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「Catch up FIFA World Cup 2026」~2026.7.3 アメリカ・メキシコ・カナダW杯 Round 32 アルゼンチン×カーボベルデ ハイライト

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王者を脅かし、観客を沸かし、夢舞台を去る

 3つの引き分けを並べてグループステージの突破を果たしたカーボベルデ。2位通過を果たした先のトーナメント初戦で戦うのは優勝候補の一角であるアルゼンチンだ。

 序盤は高い位置から組み合う姿勢も見せるカーボベルデ。しかしながら、敵陣でのプレスはそこそこに、ミドルゾーンで構える形に移行する。

 アルゼンチンはここまではインサイドに数本パスを通して繋ぐことで一気に加速することで勝利してきたチーム。しかし、カーボベルデは相手の最短最速のルートを塞ぐことは得意。アルゼンチンのように手段がはっきりしている中で切れ味勝負してくるチームは相性的には悪くない。

 序盤戦の戦い方はまさにそれを体現するような形。アンカー脇を狙ってくる相手に対して、センターラインをスライドさせることで簡単にフリーにさせない。アルゼンチンもモリーナの絞るアクションなど、インサイドにポイントを増やしていたが、カーボベルデはフリーで前を向く選手を作ることを許さない。

 エンソのサイドフロー、モリーナのバックドアなど、少しずつアルゼンチンはサイドに論点をずらしていく。中央よりは手薄ではあったが、アルゼンチンもサイドで必ず1枚剥がせるアタッカーがいない分、難しいところ。一時的に5バックにシフトして幅を守るなどカーボベルデの柔軟な対応も光った印象だ。

 保持に回るカーボベルデは左サイドから進撃を狙っていく。しかしながら、時間を作ることは簡単には許されず。ボックス内にボールを送り込む手段がなかった。

 前進の手段に苦しむカーボベルデに対して、ハイドレーションブレイク明けにアルゼンチンは先制ゴール。リサンドロ・マルティネスのタッチダウンパスに抜け出したメッシが恐ろしいくらい冷静にゴールを決める。

 先制点はゲームの形を変えることはなく、淡々と試合は進んでいく。それでもインサイドに少しずつパスを差し込んでいく。先制点のアシストと同様にアルゼンチンはCB陣の配球力を活かす格好だ。

 カーボベルデは引き続き左サイドを軸に攻撃を組み立てていく。だが、ロスト後のファウルが目立ってしまうなど、やや焦りが見られるシーンも。なかなか攻め筋を見つけることができない。

 後半も試合はアルゼンチンのポゼッションから入っていく形。カーボベルデは前半よりもインサイドに背負うパスをつけてサイドにスペースを与えていく。突破力は鋭くはないけど出口は変えられない。ならばその分、せめてスペースだけはというコンセプト。

 ひとまずはこれで押し下げられるようになったカーボベルデ。アルゼンチンはトランジッションでのパスの精度低下により、カーボベルデからボールを取り上げることができない時間が続く。

 そのツケを払うことになってしまったアルゼンチン。右の大外を起点にハーフスペースに突撃したデロイ・ドゥアルテのケアが遅れたことが致命傷に。DFの股、GKの爪先を通る針の穴を通すようなシュートを決めてみせた。

 再び押し込むのはアルゼンチン。インサイドのパスから瞬く間にメッシが抜け出すという必勝パターンも繰り出されるが、ボジーニャのファインセーブでカーボベルデは難を逃れる。ハイドレーションブレイク前の長すぎるアルゼンチンの攻撃を切ったことも含めて、彼の貢献度は非常に高かった。

 カーボベルデが前に出ていけなかったことを利用したアルゼンチンだが、彼ら自身も負傷者や足を攣る選手の発生でオフザボールの質は低下。最終的に空けたいインサイドを使うための仕掛けの部分を継続的に作ることができなかった。

 延長戦に持ち込むことができたカーボベルデ。しかし、セットプレーから早々に勝ち越しに成功したのはアルゼンチン。ファーに流れたボールをリサンドロ・マルティネスが冷静に叩き込む。同点ゴールのお返しをこの重要な場面で果たした。

 またしても追いかける立場となったカーボベルデ。救いだったのはアルゼンチンがこの試合を制圧して終わらせるほどのコンディションではなかったこと。最低限ブロックを守れば、多少マークが緩くなっても大丈夫という算段だったのだろう。

 確かに前半のカーボベルデのプレー精度を見ていればその気持ちもわからないでもない。だが、その予定調和を壊したのはロペス・カブラル。前半から再三仕掛けていたボックス外からの突撃がスーパーミドルという形で結実。1枚剥がされなければOKというアルゼンチン側の算段をぶち壊す一撃を食らわせる。

 なんとかPK戦まで引きずり込みたいカーボベルデだが、セットプレーでアルゼンチンは再び勝ち越し。味方も敵もまとめて吹っ飛ばすロメロのヘッダーがオウンゴールを呼び込む。

 最後まで敵陣に迫りながら枠内シュートも飛ばしていたカーボベルデだが、3点目には届かず。今大会最大のサプライズとなったカーボベルデは観客を沸かしながらもRound32で姿を消すこととなった。

ひとこと

 フットボール、最高かよ。

試合結果

2026.7.3
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
Round 32
アルゼンチン 3-2 カーボベルデ
マイアミ・スタジアム
【得点者】
ARG:29′ メッシ, 92′ リサンドロ・マルティネス, 111′ ディネイ・ボルジェス(OG)
CPV:59′ デロイ・ドゥアルテ, 103′ ロペス・カブラル
主審:ドリュー・フィッシャー

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