イプスウィッチ、26-27シーズンの歩み。
第1節 サンダーランド戦(H)

歓喜で船出のポートマン・ロード
プレミアリーグが帰ってきたポートマン・ロード。最初の来客は昨季ようやく昇格組の天井を破ったサンダーランド。今季は欧州との二足の草鞋にトライすることとなる。
縦への速さを持っているチームではあるが、試合はポゼッション側がゆったりとしたスタート。サンダーランドの4バックに対して、イプスウィッチは構える形で受ける。サンダーランドは4バックの形をキープしつつ、CHが左右を入れ替えるなど自由度を高めて前進を狙っていく。
一方のイプスウィッチはオシェイが下がっての3バックを形成。GKを絡めてのポゼッションから相手のハイプレスを逃がしていく。まずはCFのエメルソンにボールを当ててから前進のルートを探る。
時間が少し経つと互いにプレスの圧力がジリジリと上がってくるように。そうした中でサンダーランドはフリックから一気にブロビーが背後を狙う形で決定機を迎える。
互いにブロック守備をどう壊すか?という展開の中で、どちらかといえば攻撃の輪郭が見えたのはサンダーランドの方。左右のサイドの裏からフリーランで相手のDFラインを一気に下げるアクションからゴールに迫っていく。
しかし、トランジションからゴールを決めたのはイプスウィッチ。オニエンを咎めたところから一気にカウンター。最後はエメルソンがゴールを決める。
両チームとも前からという圧力が強まる中で試合はCFにボールを収めることができるか次第?という流れになっていく。次に流れを決めたのはセットプレー。アングロのFKでサンダーランドがペースを引き寄せ、ハーフタイムまで攻撃を続けることとなる。
後半はゴール前のシーンが多い展開だった。ともに広く広くポゼッションしながらブロックを壊しにいくが、先にチャンスを迎えたのはイプスウィッチ。大外での起点とインサイドでの終点を両方担当した前田が決定機。あっちにもこっちにもいる姿はプレスでも度々見かけられており、プレミアでも唯一無二であることがはっきりとわかるパフォーマンスだった。
サンダーランドも左サイドを軸に反撃。深い位置を取りつつブロビーが決定機を迎えていく。
消耗の激しい状況の中で前線を変えたことによる摩擦が見えたのがイプスウィッチ。前からプレスに行きたいアクポムとクラークによって全体の陣形が間延び。ジャカが左右への供給役として非常に安定したパフォーマンスを見せる。
だが、彼らの運動量は前を向くときにチームを助けていたのも確か。間延びもある意味必要悪。この試合ではその馬力が最後にいい方向に転ぶことに。サンダーランドのアルデレーテのパスミスを咎めてのカウンターで決勝点を決めた。
2年ぶりのプレミアはホームでの勝利で開幕。イプスウィッチの残留への道のりは華々しく幕を上げることとなった。
ひとこと
サンダーランド、立て続けにCBにミスが出る難しい展開だった。
試合結果
2026.8.22
プレミアリーグ 第1節
イプスウィッチ 2-1 サンダーランド
ポートマン・ロード
【得点者】
IPS:24′ エメルソン, 90′ クラーク
SUN:39′ アングロ
主審:ファライ・ハラム
第2節 マンチェスター・ユナイテッド戦(A)

得点ラッシュで相手をへし折る快勝
開幕戦はハル相手に敗北を喫してしまったユナイテッド。オールド・トラフォードでのリーグ初陣は同じく昇格組のイプスウィッチとの対戦となった。
序盤は降りるクーニャから左右に散らすようなプレーもあったマンチェスター・ユナイテッド。左はラッシュフォード、右はムベウモを中心としたサイドアタックを敢行。右サイドはダロトなどと3人目の動きを画策するが、献身的に戻る前田をはじめとしてイプスウィッチの守備陣の枚数が揃っていたこともあり苦戦。徐々にクロスやシュートの選択のタイミングが早くなる。
