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「Catch up Premier League」~Match week 28~ 2026.2.27-3.1

目次

ウォルバーハンプトン【20位】×アストンビラ【3位】

実質フリー状態を咎められて痛恨の敗戦

 ホーム連戦は苦しい戦いが続いたアストンビラ。ウルブスに勝利し、少しでも上位に食いついて下を引き離したいところである。

 アストンビラの保持に対してウルブスは積極的な守備の阻害からスタート。シャドーとCFで連携しながら片側サイドに相手に追い込む。トーレス側よりはコンサ側に誘導できた方が理想的であり、ウルブスは立ち上がりに数回こちらのサイドへの誘導からボール奪取を決めた。

 相手の3-4-2-1のプレスに対して少しずつ引き込みながらライン間を活用することができるようになったアストンビラ。ロジャーズに徐々に縦パスが入るようになる。押し込むとセットプレーからトーレスが決定機を迎えるなどチャンスメイクも。

 ウルブスはプレスを微調整。ややマンツー気味にしてみたが、むしろ一歩先をいかれてしまうことが多く、結局は元に戻す形に。誘導をきっちりやることで少しずつ非保持のリズムを取り戻していく。

 ウルブスの保持は左右にボールを動かしながら幅を使って逃がしていくイメージ。大外のチャチュアからボールを運んでいく。キャッシュは縦へのスライドが早かったが、ディーニュはそうでもなかったので、ウルブスは右サイドからボールを運ぶことができる。

 アストンビラが押し込むペースだった前半だったが、少しずつ肉弾戦が増えるにつれてペースを掴んだのはウルブス。ホームチームが押し返したところでハーフタイムを迎える。

 後半はアストンビラの保持からスタート。左右を変えながら相手の3トップを外し、浮いたCBからのキャリーで押し込んでいく。中央ではCHが段差を作りながらフリーマンを作り、大外への展開で深さを生み出す。

 だが、まずかったのは非保持。ウルブスの攻撃に対して、マーカーは存在するものの距離が遠いせいで実質フリーの状態でのプレーを許す。まさに先制点のジョアン・ゴメスの得点はその好例。ウルブスは延々とフリーの選手を繋ぐだけで横断からフィニッシュまで完結することができた。

 リードを得たウルブスはミドルブロックをキープ。コンパクトな陣形を維持しつつ深追いしないことである程度のラインの高さを保つ。

 アストンビラは選手を入れ替えながら攻め込む。前節成功体験のあるワトキンスとエイブラハムの2トップを採用し、左サイドを中心にハーフスペースアタックを敢行していく。

 後半追加タイムにオナナが迎えた大チャンスをアストンビラは生かすことができず。このピンチを凌いだウルブスはカウンターから追加点。追加タイムに投入されたロドリゴ・ゴメスが試合を決める一撃を仕留めた。

 アストンビラに立ちはだかったウルブスが今季2勝目を確保。アストンビラにとっては大きな敗戦となった。

ひとこと

 やはり中盤がこれだけいないとビラが苦しい戦いを強いられるのは仕方ない感がある。

試合結果

2026.2.27
プレミアリーグ 第28節
ウォルバーハンプトン 2-0 アストンビラ
モリニュー・スタジアム
【得点者】
WOL:61′ ジョアン・ゴメス, 90+8′ ロドリゴ・ゴメス
主審:クレイグ・ポーソン

ボーンマス【8位】×サンダーランド【12位】

不安定なジャッジに振り回される両軍

 ホーム連敗を喫し、やや立て直しが必要なムードが出てきたサンダーランド。そんな彼らにとってジャカのスタメン復帰が大きな朗報だろう。

 そのジャカを生かす形からサンダーランドはゲームを組み立て。左サイドの奥行きのあるパスワークから早速ル・フェがあわやPKを奪い取れるか?という場面も作り出す。

 先に面食らったボーンマスはハイプレスから勢いを取り戻しにいく。両方のCHをターゲットに中盤をぐいっと上げて、敵陣からのチェイシングからの押し下げを図る。

 しかし、先制点はサンダーランド。ジャカの司令下でのサイドチェンジのリズムを変えたのはバラード。縦パスを入れてハーフスペースを強襲したディアッラのシュートの跳ね返りをマイェンダが押し込む。開幕戦以来のゴールでサンダーランドが先手を奪う。

