
あまりにも静かに王国への挑戦権を確保
ドイツ、フランスという列強に続いてグループ2位通過を果たした両チーム。有力なタレントを擁しているだけに勢いをつけてブラジルへの挑戦権を勝ち取りたいところだろう。
序盤にボールを持ったのはノルウェー。CHが列落ちをするのがビルドアップの日常。ベルゲが最終ラインに入り、時にはウーデゴールもその近くまで寄るようなアクションが立ち上がりから目立つ。
ブロックの中には人がいない分、ボールは外循環。ヌサとセルロートのWGからSBのオーバーラップを活用してクロスを入れる。なぜWG?という起用が続くセルロートは抜き切らないクロスやロングボールのターゲットとして存在感を示していたのが面白かった。
可変の動きが多めの中盤にはコートジボワールはついていく動きを見せつつ自陣ではきっちりとブロックを組む展開。しかしながら、前傾になり過ぎてしまうことによる中盤の空洞化をノルウェーに突かれることはあまりなかった。
コートジボワールも攻め筋は同じ。WGにボールを渡したところからの仕掛けで勝負に出る。ノルウェーはウーデゴールが前のプレス隊に加わる4-4-2でプレスに出ていくが、幅をとるCBからコートジボワールは回避に成功。コスヌが微妙なコースの空きを咎めるようなパスを刺すことができるのは個人的には意外だった。
ポゼッションのやり直しを繰り返しながらディオマンデとぺぺの両翼から勝負をかけていくコートジボワール。ドゥエとコナンのSBも攻撃に積極的に絡んでいく。崩しの軸はディオマンデで逆サイドのぺぺはクロスに飛び込む役割にもトライしていたのが印象的だった。
アタッキングサードの攻め筋の切れ味勝負となっていたこの試合。決着をつけたのはヌサ。縦パスからの派手ではない横断の繰り返しから徐々にコートジボワールの陣形を下げていくと、カットインからそのままゴールを撃ち抜くことに成功。前半のうちにノルウェーが先制点を奪う。
このゴールからラッシュをかけるノルウェー。空中戦の強さを生かして決定機を創出。ハーランドにもチャンスはあったが、この決定機を仕留め切ることはできなかった。
後半、追いかけるコートジボワールはウライの強気なハイプレスなど前半以上に高い位置からボールを咎めることに注力。ボールを奪い取ったら素早くサイドに展開して糸口探しに転じる。
それでもなかなかこじ開けることができないコートジボワールは選手交代からテコ入れ。2列目にWGロールを3人並べる形で大外の可変性を高めながら勝負する。
この形が奏功したコートジボワール。トップ下に入りながらサイドに流れたディアロが大外からぺぺとの連携で進撃に成功。同点ゴールを決める。
しかし、終盤にやり返したのはノルウェー。ウーデゴールのフォローでサイドのナローなスペースを壊しにいくと、右サイドから打開に成功。SBでの起用となったアウルスネスのフリーランでCBを外に釣り出すことに成功すると、割れたスペースにベルゲが入って抜け出す。この折り返しをハーランドが静かに沈めて勝ち越す。
粘られながらも最後はコートジボワールを振り切ったノルウェー。Round16でブラジルと戦う権利を獲得することとなった。
ひとこと
決勝弾、あまりにも落ち着いた静かな一撃だった。
試合結果
2026.6.30
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
Round 32
コートジボワール 1-2 ノルウェー
ダラス・スタジアム
【得点者】
CIV:74′ ディアロ
NOR:39′ ヌサ, 86′ ハーランド
主審:ヘスス・ヴァレンズエラ
