
またしても大仕事を果たした田中碧
アンフィールドでの連勝を逃してしまったリバプール。試練が続く今節の舞台はエランド・ロード。昇格組との一戦とはいえ、熱狂が渦巻くホームサポーターが作り出す雰囲気は今のナイーブなリバプールにとっては大きな不安要素と言えるだろう。
序盤はロングカウンターの応酬。リーズはGKまでプレスを引き込むところから一気に長いレンジのパスを入れることで前進。セカンド回収から左右に展開すると、そこからのクロスでチャンスを作っていく。
一方のリバプールも縦に速い攻撃からスタート。シャープなロングカウンターでアグレッシブなリーズのプレスに対応していく。
10分が過ぎると少しずつリバプールがポゼッションに移行。左サイドにケルケズやジョーンズといった選手が立つことでリーズの2トップの脇に起点を作っていく。この左サイドからの枚数をかけた攻撃で敵陣に。ローテーションの一角としてもフリーになった時の働きとしてもジョーンズのこの日の働きは上々のものだったと言えるだろう。押し込んでのセットプレーからのファン・ダイクはリーズにとって脅威だった。
ただ、あらゆる局面を見てみればリーズはきっちりとリバプールと組み合うことができたと言えるだろう。前に当てるところからデュエル勝負に持ち込むことができれば、中盤では当たり負けをしないし、何よりワンプレーごとにスタジアムが着火したように盛り上がる。剛の強さだけでなく、柔らかなアンパドゥの身のこなしなどポゼッションからも前進することができていた。
後半も展開はキープ。だが、組み合うリーズに痛恨のミス。ロドンのパスミスをさらったエキティケがゴールを仕留めてアウェイチームが先制する。さらに間髪入れない時間帯でエキティケがさらに追加点。リードを広げていく。
だが、ここからでも諦めないのがエランド・ロードのリーズ。ボックス内でキャルバート=ルーウィンが空中戦で粘りつつ、組み立てではアンパドゥが躍動。4バックにシフトして攻撃の枚数を増やしてさらに攻撃を増やしていくと、ニョントの突破がPKを呼び込むことに。
1点差となったリーズは立て続けにゴール。今度は背中背中を取るプレーの連続で最後はシュタハがゴールを決める。
追いつかれたリバプールだが、非常に冷静に追加点。抜け出したショボスライが強かにゴールを決めて再びリードを奪う。ゴールの決め方的にはもうこれで決まりか?と思われたが、勝ち逃げムードを台無しにしたのは田中碧。セットプレーからの2試合連続ゴールで後半ATにリーズが再び同点に追いつく。
ギリギリで勝利を逃したリバプール。試合後の大騒動を踏まえればこの試合で失ったものは2ポイント以上に大きかったかもしれない。
ひとこと
田中碧、大舞台になればなるほどバフがかかる仕組みなのは相変わらず。
試合結果
2025.12.6
プレミアリーグ 第15節
リーズ 3-3 リバプール
エランド・ロード
【得点者】
LEE:73′(PK) キャルバート=ルーウィン, 75′ シュタッハ, 90+6′ 田中碧
LIV:48′ 50′ エキティケ, 80′ ショボスライ
主審:アンソニー・テイラー