 対するボーンマスも同じくハーフスペースを狙いつつのミドルを中心に組み立て。ハイプレスからレフスのミスを誘ったかと思われた場面もあったが、判定はボーンマスのファウル。この試合は立ち上がりのPKと思われるシーンにノーファウルのジャッジをサンダーランドが受けたこともあり、やや前半のジャッジは不安定なように見えた。

 要所でのファウルからFKでのチャンスメイクが多くなっていた前半の終盤。逆に言えばオープンプレーの中でのパスの精度は少し割引のようにも見えた。

 後半、先に決定機を迎えたのはサンダーランド。ディアッラの抜け出しからのチャンスがあったが、これはミトロヴィッチがファインセーブ。ボーンマスはボールを持って押し下げることはできるが、そこからなかなか打開策を見出すことができず。クロスを早く入れるわけでもないので、交代で入ったエヴァニウソンが状況を動かすこともできなかった。

 後半もジャッジは不安定。アダムスのタックルはかなり深く入ったように見えたが、主審の提示はイエローカードでVARもOFRをレコメンドしなかった。

 このジャッジで退場を免れたボーンマスは64分に同点ゴール。左サイドからのタヴァニアのアーリークロスをファーでエヴァニウソンが肩で押し込み追いつく。突然のアーリークロスで急にエヴァニウソンが入った意味を思い出したかのようなプレーだった。

 サンダーランドは両サイドハーフを入れながら反撃を狙っていくが、ペースは引き続きボーンマス。CHの背後に縦パスを入れることで加速し、ゴールに向かう道筋が。左サイドからのトリュフォーの攻撃参加は前半にはなかなかなかったものだった。

 だが、ボーンマスはサンダーランドをこじ開けることができず。試合は1-1のドロー決着となった。

ひとこと

 ちょっとジャッジの不安定さが際立つ試合だった。

試合結果

2026.2.28
プレミアリーグ 第28節
ボーンマス 1-1 サンダーランド
ヴァイタリティ・スタジアム
【得点者】
BOU:64′ エヴァニウソン
SUN:18′ マイェンダ
主審:ジャレット・ジレット

リバプール【6位】×ウェストハム【18位】

2,3点差を行ったり来たり

 CLへの出場権争いで激戦を繰り広げているリバプール。今節は残留争いで激戦を繰り広げているウェストハムをホームに迎えての一戦に挑む。

 ウェストハムのフォーメーションは4-5-1。中盤はマンツー気味のタイトではあるが、バックラインは自由にボールを持つことができるリバプール。前節のような厳しいプレスをどう掻い潜るか?というところを考えなくてもいいスタートだった。

 押し込むリバプールは早々に先制点をゲット。セットプレーからの二次攻撃からエキティケ。バイタルエリアで踏ん張りながらマイボールをキープしたグラフェンベルフの粘りにストライカーが応えた格好だ。

 ウェストハムはプレスの強度を上げることで対抗。敵陣でのボール奪取からカウンター。素早く左サイドに送り、ここからのクロスでチャンスを狙っていく。

 意外と一度押し込む局面を作ることができれば長持ちするウェストハム。ウェストハムの課題はボールをとってスピーディな攻撃に向かう過程のところ。中盤のボール奪取やコーナーキックのカウンターなどスピードに乗ってからのリリースがやや不安定でシュートまで持っていくことができず。

