
大ブレーキの韓国を飲み込んだ南アフリカが歴史を刻む
グループAはすでにメキシコが首位通過を決定。韓国は残り1ポイントで2位抜け。負けなければいい状況で勝つしかない南アフリカを迎えるというのがこの試合の構図だ。
序盤からゆったりと構える形の南アフリカ。負けなければいい韓国としては特にこの状況で無理をする必要はないので、3バックからじっくりとボールを回していく。前線がサイドに追い込むようなアクションも見られないこともないが、そうなったら蹴っ飛ばせばOKというスタンスだった。
南アフリカは保持からチャンスを作っていきたいところだが、左右に散らしながら苦しいロングボールに終始。相対的に積極的なスタンスだった韓国のプレスを外し切ることができず前進に苦労する。
このままであれば、韓国は落ち着いて試合を進めることができるという状態。しかしながら、徐々に試合の景色は変わっていくことに。きっかけは保持における韓国のプレー選択だろう。する必要がないのに、狭いスペースに少ないタッチ数で強引に通すようなパスにトライをして失敗するケースがあまりにも多い。
30分にギヒョクのパスミスから決定機を与えたシーンを見ていなかったのか?と言いたくなる反転ワンタッチパスをミスするスンホを見ているとなかなか苦しいものがある。リカバリーしようと後方から強引なボール奪取に飛び込んだ結果、すれ違うことで逆を取られるケースも増加。しなくていいことを勝手にして、その後のアクションで傷口を広げるという韓国のパフォーマンスはリードしているチームの振る舞いとしては頭を抱えたくなるものだった。
南アフリカも降ってきたチャンスからカウンターを打ちきれず。モフォケングからマセコのホットラインがきっちりと決まれば面白かったのだが、精度が足りずに決定的なシュートまで持っていけるシーンを量産できなかった。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。
後半、韓国は3枚替えを敢行。もう一度腰を据えて慎重なポゼッションを始めることに成功。前半の立ち上がりのようなミス待ちの南アフリカに対して、対応を迫るようなアクションを仕掛ける。
前半のように待っていればチャンスをくれる状況じゃなくなった南アフリカ。徐々にハイプレスから前がかりに仕掛ける機会を掴むように。カウンターの精度が高いわけではなかったため、無理に試合を動かさなければいけない状況は南アフリカからすれば苦しかった。
しかし、そのカウンターから南アフリカは63分に先制ゴールをゲット。左サイドから駆け上がることに成功すると、最終的にはゴールを決めたのはマセコ。後半に悲願の一撃を決めてついに南アフリカがリードを奪う。
サイドを駆け上がられた時点では正直韓国はそんなに危険な場面ではなかったけども、すれ違ってしまったキム・ミンジェの対応で状況が一変。得点までの道を自ら整備してしまった。この試合の韓国らしい”傷口を広げる”対応となってしまった。
追いかける展開となった韓国。イ・ガンインが最終ラインに落ちるアクションから司令塔のように振る舞うが、ハーフタイムから早め早めの交代を繰り返していた分、前線のエネルギーの鎮火も早かったのは誤算。高い温度と湿度もギアアップの逆風だった。
結局試合はそのまま終了。南アフリカが逆転での2位抜けを達成し、韓国は他のチームの結果を待つ立場となった。
ひとこと
やらなくていいミスをして、その対応で傷口を広げるというのは本当にやる必要がないこと。韓国はやる必要がないことをわざわざ引き起こしてしまった。
試合結果
2026.6.24
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
グループA 第3節
南アフリカ 1-0 韓国
BCプレイス・バンクーバー
【得点者】
RSA:63′.マセコ
主審:ファクンド・テージョ
