
カオスがカオスを呼ぶ乱戦
ユナイテッドは前節ダービーで敗れ、チェルシーは代表ウィーク明けの公式戦で勝利がない状態。どちらにとっても負けられないオールド・トラフォードでの一戦だ。
降りしきる雨の中で先にチャンスを掴んだのはユナイテッド。サイドからのクロスから早々にチャンスメイク。チェルシーはボックス内の守備の目測が怪しく、クロスの受け手を割と簡単にフリーにしていた。
すると4分にシェシュコの競り合いから抜け出したムベウモがサンチェスに倒されたことで一発退場。チェルシーはほぼ1試合丸々を10人で過ごすことに。マレスカはこの状況でヨルゲンセンの投入に加えて、アダラバイオも交代選手として追加。バックラインを5枚にすることで全力撤退を選択する。
しかし、11人のチェルシーの非保持の怪しさは別に人が足りていなかったからではないので、ローラインで人を増やしたとて危険な流れは変わらず。ボックスの跳ね返しを延々とできるわけではなく、チェルシーは10分足らずであっさりと失点してしまう。
2失点目が顕著なのだが、チェルシーはラインの上げ下げへのリアクションが遅い。特に下げるアクションにおいてその傾向が強く、その点で後手に回ることによってユナイテッドの選手にボックス内に自由に触ることを許していた。
ユナイテッドの守備は無鉄砲なプレスをしていたので、チェルシーは落ち着いてパス回しをしていれば外せるシーンも少なくはない。しかしながら、ネトとエステバンという推進力のある選手たちは不在。かつ、パーマーも負傷でさらに交代カードを使うなど踏んだり蹴ったりな状況だった。
だが、そのユナイテッド有利な状況を台無しにしたのがカゼミーロ。全くいらない状況で2枚目を献上してしまい、互いに人数は10人となってハーフタイムを迎える。
後半、さらに雨は強まり、ボールは止まりまくるように。10人同士という中でさらに要素が追加されたことでカオスな状態はさらに極まっていく。ファウルのたびにボールの奪い合いが発生したり、豪快に警告を受けるタックルをかましたりなど、やたらと試合が止まるように。
追いかけるチェルシーはCL終わりで中2日というハンデがある分、徐々にガス欠。このまま終わりまで運ばれてしまうのか?というくらいのタイミングでチャロバーが追撃弾を決めることで再びエネルギーを充填する。
だが、もう1点のギャップを埋めるところまでは至らず。前半開始直後から始まったカオス劇場はユナイテッドに軍配。乱戦を制して今季2勝目を手にした。
ひとこと
カゼミーロの2枚目、ドン引きだよあれ。
試合結果
2025.9.20
プレミアリーグ 第5節
マンチェスター・ユナイテッド 2-1 チェルシー
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:14′ ブルーノ・フェルナンデス, 37′ カゼミーロ
CHE:80′ チャロバー
主審:ピーター・バンクス