 一度押し込めば長持ちするという点はリバプールも同じ。ラインをガッツリ下げたところからのサイドアタックにフォーカスする。流れの中からの状況ではなかなかチャンスが巡らなかったリバプールだが、この日はセットプレーが金のなる木状態。ファン・ダイクの純粋な高さでリードを広げると、軽く跳ね返ったところをマック=アリスターで沈めて3点目。前半の3つのゴールは全てセットプレー由来とボックス内の制圧力で上回ったリバプールがあれよあれよとスコアを重ねて前半を終えた。

 後半、いきなりスコアを決めたのはウェストハム。自らが起点となりサイドにボールを散らしたソーチェクがそのままフィニッシャーとしての務めを果たす。

 早々に点差を縮められたリバプールはウェストハムのミスからファストブレイク。だが、エキティケやガクポがカウンターを仕留めることができずに苦戦。相手のミスを咎めることができない。

 オープンな展開の応酬はミスの連続。どちらのチームも相手のミスに対してミスを重ねてなかなかゴールに辿り着けない展開に。そうした中でジリジリと相手を押し下げることに成功したリバプール。ガクポのゴールで再び試合は3点目に。

 だが、ウェストハムもシンプルなクロスでファーに構えていたカステジャーノスがゴール。点差は再び2点に。もう一度仕留める必要を生み出してしまったリバプールは注文通り再び3点差に。ディザシのオウンゴールで5点目を決めてようやくウェストハムにトドメを刺す。

 攻撃陣に故障者を抱えながら大量得点を決めたリバプール。CL出場権争いにくらいつく3ポイントを手にした。

ひとこと

 セットプレー絡みで3失点してしまうとなかなか勝つのは難しいだろうな。

試合結果

2026.2.28
プレミアリーグ 第28節
リバプール 5-2 ウェストハム
アンフィールド
【得点者】
LIV:5′ エキティケ, 24′ ファン・ダイク, 43′ マック=アリスター, 70′ ガクポ, 83′ ディザシ(0G)
WHU:49′ ソーチェク, 75′ カステジャーノス
主審:ティム・ロビンソン

ニューカッスル【11位】×エバートン【9位】

同点ゴールを2回簡単に跳ね返す

 エバートンのブロックは4-2-3-1。前線は縦関係を構築し、中盤の枚数を合わせることを優先する。ニューカッスルは左サイドを軸に旋回する形から前進を狙っていく。旋回をすればある程度エバートンのマークは軽くなる部分があり、ニューカッスルは中盤に縦パスを差し込むことができた。特にヴォルテマーデは浮くケースが多かった。

 逆に非保持ではそのヴォルテマーデが足枷に。同じく中盤はマンツー気味に守備をしたいニューカッスルだったが、ヴォルテマーデの機動力が足りずに潰しきれない部分が出てきてしまうことに。エバートンもまたインサイドに縦パスをつけることで前進していく。

 ニューカッスルは前半の途中からヴォルテマーデを前線にシフト。メンバーの組み替えから調整を敢行する。エバートンも速攻のチグハグさが目立ち、なかなか攻めきれない状況が続くなど調整が欲しい展開に。

 そうした中で試合を動かしたのはセットプレー。ブランスウェイトのゴールからエバートンが先制点を生み出す。前進においてもベトが最前線でなんとか奮闘。徐々に前進のメカニズムを掴んでいくように。

 ニューカッスルもすぐさま反撃。左サイドからの横断でラムジーがミドル。攻撃を繋いだトナーリのお膳立てによって、豪快なシュートから同点に。

 しかし、直後にエバートンが勝ち越し。マクニールのミドルのこぼれをベトが押し込む。ポープの処理とニューカッスルのDF陣の足の止まり方が両面で気になるシーンだった。

 その後は押し込みながらニューカッスルが空中戦を挑む流れの前半。だが、これ以上はゴールが生まれず。試合はエバートンのリードでハーフタイムを迎える。

 後半もビハインドのニューカッスルがハイプレスから強度の高い入りをするスタート。エバートンは伝統的に染み込んでいるであろう、ボックス内での体を投げ出す守備からなんとか相手からの防衛を図っていく。

