Fixture
明治安田 J1リーグ 第12節
2026.10.25
川崎フロンターレ(7位/5勝4分2敗/勝ち点19/得点23/失点17)
×
ファジアーノ岡山(10位/5勝1分5敗/勝ち点16/得点14/失点15)
@Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
戦績
近年の対戦成績

川崎の1勝、引き分けが2つ。
Head-to-head
- 2025年のリーグ戦ではホーム、アウェイいずれも引き分け。天皇杯での3試合を含めて90分で決着がついたことのないカード。
スカッド情報
- 家長昭博(?)
- 三浦颯太(先週末負傷退場)
- 大島僚太(?)
- ラザル・ロマニッチ(左足底腱膜損傷)
- 宮城天(ハムストリング)
- 林駿佑(左膝側副靱帯損傷)
- 谷口栄斗(右長内転筋肉離れ)
- 紺野和也(右リスフラン靭帯損傷)
- 野田裕人(右腓腹筋肉離れ)
- 大森博
- 西川潤
- 田部井涼
- 田上大地(前十字靭帯損傷、外側半月板損傷、内側側副靱帯損傷)
- 木村太哉(左足内果疲労骨折)
- 小倉幸成(左膝外側半月板断裂)
予想スタメン

Match facts
- 今季のJ1全11試合で得点を記録している。 ここまで23得点で、1試合平均2.09得点を挙げている。
- 一方、今季のJ1で無失点に抑えた試合はわずか1試合。 9月12日の水戸戦(1-0)を除く10試合で失点しており、計17失点を喫している。
- 今季のJ1ホーム5試合すべてで両チームが得点している。 5試合で12得点10失点。いずれの試合も合計3得点以上が記録されている。
- 公式戦3連勝中で、この3試合で計10得点。 磐田に4-0、C大阪に4-2、神戸に2-1で勝利している。リーグ戦では2連勝中。
- マルシーニョは今季のJ1でチーム最多の7得点。 神戸戦でも先制点を挙げ、チーム全23得点の約30%を記録している。
- デリキ・ラセルダは今季のJ1でチーム最多の3アシスト。 三浦颯太と山原怜音、脇坂泰斗がそれぞれ2アシストで続いている。
- 今季のJ1アウェイ5試合すべてが2-1のスコアで決着している。 千葉と浦和には2-1で勝利し、C大阪、名古屋、福岡には1-2で敗れている。
- 今季のJ1で11試合を戦い、引き分けはわずか1試合。 8月22日の東京V戦(0-0)以降、8試合連続で勝敗がついている。
- 前節の水戸戦に2-0で勝利し、リーグ戦の連敗を3で止めた。 江坂任が52分と65分に得点し、今季3試合目のクリーンシートを達成。
- 河野孝汰は今季のJ1でチーム最多の3得点を記録している。 そのすべてを9月6日の広島戦(3-2)で挙げ、ハットトリックを達成した。
- ルカオは今季のJ1でチーム最多の4アシストを記録。
- 岡山の今季の平均ボール保持率は45.2%で、川崎の51.5%を下回る。 一方、1試合平均スプリント数は岡山が128回、川崎が118回となっている。
予習
第9節 福岡戦

