
国内最終戦を飾れないままアメリカに
序盤からボールを持つのはオランダ。GKをビルドアップで絡めながら前進を狙う。ポジションのバランスは昨年のW杯の予選と同じ。インサイドカラーが強いシモンズがよりWGらしいサマーフィルに代わっても右サイドを片上げする形はキープする。
オランダの意識として色濃く見えたのは後方を左右に動かしながら浮いている選手を作ること。デ・ヨング、ファン・ヘッケ、ファン・デ・フェンなど運べる選手を作りながら、インサイドに縦にパスを通すところからチャンスを探っていく。
ファン・ダイクは幅をとっての対角パスを散らす形。左はガクポ、右はウィーファーが幅をとりながら敵陣に迫っていく。
アルジェリアはマフレズの生かし方が軸となっている印象。GKを絡めて深い位置からポゼッションしていくが、マフレズが大外にいれば対角、インサイドに下がってくればショートパスと彼の役割から逆算して決まっている感じがする。
降りて受けるアクションはロストするケースが多め。降りたところで何をするかが不明瞭であったし、ラインデルスを軸としたオランダの中盤の守備陣がやたらとシャープだった。
ポジトラを発動することができればサマーフィルのキャラクターも際立つ。カウンター局面から素早くラインブレイクすることで縦に早く動かしていく。ネットを揺らす場面もあったが、オフサイドであった。
一方のアルジェリアも得点の匂いがするのはトランジッションから。自陣に下がって潰すアクションをするアムーラからカウンターを発動すると、ここからのファストブレイクは有力となった。
全体的に攻める機会が多かったのはオランダ。攻撃の質もそれなりに担保されており、機会の多さがそのまま優劣につながっていると判断していいだろう。
ハーフタイムを経て両チームは大幅な選手交代を実施。ギリギリまでクラブで戦っている選手を中心にメンバーを入れ替える。
両チームとも非保持での強度が上がったのが後半の特徴だろう。行ったり来たりの展開が続く中でアルジェリアにもチャンスが訪れる流れとなる。
しかしながら、やはり手札の多さを感じさせたのはオランダの方か。ダンフリースではなくウィーファーだからこそかもしれないが、SBが枚数を調整しながらビルドアップに関与することで試合を落ち着かせることに成功。ポゼッションで休む時間を作っていく。
押し込んだ後の局面についてもクライファートを軸に中央を切り開いていく動きを見せるオランダ。緩急をつけながら主導権を握っていく。
しかし、アルジェリアはさらなる選手交代でプレスのギアをアップ。交代枚数的に本番で使える作戦かはよくわからないが、再びオープンな展開を引き起こす。ただ、そうした状況とは関係なく決勝点を決めたハジ・ムサのクオリティは素晴らしいものだった。
オランダは押し込みながらも無得点での敗戦。国内最終戦を落としてアメリカに向かうこととなった。
ひとこと
アルジェリアの終盤のギアアップが本番で再現可能なのかが気になるところ。
試合結果
2026.6.3
国際親善試合
オランダ 0-1 アルジェリア
デ・カイプ
【得点者】
ALG:86′ ハジ・ムサ
主審:ヤコブ・セムラー