 エバートンも肉弾戦からスピードに乗ったサイドアタックから反撃。ベトがハイラインを壊すところから決定機を迎えるなど、手数の少ない攻撃で対抗する。

 保持の時間が増えたニューカッスルはジョエリントンの左サイドアタックからの折り返しで同点。マーフィーの豪快なゴールで追いつく。

 だが、この試合2回目の失点直後の得点を決めたエバートン。ゴードンを咎めるハイプレスからショートカウンターを成立させると、バリーが体ごと投げ出すシュートで勝ち越し。わずか1分で試合は振り出しに戻されることに。

 最終盤に活躍したのはピックフォード。トナーリの強烈なミドルを防ぎ、なんとか3ポイントを死守。乱打戦の最後を締めて勝ち点3を守り切った。

ひとこと

 同点から勝ち越しまで2回合わせてかかったのは3分。エバートンはとても簡単にリードを確保しているかのように錯覚する試合だった。

試合結果

2026.2.28
プレミアリーグ 第28節
ニューカッスル 2-3 エバートン
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
NEW:32′ ラムジー, 82′ マーフィー
EVE:19′ ブランスウェイト, 34′ ベト, 83′ バリー
主審:スチュアート・アットウェル

バーンリー【19位】×ブレントフォード【7位】

ジェットコースターのような乱打戦

 ここから逆転の残留を目指すには連勝しかないバーンリー。前節は引き分け止まりだったことを考えると、ここは必ず勝利を手にしておきたいところだろう。

 キックオフ直後に見られたのはバーンリーの奇襲。相手のゆるいパスワークを掠めて一気にフレミングがシュートまで持っていく。

 しかし、立ち上がり以外は慎重に入った感があるバーンリー。フレミングの守備開始位置は中盤から。ブレントフォードは簡単にサイドからボールを運ぶことができていた。

 押し込むブレントフォードはセットプレーから先制。回数を重ねたセットプレーをダムズゴーが仕留めて先制点を奪う。

 リカバリーしたいバーンリーはポゼッションからブレントフォードのプレスを引き寄せながら横断。逆サイドまで脱出させてボールを運び、そこから背後にボールが進めて行こうとする。

 非保持でも相手へのプレスを強めるバーンリー。しかし、ブレントフォードはこのプレスをむしろ利用して前進。前線3枚の個性を活かす形に今節はダムズゴーが加わり精度の高いカウンターから追加点を狙う。

 2点目はそのダムズゴーが演出したもの。きっちりと対面を引きつけてからのスルーパスで前線に時間を渡し、チアゴのゴールをアシストする。

 さらにはセットプレーからシャーデが追加点を決めるブレントフォード。それでも諦めないバーンリーはハイプレスを継続。その結果として右サイドからのクロスからオウンゴールを呼び込む。

 前半の途中から4-4-2にシフトしてハイプレスを行っていたバーンリー。ウゴチュクとフォスターの投入により、より攻撃的な布陣での4-4-2を後半に送り出す。

 その効果はいきなり。右サイドからのクロスがファーに流れるとアンソニーが追撃弾。カヨーデはまたしても失点を防ぐことができなかった。

 1点差まで迫られたブレントフォードは慌てることなくポゼッションから陣地回復にトライ。しかし、それでもバーンリーの勢いは止まらず。ハンニバルの鋭い軌道のファーへのクロスをフレミングが仕留めて同点。フレミングは2試合連続の同点弾を手にすることとなった。

 フラットになったスコアはここからジリジリとしたポゼッションの主導権の奪い合いに移行。終盤まで持つれた試合を動かしたのはブレントフォード。左サイドからのクロスに飛び込んだダムズゴーがホームチームの意地を見せて勝ち越しに成功する。

