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「Catch up FIFA World Cup 2026」~2026.6.28 アメリカ・メキシコ・カナダW杯 Round 32 南アフリカ×カナダ ハイライト

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自信を深める南アフリカを早めの切り札投入でねじ伏せる

 Round32のスタートはカリフォルニアから。ロサンゼルス・スタジアムで先陣を切るのは開催国の1つであるカナダ。南アフリカはグループステージと同様にノックアウトラウンドでも開幕戦で開催国と当たることとなる。

 序盤で主題になったのは南アフリカのビルドアップに対するカナダのプレス。かなりプレスの意識は強く、広がる南アフリカのCB陣に対して、圧力をかけにいく。マイナスのパスをGKのウィリアムスに出させることができれば、ミスキックからのボール回収が期待できる格好。ウィリアムスにプレスがかかる状態を作ることがカナダの目標となる。

 南アフリカはビルドアップの陣形を工夫。モコエナだけを最終ライン手前にアンカー気味に置く形からシトレも低い位置に下げることでCH2枚を横関係に配置する。カナダはモコエナ1枚であればラリンが前にスライドする形でプレスに出ていたが、2枚までプレスをかけにいくのは躊躇する。

 ウィリアムスへのプレッシャーから逃れた南アフリカが狙いを定めたのは左サイドのアポリスのスピード勝負。逆サイドのマセコも含めて、SHはスピード勝負ができるマッチアップ。南アフリカとしては自陣にプレスを引き寄せてから、敵陣でスペースのある状態でSHのフリーランを活用したい。

 カナダはスピードを期待されて起用されたボンビトが当たった感じ。一度スローダウンをさせてしまえば、南アフリカのSHはできることが格段に下がる形となる。最後のところはやらせないということはカナダは十分に出来ていた。

 最後までやりきれなかった南アフリカのもう1つの誤算は構造的にギャップを作ることが出来ていてもミスはそれなりに起きるということ。ミドルサードでのミスからカウンターを受ける場面も少なくなく、ラリアとミラーのカナダの左サイドのコンビネーションから素早い攻撃を完結させる。

 保持においても狙いとなるのはこの左サイドの抜け出し。インサイドに多くのポイントを作りつつ、距離の近いパス交換からサイドの裏を出口にして南アフリカのバックラインを背走させる場面を完成させていく。

 南アフリカは献身的なSHのプレスバックやインサイドのポスト役に対するCHの挟み込みなど2列目の奮闘によってカナダに決定的なチャンスを与えず。トランジッションからでも粘りのある対応が見えたのは好材料だ。

 両チームの中で最も得点の可能性が高い局面はカナダのセットプレーだろう。南アフリカはマンマークを離してしまう場面や、ラインを破られてしまう場面が見られるなど、カナダのボール次第では行かれていたなと感じる場面はいくつかあった。この点で壊されなかったのは南アフリカにとっては幸運。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。

 南アフリカはハーフタイムに選手の入れ替え。トップ下のモフォケングに代えてムバサを投入する。前半の頭と同様にCHはアンカーのような振る舞いを増やしていく。選手交代はトップ下+2CHという構造から3CHに均質的に変わった感じで、枚数調整とアンカー役の人選を入れ替えることでカナダにプレスのポイントを絞らせない。

 前半よりもアンカー+2IHのような陣形が増えたことでCFのマクコバのポストを積極活用。インサイドのコンビネーションとセカンド回収から裏抜けの手前に手数をかけるように。

 カナダのプレスには依然として迷いがある状況で、アンカーにはっきりとプレスをかけられる場面が増えたわけではなく、縦パスから横断で厚みのある攻撃を受ける場面が続く。南アフリカの調整はうまくいったように見えた。

 しかしながら、一発があるのはカナダという状況は変わらず。オルワセイの抜け出しから決定機を迎えた場面はスピードを生かしたところであったが、これはムボカジのブロックで間に合わせる。

 アンカーを捕まえられないカナダはさらに選手交代。中盤とバックラインにテコ入れをする。プレスをかけていきたいという意志は見えていたが、前半の立ち上がりのようにウィリアムスに効果的なプレスのかけ方ができる場面は増えてこない。

 南アフリカの攻撃を受けながらも相手のボックス付近の精度の低さに助けられているカナダ。とにかく早めの選手交代で活性化を促す。前線にプロミス・デイビッドを投入して高さ重視のプラン。さらにはやや時間差で切り札であるアルフォンソ・デイビスも投入。シャッフェルバーグとともにサイドの活性化を狙う。

 早めの最終兵器投入でなんとか息を吹き返したカナダ。南アフリカを押し込む場面を後半にようやく作り出すように。南アフリカもCFのポストから加速を狙うが、ボックス付近のクオリティは交代しても変化はなかった。

 右サイドのシャッフェルバーグから繰り返されるクロスはなかなかボックス付近には届かなかったが、再三繰り返されたこのクロスの跳ね返しを回収したエウスタキオがミドルでこじ開けに成功。延長ウェルカムの空気に風穴をあける。

 早めの切り札投入でなんとか90分で南アフリカを下したカナダ。Round16に一番乗りを果たした。

ひとこと

 時間と共にビルドアップに自信を深める南アフリカを結果的にはカナダの早めの交代策がねじ伏せた格好だった。

試合結果

2026.6.28
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
Round 32
南アフリカ 0-1 カナダ
ロサンゼルス・スタジアム
【得点者】
CAN:90+2′ エウスタキオ
主審:ジョアン・ピニェイロ

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