半もペレイラショックのチグハグ感から脱出できないフラム。徐々にライン間で存在感を発揮するパケタを中心にウェストハムが攻め込む機会を増やしていく。しかし、スカマッカがなかなか試合を決める決定機を沈めることができない。

 こうなると、ペレイラとスカマッカのどちらかが試合を決めるのがプレミアリーグが描きそうな台本である。二者択一の主人公候補から選ばれたのはスカマッカ。ゴールを決めた瞬間の本人の喜びのなさとその後のOFRを込みで「絶対ハンド」と見ている全員が確信したのだが判定はゴール。正直者には女神が微笑むということなのだろうか。これでウェストハムがリードを奪う。

 攻め込みたくて前がかりになるフラムに対してモイーズが送り込んだのはアントニオ。左サイドから裏を取る形で無限に陣地回復を続けるアントニオにフラムは非常に手を焼いていた。

 後半追加タイムには抜け出したアントニオがダメ押しゴールで試合は完全決着。いい試合の入りを台無しにしたPK献上で流れを失ったフラムは痛い連敗を喫することになった。

試合結果
2022.10.9
プレミアリーグ 第10節
ウェストハム 3-1 フラム
ロンドン・スタジアム
【得点者】
WHU:29′(PK) ボーウェン, 62′ スカマッカ, 90+1′ アントニオ
FUL:5′ ペレイラ
主審:クリス・カバナフ

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