 終了間際にバーンズがネットを揺らしたバーンリーだが、このプレーはハンドでゴールが認められず。後半追加タイムまで続いた撃ち合いはヒヤヒヤしながらブレントフォードが3ポイントを奪う結末となった。

ひとこと

 畳み掛けられてしまうのはあまりブレントフォードらしくない。

試合結果

2026.2.28
プレミアリーグ 第28節
バーンリー 3-4 ブレントフォード
ターフ・ムーア
【得点者】
BUR:45+3′ カヨーデ(OG), 47′ アンソニー
BRE:9′ 90+3′ ダムズゴー, 25′ チアゴ, 34′ シャーデ
主審:サム・バロット

リーズ【15位】×マンチェスター・シティ【2位】

緩めない後半で3ポイントを守り切る

 エランド・ロードの後押しを受けて勢いよくこの試合に入ったリーズ。シティの攻撃を受け止めたところから大胆な斜め方向のランからアーロンソンが速攻を引き出す。

 非保持ではマンツー気味に出ていく形と自陣のブロックを使い分け。メリハリをつけながらの守備からシティに襲いかかっていく。

 シティのポゼッションはいつも通り。SBが幅取り役となり、インサイドにアタッカーが集結。ベルナルドが降りるアクションをデフォルトに。オライリーが最終ラインに入ることもあるなど、降りる選手はかなり流動的に決めていた印象だ。

 中央でロドリが浮けば、そこからセメンヨなどの前線の選手が背後を狙うアクションも見える。オフサイドにはなったが、ロドリの狙いどころがシャープになっているのはシティにとっては朗報かもしれない。

 サイドに枚数をかけるのもこの日のシティの変化点であり、特に右サイドには多くの選手がスライドしながら細かいパスワークから裏抜けを狙う。ハーランドがいない分、少しアプローチを変えているのかもしれない。センターラインのポジションチェンジとサイドの枚数をかけるアクションからリーズに対してズレを作りにいく。

 リーズは高い位置からボールを奪えばファストブレイク、キャルバート=ルーウィン主導の強引なカウンターからチャンスを作りにいく。自陣の低い位置であればポゼッションからゆったりと。GKを絡めながらシティのプレスに対抗していく。

 よりシティに脅威を与えていたのはやはりファストブレイクだろう。アーロンソンの鋭いカウンターをドンナルンマが防ぐシーンは散見された。

 それでもシティは前半終了間際に勝ち越し。左サイドの旋回から抜け出したアイト=ヌーリがセメンヨのゴールをアシスト。リードでハーフタイムを迎える。

 後半、リーズはゆったりとボールを持つスタート。サイドにボールをつけながら押し下げつつ、キャルバート=ルーウィンの裏抜けを絡めながら背後を狙う。だが、後半はシティは余裕を持ってファストブレイクに対応していた。ディアスの対応は非常に冷静で、リーズのファストブレイクは前半ほどの威力を発揮できていなかった。

 負傷者が出てもハイプレスに出る姿勢を緩めないシティ。リーズは最後の手段として4-4-2にシフトすることで攻勢に出ていく。押し込むことはできているが、明確な攻め筋ができているかと言われると微妙なところ。シティは苦しみながらも逃げ切り勝利。難所で勝ち点3を守り切った。

ひとこと

 後半の強度をキープできるかは今後のシティのポイントになりそう。

試合結果

2026.2.28
プレミアリーグ 第28節
リーズ 0-1 マンチェスター・シティ
エランド・ロード
【得点者】
Man City:45+2′ セメンヨ
主審:ピーター・バンクス

ブライトン【14位】×ノッティンガム・フォレスト【17位】

スーパーゴールの応酬を制し好調継続

 前節、ブレントフォードに完勝し長いトンネル脱出に成功したブライトン。内容面でもかなり充実している勝利で今年に入っての悪い流れを変えうる可能性もある。この試合は重要な試合になるだろう。