極端に早めの仕掛けをした結果、試合は徐々にオープン合戦に。ユナイテッドのプレスはハル戦よりは時折高い強度で観測することができたが、イプスウィッチは基本的にはこのスピード勝負には乗っかりたい構え。スペースがある状況でのエンシソのキャリーはなかなかユナイテッドにとってはややこしいものだろう。WGは静止した局面でもスピードで対面に優位を取ることもできる。前田が大外レーンからダロトを脚力でぶち抜いたのは驚きだった。
イプスウィッチは逆サイドの仕掛けから先制。ファタウがアプローチに来たショウの逆を取ってボックス内にサイドから侵入。折り返しをデイビスが丁寧に流し込む。
トランジションからのチャンスに攻撃がフォーカスしていたユナイテッド。ゆったりとボールを持つケースもあるが、シュートやクロスの選択が割と早めで遠い位置からアバウトにしかゴールにアプローチができていなかった。
デイビスにさらなる決定機を与えるなど苦しい試合となったユナイテッド。しかし、ヌニェスのミスを逃さずカウンターでブルーノが同点に。タイスコアでハーフタイムを迎えることとなった。
後半は前半とは打って変わって一方的な展開に。ポゼッションからユナイテッドがゆったりと主導権を握ると、徐々にサイド攻撃が手応えのあるものに。上下動の揺さぶりから少しずつイプスウィッチの守備陣が体を投げ出して守るシーンが増えていく。
奪ったボールをどう処理するか?というところも含めて不安定なシーンが続いていたイプスウィッチ。エンシソが自由に運ぶシーンも限られるように。自陣に釘付けになったところに、マグワイアがオウンゴールを誘発するダイナミックなシュートを叩き込んで均衡を破る。
直後にCBの間をかち割ったクーニャの抜け出しでPKを獲得したユナイテッド。この3点目で試合の決着はもう決まったと言ってもいいだろう。献身的に上下動して攻守を成立させているイプスウィッチの仕組みはこれで折れてしまった感があった。
さらに2つのゴールを重ねたユナイテッド。イプスウィッチも終了間際にエンシソがハイプレスから意地の一撃をお見舞いするが、反撃はここまで。ユナイテッドが本拠地で今季初勝利を挙げた。
ひとこと
立て続けの得点で一気に流れを引き寄せたユナイテッド。縦への鋭い意識が奏功した試合だった。
試合結果
2026.8.30
プレミアリーグ 第2節
マンチェスター・ユナイテッド 5-2 イプスウィッチ
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:40′ 61′(PK) 68′ ブルーノ・フェルナンデス, 56′ グリーブス(OG), 82′ ムベウモ
IPS:29′ デイビス, 90+1′ アクポム
主審:クレイグ・ポーソン
第3節 リバプール戦(H)

色がハマって今季初勝利
開幕2試合でまだ勝利のないリバプール。すでに今季は勝利を挙げているイプスウィッチの本拠地に乗り込んで今季の初勝利を狙う。
ミドルゾーンで構えるイプスウィッチに対して、ポゼッションからスタートするリバプール。ゆったりと左右にボールを散らしつつ、本命となるのは激しいボールハント。イプスウィッチの右サイド側に誘導するような形でボールを奪うと、ここからショートカウンターを発動。マイキ解説員も指摘していたが、ショボスライが1つ前に出てきてガチっとハメ込めるかがキーだったように思う。
ゴールを奪ったのはまさにこのプレーの1つ目。イプスウィッチとしてはファタウがロストした後にCHが逆を取られてしまい、さらにはイサクにCBの背中を取られてしまう。イサクは塞がっていたニアをシュートのパワーでこじ開けてみせた。
2つ目のゴールは後方3枚のポゼッションから。イサクのシグネチャープレーと個人的には思っているニアのCBの背中を取る動きからファーのCBを引き出してかわすというCB2枚抜きを披露し2点目。
イプスウィッチとしてはGKのシェルペンのポジションが絶望的。CBと面がかぶる中途半端なポジションを取ったせいで、イサクにとってはCBのグリーブスをかわすことができれば、そのまま無人のゴールに流し込むことができるボーナスステージとなった。
イプスウィッチの保持はまずはプレスに出てくるショボスライの背中を取ることができるかどうか。失点以降も再三ここでボールハントをされており、そういう意味では3失点目をしなくてよかったと言える序盤となった。