第10節 神戸戦

第11節 水戸戦

展望
岡山の攻撃の理想系を考える
ミッドウィークではメンバーを入れ替えながら神戸に勝利。今季の大きな課題である選手層のところに一筋の光が差したような格好となった。
しかしながら、上位勢とはまだ差がある状況。優勝争いという観点では完全に後塵を拝しているので、連勝に連勝を重ねなければリーグタイトル争いに食い込むことすらできない。
そういう意味では連戦の最後となる岡山戦で連勝を重ねることができるかが重要。リーグ戦連勝はちょくちょく出てくるようになったが、3連勝以上の大型連勝を生み出して上位との差を詰めたいところだろう。
岡山はここまでリーグ戦は10位。水曜日の水戸戦の勝利でリーグ戦3連敗を止めて久しぶりの勝ち点3を手にした。Match factsの項でも述べたが、ここまで引き分けが少なく1つだけ。勝つか負けるかのどちらかに結果が転がることが多い戦績となっている。
試合終盤の得失点が決め手になっていることも8-9月にかけては非常に多かった。8月29日の名古屋戦から9月19日の京都戦までの5試合のうち、実に4試合が後半ATの得点で試合が決着。ちなみに岡山が決めた試合が2つ、決められた側の試合が2つ。いずれもスコアは2-1である。ここ3試合の傾向はまた違うが、少し前までは劇的な勝敗決着がトレンドのチームでもあった。
どちらかワンサイドになる試合が少ないのが展開の特徴の1つ。神戸戦では最終的には3点差がついたが、先制点をこじ開けられる後半の中盤までは喰らいつくなど、勝った側にとっても簡単な試合ではなかった。
岡山は昨年の対戦時と同じ3-4-2-1のフォーメーション。危なげなく残留を達成した2025年の戦い方をベースに積み上げを図っている。
攻撃の軸になるのは前線の3トップ。トップにはルカオもしくはガウショという外国籍選手が鎮座し、彼らへの長いボールは特に試合の立ち上がりは攻撃の主流になる。
ルカオはサイドに流れながら味方につながることも多く、より推進力を出していくことができるタイプ。ガウショはプレーエリアがよりセンターエリアに寄っている印象でフィニッシャーに特化していくイメージだ。
保持のパターンとしてはサイドで手数をかけた3人目を使う攻撃が多め。大外を噛ませたり、流れたCFのポストから抜け出す選手を作る形からハーフスペースの突撃を仕掛けてクロスを上げていく。
先に述べたようにCFとしてよりプレータイムが多いルカオはサイドにも流れて起点になるが、彼がサイドに流れてしまうとボックス内のフィニッシャーが手薄になる。彼がセンターに残るような形でサイド攻略を完結できるかが岡山の攻撃の厚みを決めている感。サイドアタックにワイドのCBが絡めるくらい押し込むことができれば理想だと言えるだろう。
もう1つの攻撃パターンはシャドーに前を向かせること。前を向いた時にできることが多い江坂、サンホのシャドーは行動範囲も広く、ドリブルで敵陣までボールを運ぶことができる選手。この推進力をゴールに向けることができればより強力。CFのポストプレーと絡めるパターンも含めて、ゴール前では彼らに前向きにボールを持たせていきたい。
守備においては前向きな意識が強く、ジリジリと敵陣で追い回していくアクションをかけることには積極的。しかしながら、その部分が裏目に出てしまうことも。具体的にはCHの前と後ろの陣形が間延びすることで、相手の中盤にフリーでボールをコントロールする隙を与えてしまうことも。
特にカウンターの撃ち合いなどの流れる展開や、前線のプレスがかわされた後などの局面ではこの弱点は顕著。CH、3バックが前にスライドする動きはもしかすると2025年シーズンの方がシャープだったかもしれないというのはここ3試合を予習した正直な感想だ。
ただ、ブロックを組むところが間に合えばボックス内の守備は強固。簡単に得点を許さない。メリハリをつけた守備が効くかどうかが試合の展開を決めるチームだと言えるだろう。
伊藤達哉に託したいタスク
川崎としてはまずはビルドアップから差を作っていきたいところ。神戸戦で有効だったCH周辺に手厚めに人を置く形は直近の岡山の戦い方に照らし合わせると、そのままスライドして使うことはできそう。