 ブライトンはその流れをうまく踏襲した入りと言っていいだろう。浮いているCBからサイドアタックをセットアップ。立ち上がりは三笘がシュートを放つが、先制点を決めたのは逆サイド。ロングボールにバタバタするウィリアムスを手玉に取ったゴメスがムリージョの股下から強烈なシュートを決める。

 一方のフォレストも左サイドから枚数をかけた攻撃から敵陣に。ブライトンは立ち上がりにうまく対応したように見えたが、フォレストはそれを上回るゴールをゲット。ハドソン・オドイとの連携で背後をとったジェズスが見事なリリースでアシスト。ギブス=ホワイトの技ありのシュートですぐに追いつく。

 だが、ブライトンは2分後に再びリード。1点目とそっくりな軌道のウェルベックのゴールが決まる。これで2年連続のプレミア二桁ゴールを達成したこととなる。

 以降もブライトンは好調。サイドの旋回からウィーファーや三笘がインサイドに入りこみ、フォレストを振り回していく。彼らを活かすように鋭い横パスを自信を持っていられているのも好調の証。更なる追加点を目指して攻勢を強める。

 前半の終盤はフォレストはほんのり反撃。左サイドに流れるジェズスなど前線をダイレクトに活かす形を模索。ゴールに近づくシーンはあったが、ネットを揺らすことはできず。試合はブライトンのリードでハーフタイムを迎える。

 後半、早速ペースを握ったのはブライトン。前半もフィーリングが良かった左サイド中心に敵陣に入り込んでいく。

 一方のフォレストもファストブレイクから対抗。右サイドからのギブス=ホワイトの裏抜けからチャンスを作りにいく。

 60分台のオープンな撃ち合いの展開は両チームとも得点の可能性を残しながらチャンスメイク。70分台にはややどっちつかずの展開になったが、選手交代を絡めながらなんとかリードをキープする。

 最終盤にはかなりボックスに迫られるシーンもあったブライトン。フォレストは強引にシュートを押し込めそうな場面を作ったが、ブライトンはクリアに成功。さらにもう一押しをしたいフォレストだが、バクワの余計なファウルで無駄な時間を過ごす。

 前節の勢いを継続させたブライトン。連勝で残留争いからはさらに遠ざかることとなった。

ひとこと

 このブライトンと戦うのは結構嫌。

試合結果

2026.3.1
プレミアリーグ 第28節
ブライトン 2-1 ノッティンガム・フォレスト
アメリカン・エキスプレス・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
BHA:6′ ゴメス, 15′ ウェルベック
NFO:13′ ギブス=ホワイト
主審:アンディ・マドレー

フラム【10位】×トッテナム【16位】

規律の整わない守備が目につく連敗

 窮地で切った監督交代というカードはノースロンドンのローカルライバルに飲み込まれてしまうことに。さらに状況が悪くなったトッテナムは今節もロンドンダービー。対照的に堅実なシーズンを過ごすフラムとの一戦に挑む。

 無理にプレスをかけずに、ゆったりとボールを持つ展開となった立ち上がり。トッテナムはフィールドプレイヤーにはマンツーでプレスをかけたが、フラムはレノを活用してボールを落ち着かせていたのであまり問題にはなっていなかった。

 バックラインから攻撃で手応えを感じたのはホームのフラム。フリーのレノ→ヒメネスへのロングボールから左右に相手を振ると、クロスから再びヒメネスがゴールをゲット。トッテナムはヒメネスのロングボール対応からずっと緩いマークが続いてしまい、最後までずるずると引きずってしまった。

 トッテナムは守備のマークの受け渡しが終始混乱気味。降りるイウォビについていくにはどうする?というマンツーの守備で言えば割と早い段階で決まってそうなことにも対応ができず。簡単にフリーにしてしまっては、そこから前進を許す。フラムは特に工夫をしなくともポジションを入れ替えれば簡単に自由を得られる形だった。