希望の光となったのは右サイドのファタウ。抜ききらなくてもファーにクロスを上げることができるWGはイプスウィッチの攻め手として十分有力。リバプールは自陣に残るアラウホがクロス対応に奔走。普段は攻撃的なSBを置くことが多い中で用兵がハマっていると言えるだろう。
面白いのは攻め上がらないリバプールのSBは保持においても効いていたこと。イプスウィッチの撤退守備は最終ラインまで下がることができるSHの守備意識の高さが助けになっていたけども、アラウホやケルケズが攻め上がらなければさすがに下がることはしない。
リバプールの攻め筋はSBを上げずにイプスウィッチのDFラインに横を4枚で守らせた状態をキープし、前線が斜めのランで相手の管理から外れること。この動きを繰り返してできるイサクは非常に状態が良くなっているように見えるし、ヴィルツやガクポが初期位置とは異なる位置から飛び出してくるのも管理から外れるための工夫のように見えた。
このリバプールのプランで持ち味を完全に殺されたのが前田。守備で最終ラインに入りながら、攻撃で相手より早く敵陣に辿り着くのが彼の強みだけども、そもそも攻め上がってこないアラウホが対面であれば、トランジションでのアドバンテージを取りにくい。リバプールのプランに消されてしまった感があった前田だった。
イプスウィッチは後半にプレスを強化することで対応。具体的にはリバプールのボールが左サイドにある時に前田を中盤の守備に組み込むことでワンサイドにボールを追い込む圧力をかけていく。
こうなると、意地でもリバプールの左サイドにボールを閉じ込めたいイプスウィッチ。しかしながら、GKを経由してリバプールは逆サイドまで展開。こうなると前田の中盤の守備参加はスカされた感がある。逆サイドのムニョスも最低限ファウルを取ってくる程度の単騎性能は見せていたのも大きい。
ただ、イプスウィッチはラインの駆け引きの点では前半よりも手応えがあった感。オフサイドを取ることができていた。ここは早々にイサクが下がった影響もあるのかなと思う。それだけ、彼の動き出しは盤面を制圧する武器になっていたということだろう。
エメルソンとジャケのマッチアップから活路を見いだせそうな時間もあったイプスウィッチだが、時間の経過とともに前線の運動量が低下。ファタウとエンシソの存在感がなくなっていくことをクラークとフレミングの投入だけではカバーできていなかった。
リバプールはメリハリをつけて自陣にきっちりと下がる守備をしながら落ち着いて時計の針を進める。時折飛んでくる長いレンジのシュートもアリソンは難なくシャットアウトしてみせる。
序盤で得た2つのゴールを元手に逃げ切ったリバプール。アウェイの地で今季初勝利を挙げた。
ひとこと
素晴らしかったリバプール。イラオラは本来対策色が薄い監督だと思うのだけど、すごくこの試合ではイプスウィッチにプランが刺さった感があるので、あえてなのかどうかがめっちゃ気になる。
試合結果
2026.9.4
プレミアリーグ 第3節
イプスウィッチ 0-2 リバプール
ポートマン・ロード
【得点者】
LIV:6′ 9′ イサク
主審:ダレン・イングランド
第4節 クリスタル・パレス戦(A)

魔法の後半に逆転できず
序盤は互いに守備側が慎重に入った印象。相手のバックラインには無理にプレスにいかず、ミドルブロックから相手を迎撃していく。
というわけで互いにサイドからチャンスを探っていかなくてはいけない流れ。パレスは横断から幅を使っていく形。外からであれば内側が空いてくれるので、そこから逆サイドのWBを使うことでチャンスメイク。カライリが決めた先制ゴールはまさにこの形だったと言えるだろう。
反撃に出たいイプスウィッチもアタッカーが外から突っかけることで相手を剥がしにいく。インサイドを経由するという点では明らかにパレスの方が流麗だったので、サイドの景色はイプスウィッチの方が悪かった。