岡山はなりふり構わず枚数を合わせてのプレスを頭から繰り出してくる感じはしないので、まずは左右にボールを動かしながら後方でフリーのCBを作るところを丁寧にやりたい。ブローダーセンは前節危うさがあったので、判断を是正したいところ。もし、枚数を合わせるハイプレスに来たら、シンプルにラセルダに蹴るところから始めて問題はない。
福岡戦で岡山は3-4-2-1同士のミラーフォーメーションながら、シャドーの師岡と重見の降りるアクションについていけない側面があった。一般的に考えれば、4-2-3-1がベースになる川崎がファジーな位置にポジションを取ればより岡山の守備陣には迷いが与えられるはず。
ラセルダ、脇坂はもちろん、伊藤のようにスピードに乗ると強力なアタッカー陣が一撃でライン間で前を向くことができればめちゃめちゃ大きい。ただ、守備側からすればここで伊藤に前を向かせるのは一番避けたい部分。福岡戦よりも重めの網を張っている可能性は十分にあるだろう。
ただ、川崎としてはライン間を制圧できるならば逃す手はない。まずはライン間で浮くことが可能かどうかをチェック。それが難しければある程度幅を取るところに軸足を移し、WBをピン留めして後方のビルドアップ隊を助けるポジションを取っていきたい。もちろん、どっちも流れの中でやって欲しいのだけど、あくまで軸足をどこに置くか的な話として。
ボックス内で勝負となると面倒なので、基本的には中盤でギャップを作りながらスピードアップを狙いたい。カウンターの撃ち合いではCHが浮く場面もあるので山本→マルシーニョの裏抜けも引き続き狙っていけるはず。
先に挙げたライン間をしつこくという観点では大関や山市といった水曜日組も流れには乗れそう。こちらがリードしている状況であれば、岡山は引き続きアグレッシブな守備をしてくるはずなので、間延びした中盤を攻略して反撃を返り討ちするようなリレーでさらに引き離していきたい。
守備においてはやはりCFのところ。晴れの国スタジアムの試合の丸山のようにルカオに反転して一撃でいかれるのが最悪なので、深追いして入れ替わられることを避けるのが前提。サイドに追い込みながら挟み込むまで時間を稼ぎ、丁寧に対応したい。
連戦が続くというカレンダー自体は川崎に優位に運ぶ可能性がある。ミッドウィークに多少なりとも入れ替えたポジションはあるし、岡山はアウェイでの中3日というややハードなスケジュール。ルカオへのロングボールを軸とした走り合いっこには負けたくない。シャドーがフリーで受ける前にプレッシャーをかけてスピードに乗ることを防いでいきたい。
ファーサイドへのクロスへの対応の甘さは岡山としては狙っていきたい部分なはず。5バックだとWBの攻撃参加にマルシーニョや伊藤が下がって対応しなければいけないシーンも出てくる。
得点シーンでのシャープさが増している反面、彼らの戻りが遅れたり、サイドで寄せきれずにクロスを上げさせたりしているシーンもちらほら見るようになっている。保持の局面できっちりと押し込んで下がって守備をする時間を減らせるのであればそれが一番いい。
減らすのが難しい時間においては、きっちりと遅らせる。そうした当たり前を積み重ねて相手にリズムを渡さない。ワーワーやることで岡山の陣形が間延びしてやりやすくなる側面もあるが、ワーワーしながら失点を重ねたC大阪戦は大いなる反省材料でもある。
連勝するとすぐに気持ちが上を向くけども、試合の制御に大きな課題を残したC大阪戦はわずか1週間前のことでもある。「いける!」と思ったら勝てないというのは最近の川崎のよくあるパターンではあるが、そもそも「いける!」と思うような内容を適切に積み重ねていきながらの連勝というわけでもない。「いける!」という手応えを重ねられるような勝ち方ができなければ、いつか沈むこと自体が必然になる。
今の川崎は概ねいい方向に進んでいる印象はあるけども、1試合の中で流れを手放した時間の甘さが傷になるパターンも少なくはない。このチームには基本的には理不尽はない。理不尽がないならば、理屈を積み重ねていかないといけない。大変だけども、今年のチームで上に上るためにはこのルートしかない。
【参考】
transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(https://www.nikkansports.com/soccer/)