 2点目のシーンはまさにその象徴とも言えるだろう。降りてフリーのイウォビがマンツーで侵入。ライン間に入ったイウォビがものすごいシュートを決める。ただ、シュートはスーパーでも守備側のチェックの甘さは看過できないものであった。

 一方のトッテナムの保持は苦戦の様相が強め。ワンサイドに追い込まれてしまうと辛く、苦し紛れに前線に蹴っ飛ばすような形が多かった。パリーニャのサリーからファン・デ・フェンのキャリーを誘発する場面もあったが、キャリーした先の預けどころを見つけることができず。

 終盤には右サイドからのクロスに対してグレイが飛び込むなどらしいチャンスメイクが見られたが、フラムの優位は覆らないまま。試合は2-0のままハーフタイムを迎える。

 後半、フラムはゆったりとしたポゼッションから試合を進めにいく。しかし、トッテナムはハイプレスでこれを阻害。テンポを上げていく。フラムは2点のリードにもかかわらず、テンポアップには乗っかる様子。ハイプレスからスミス・ロウが更なる決定機を迎える。

 3枚の交代を仕掛けたトッテナムだが、決定機の創出が多かったのフラム。緩いトッテナムの守備に対して、延々と攻め立てる展開を続ける。しかし、ヴィカーリオの奮闘でなんとか2点差をキープするとリシャルリソンのゴールで1点差に近づく。

 テルとリシャルリソン、ソウザの3枚で強化した左サイドからチャンスメイクをするトッテナム。最後はダンソも入れてロングスローを強化するところまで手を打ったが、クエンカを入れて5バックにシフトしたフラムをこじ開けられず。トゥドールは就任直後から痛恨の2連敗を喫することとなった。

ひとこと

 守備が辛いトッテナム。絞るところの優先順位づけとプレス強度が中途半端。

試合結果

2026.3.1
プレミアリーグ 第28節
フラム 2-1 トッテナム
クレイブン・コテージ
【得点者】
FUL:7′ ウィルソン, 34′ イウォビ
TOT:66′ リシャルリソン
主審:ポール・ティアニー

マンチェスター・ユナイテッド【4位】×クリスタル・パレス【13位】

CL争いの主役に躍り出る勝利

 先制したのはアウェイのクリスタル・パレス。セットプレーからいきなりゴール。ラクロワの一撃からパレスが前に出る。

 反撃に出たいユナイテッドはポゼッションからボールを動かしていく。3-2-5に変形するケースもあるユナイテッドだが、GKを組み込みながらCBは左右対称の形をキープするのがこの日の布陣。おそらくは3-2-5にすることで相手の陣形にハマることを回避したのだろう。

 SBまでは落ち着いてボールを運ぶことができるユナイテッドだが、そこから先に進むことができず。インサイドに差し込むパスはカットされてしまい、堅いパレスの守備を動かせない。ショウが負傷するなどスカッド面でも流れが悪い。

 非保持においてもバックスが数的優位となるパレスに対して、プレスのきっかけを掴むことができず。パレスはライン間に差し込むサールへのパスからの加速で一気に前に進んでいく。

 ユナイテッドから見るとプレスがようやくハマったと思ったところでも、パレスはあっさりとロングボールで脱出。ラーセンはあまり得意ではないロングボールのキープを行なっていた。

 前半の終盤にようやくユナイテッドは押し込むフェーズに。早めのSBからのクロスからシェシュコの高さを生かすプランから構成に出る。セットプレーからのカゼミーロも含めて徐々にチャンスは出るが、スコアは動かせないままハーフタイムを迎える。

 引き続き後半もユナイテッドが攻勢。右サイドからの組み立てで敵陣に迫っていく。前半に比べれば手数をかけずにダイレクトに前線に投げ込んでいくパターンも見られたのは変化だと言えるだろう。クーニャ、シェシュコが直接パレスのバックラインに対して仕掛けを行っていく。