トランジションが失われた分、悪い意味で普通になっていたイプスウィッチ。このままでは少し厳しいかな?と思っていた矢先に同点ゴールをゲット。この得点はイプスウィッチからすると非常に見事。サイドで1枚を剥がしたところから左右に揺さぶり、最後はインサイドでフリーになったエメルソンが仕留める。
逆にパレスからすると課題が見えた失点だった。対人のゆるさ、オフサイドに関してのセルフジャッジ、そしてボックス内のクロス対応の遅さなどが失点につながった。
以降もサイドの切れ味からチャンスを作っていくイプスウィッチ。ファタウの突破力を活かしながらパレスのバックラインを突いていく。
この時間帯は保持から相手を動かすことができなかったクリスタル・パレス。だが、勢いに乗ったイプスウィッチがハイプレスに出てくると、中盤にスペースができてくるので、暴れることができる!という均衡の仕方を見せる。
展開的には一進一退。だが、ここでディザジが一発退場。タックルの間合いを見誤ってしまい、危険行為での一発レッドを喰らう。
5-3-1で構えるパレスに対して、一方的にボールを握るイプスウィッチ。右サイドからの突破で勝ち越しゴール。ハーフタイムを前にリードを確保する。パレスはここでも守備のチェーンの切れ方がまずい格好。数的不利とはまた違う不安要素が見えた。
後半頭は初めこそイプスウィッチが保持で制圧しそうな流れだったが、時間の経過とともに3バックと3センターがイプスウィッチと微妙に噛み合わないことを利用してパレスが一気に主導権を回復。押し込みながらゴールに迫っていく。
イプスウィッチは完全にプレスの的が定まらずに苦戦。一方的に殴り続けられる。交代策もどちらかといえばカウンターフォーカスの状況を助長するようなテイスト。守れていない中で押し込まれることを受け入れてしまう流れとなる。
その結果、パレスはラーセンの反転シュートで同点に追いつく。さらにゴールに迫るパレスは追加点まで一気に狙えそうな状況だった。
だが、80分が過ぎたところでパレスの魔法は切れることに。イプスウィッチの保持に対して前に出ていくことができなくなったパレスは、今度は自陣に押し込まれてしまう。
左右からのクロスはやや狙いが定まっていないように見えたイプスウィッチだが、幸運なゴールポストからの跳ね返りを最後はフレミングが仕留めて勝ち越し。10人のパレスに苦しめられたイプスウィッチだが、最後は3ポイントを確保した。
ひとこと
魔法が効いている間になんとか勝ち越しておきたかったパレスだった。
試合結果
2026.9.12
プレミアリーグ 第4節
クリスタル・パレス 2-3 イプスウィッチ
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:14′ カライリ, 75′ ラーセン
IPS:23′ エメルソン, 45′ デイビス, 90′ フレミング
主審:クリス・カヴァナー
第5節 エバートン戦(A)

バタバタしつつもしたたか
立ち上がりはデュエル色が強い流れでのスタート。肉弾戦から勝負をかけていく。
そうした中でもポゼッションの要素があるのは今季の両チーム。エバートンは後方から左右にボールを散らしつつ、縦パスを入れるスペースを探っていく。当然左サイドのグリーリッシュとハーフスペースを狙っていくデューズバリー=ホールの組み合わせは今季も有効。ここが本命にはなっていく。
しかしながら、インサイドにダイレクトにつけていくパスワークもできるのが今季のエバートンの良さでもある。アタッキングサードで狭いところにパスを刺し、そこからコンビネーションでゴールまで向かっていくところも。アームストロングのパスを受けたジョンソンが決定機を迎えるが、ゴールを揺らすことができない。
イプスウィッチは後方3枚の構成を変えながら。サリーしたり、GKを絡めたりしながら前に進めていく。攻撃の狙い目としてはエメルソンへのロングボールか、右サイドのファタウの1on1で勝負をかける。
前半の中盤は押し込む時間が続いたイプスウィッチ。エバートンはグリーリッシュにつけて押し返すような間もなく、ロングボールを跳ね返される時間が続いていく。
中央のエメルソン、右のファタウのところから攻め筋を作るイプスウィッチ。ファーサイドのデイビスという今季の得点パターンから決定機を迎えるが、ゴールを奪うことができない。
少し苦しい展開だったが、エバートンはワンチャンスから。セットプレーからエリアの外でのシュートのコースを変えたバリーが先制ゴールを決める。
引いて受ける展開が続いたエバートンだったが、徐々にイプスウィッチのプレスが弱まって前進。ホルダーを捕まえられないイプスウィッチの悪癖が露呈。ボックス内のナローなスペースの管理の怪しさも見えてくる。
後半も順調に時計の針を進めていくエバートン。セットプレーからの一撃でネットを揺らすが、これはジョンソンがオフサイド。明確に視界を遮ったが、どちらにしてもバリーのシュートはネットを揺らしていただろうから、ジョンソンからすると悔やまれるプレーとなった。
前半はあまりなかったエンシソの背後へのランから、こちらも決定機を迎えたイプスウィッチ。フィロジーンを入れてサイドのアタッカーを強化し、一気に勝負をかける。
しかし、ここでファタウがシミュレーションで退場。10人のイプスウィッチは追い込まれることに。
エバートンはサイドにボールをつけながら時間を溶かすコントロールをしばらくしていたが、イプスウィッチは選手交代とともに総攻撃。裏への抜け出しと前プレから、前田はアクセントという言葉ではとどまらないくらいの影響を試合に与えていた。
終盤はイプスウィッチが攻め込むが、最後の一歩を越えさせないことに定評があるエバートンはミッションコンプリート。勝ち点3を死守した。
ひとこと
数的優位を活かしきれなかった感はあるが、先制点からの逃げ切りは総じて見ればしたたかだったエバートンだった。
試合結果
2026.9.19
プレミアリーグ 第5節
エバートン 1-0 イプスウィッチ
ヒル・ディッキンソン・スタジアム
【得点者】
EVE:11’バリー
主審:スチュアート・アットウェル
第6節 フラム戦(H)

トンネルはまだ続く
まずはハイプレスの応酬となったこの試合。どちらも前線がサイドに追い込むようにプレスを誘導することも共通点。高い位置から相手のバックラインを阻害していく。
徐々にペースを握っていったのはホームのイプスウィッチの方だろう。エメルソンのポストを活かしたところからの横断でサイドの奥を取ることができるように。自分たちの攻撃が終わった後の即時奪回もリズムが良く、フラムが保持で整えることができないまま飲み込んでいく。かつてはフラムにいたルキッチがエネルギッシュに元チームメイトをつぶす姿が印象に残っている。
ベルゲ、イウォビなどの列落ちから少しずつリズムを取り戻していったフラム。イプスウィッチのプレスを撃退することができるようになり、保持の時間を増やしていく。対角のパスを活用して積極的にサイドにボールを散らしているフラム。右サイドのボブ+キングからチャンスを作っていく。
しかしながら、外循環のボールが続く中でなかなかインサイドには入っていくことができず。ゴンサロ・ガルシアのインサイドへの斜めのアクションがようやく生まれた内側に入っていく動きだといえるだろう。
押し込まれる状態が続くイプスウィッチも苦しい状況。右の前田の一発抜け出しができると、ロングカウンターからはリカバリーがうまくいくように。前田の動き出しは押し込んだ局面でもフラムの保持を揺さぶる武器になっており、この苦しい時間帯におけるイプスウィッチの貴重な攻め筋になっていた。
イプスウィッチは後半もハイプレスからスタート。そのままハイテンポで前半の立ち上がりのように試合のテンポを掌握していく。
しかし、フラムは根性で対応。チャールズの反転から一気にひっくり返していく。試合はオープンな展開の中で両チームが均衡するように。
そうした中で先制点を決めたのはフラム。セットプレーの二次攻撃からセセニョンがミドルを仕留めて試合を動かす。