 この攻防で試合を動かしたのはクーニャ。抜け出しからラクロワの退場とPKを呼び込み、同点弾と数的優位を手にすることに。

 パレスは5-3-1にシフト。前線のアタッカーを削ることなり、明かにカウンターの威力を出せない状況に追い込まれる。

 サンドバックのように殴られ続けるパレスに対して、牙を向いたのはシェシュコ。持ち味をきっちりと出す空中戦での一撃でリードを奪って見せる。

 以降も試合の主導権を握ったのはユナイテッド。ファーへのクロスや手早いミドルから引き続きゴールを狙っていく。数的優位を活かした逆転ゴールを決めたユナイテッド。アストンビラを交わして3位浮上となった。

ひとこと

 いよいよCLレースの主導権を握り出した感がある。

試合結果

2026.3.1
プレミアリーグ 第28節
マンチェスター・ユナイテッド 2-1 クリスタル・パレス
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:57′(PK) ブルーノ・フェルナンデス, 65′ シェシュコ
CRY:4′ ラクロワ
主審:クリス・カヴァナー

アーセナル【1位】×チェルシー【5位】

セットプレー祭りは我々の土俵

 レビューはこちら。

 優勝、CL出場権とそれぞれ目標は異なれども勝ちが必要な両チームによるロンドン・ダービー。ロシニアにとっては早くも2回目となるエミレーツ遠征となる。

 アーセナルは左右に動かしながらのポゼッションでスタート。チェルシーのマンツー気味の中盤に対して、トロサールが降りたり、逆にギョケレシュがサイドに流れたりなど、スペースメイクを敢行しながら厳しいプレスを回避する。

 相手の厳しいプレスをいなしながら敵陣に進むことができたアーセナル。高い位置では右サイドのサカを軸に攻め筋を設計。ハトでの1on1はなかなか厳しいマッチアップではあったが、追い越すティンバーを活用しながらCKを得ると、このCKから先制点をゲット。味方を使うところとキック精度という異なる切り口からチームをリードに導く。

 チェルシーの保持はアーセナルのハイプレスに対してGKから組み立て。右足を切ってくるギョケレシュからのプレスに真っ向から向き合う分、普通に引っ掛けて大ピンチに陥ることも。それでも相手のプレスを引き寄せながら左右に揺さぶり、CHを外すことができた場合はチャンスになっていたので、このトライ自体はそれなりに意味があるのだろう。

 ファストブレイクを軸として組んでいたアーセナルに対して、前半の終盤に押し返す機会を得たチェルシーはセットプレーから同点。ジェームズのCKがオウンゴールを誘発し、前半終了間際に同点に追いつく。

 後半、チェルシーは良好な入り。ややトランジッションが遅れ気味なアーセナルの左サイドに対して、シンプルなクロスや斜めのペドロへのパスからチャンスメイクする。

 アーセナルは明らかに前半よりはまずい受け方となるが、ボックス内の踏ん張りでなんとか耐えると再びセットプレーから勝ち越し。ガラ空きとなったティンバーが勝ち越しゴールを決める。

 さらにチェルシーはCKのカウンター対応から退場。ネトが2枚目の警告を受けて10人となる。前節を踏襲し、前がかりに圧力をかけて主導権を握りにいくアーセナルだが、縦横無尽に動くグストや前線に貼ったアダラバイオからチャンスメイクに成功。

 だが、最後のところを凌いだのはラヤ。バタバタなクローズになりながらも逃げ切りに成功したアーセナル。大きな勝ち点3を手にした。

ひとこと

 セットプレー祭り。この土俵ではアーセナルがさすがに強い。

試合結果

2026.3.1
プレミアリーグ
第28節
アーセナル 2-1 チェルシー
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:21′ サリバ, 66′ ティンバー
CHE:45+2′ インカピエ(OG)
主審:ダレン・イングランド

今節のベストイレブン

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