押し込む機会は増えるが、なかなか主導権を握り切れないイプスウィッチ。それでも時間をかけながら攻撃を続けていくと、左右のサイドからえぐっていくような形からフラムのギリギリの対応を呼び込むシーンも出てくるように。
なんとか粘るフラムを振り切ったのはワッタラの目が覚めるようなミドル。矢のようなシュートで試合を振り出しに戻す。
勢いに乗ったイプスウィッチはそのまま逆転。セットプレーをオシェイが押し込んでリードをつかむ。
今季初勝利が目の前で逃げていったフラム。イプスウィッチに屈辱的な逆転負けを喫し、トンネルの脱出に失敗した。
ひとこと
イプスウィッチ、粘りながら流れを引き寄せて見せた。
試合結果
2026.10.10
プレミアリーグ 第6節
イプスウィッチ 2-1 フラム
ポートマン・ロード
【得点者】
IPS:89′ ワッタラ, 90+1′ オシェイ
FUL:55‘ セセニョン
主審:ルイス・スミス
第7節 マンチェスター・シティ戦(A)

長いATも問題なし
ここまで開幕から連勝が続いているシティ。今節は昇格組のイプスウィッチをホームに迎えての一戦に臨む。
イプスウィッチはきっちりと自陣で受ける構え。5-4-1のようなフォーメーションでまずはローブロックを組んでいく。
特に入念にケアしていたのは前節アンフィールドで流れを変える一手となったドク。ワッタラが対峙しつつ、オシェイが連携。さらには中央のCHもスライドしながらドリブルでスピードに乗らせるスペースを与えない。逆サイドのエンジアイにもきっちりとマークをつけてはいたが、ドクのサイドの方がより手厚いケアを見せていた。
とりあえず、WGに任せながら試合を進めていくシティ。CHが同サイドに圧縮する素振りをしていたイプスウィッチに対して、CHの背中を取るようなインサイドに入っていく形ができればギャップを作ることができる。
だが、そうした場面は稀。大外に立つWGが孤立しながら困るシーンが多かった。
ややズルズルした流れを変えたのはトランジション。イプスウィッチがやや前がかりになったシーンをうまく利用したシティ。ここまでは2枚以上でマークされていたドクにこのシーンでは1枚のみ。このドクからのクロスをフォーデンが仕留めて先制する。
保持の側に回ればイプスウィッチはゆったりとボールを持ちながら動かしていく形を作っていく。非保持のシティは無理にペースアップすることはなし。ある程度ボールを持たせていく。
後方でゆったりと動かしつつ、どこかで一気にスピードアップをするというのがイプスウィッチのスタンス。左サイドのエメルソンへのロングボールが主体だったが、決め手になったのは右サイドの前田。グエイの背後を取るフリーランで抜け出し、プレミア初ゴールをゲット。試合を振り出しに戻す。
追いつかれてからは再びゆったりとボールを持ちながら試合を進めるシティ。サイドに流れたコバチッチからのクロスをハーランドが仕留めてリードを再び確保する。
後半はイプスウィッチが非常にアグレッシブなプレスをかけてきたことで試合は一気にオープンに。序盤は組み合う手応えもあったイプスウィッチだが、徐々にファストブレイクからシティが主導権を握っていく展開に。
空中戦からお互いに決定機を仕留めきれなかった後、カウンターの打ち合いとなった試合でスコアを動かすことに成功したのはシティ。こういう展開ならお手の物という形でハーランドが追加点を決める。
そのハーランドはもう1回ネットを揺らすもこれはオフサイド。シティが試合を決め損ねた直後にグエイがPKを献上。このPKをフレミングが仕留めて1点差に縮める。
12分という長いATの反撃の機会が与えられたイプスウィッチだが、反撃はここまで。試合はシティが逃げ切り、開幕7連勝を果たした。
ひとこと
前田、この難所でプレミア初ゴールというのはなかなかに持っている。
試合結果
2026.10.17
プレミアリーグ 第7節
マンチェスター・シティ 3-2 イプスウィッチ
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:19′ フォーデン, 34′ 70′ ハーランド
IPS:21′ 前田大然, 90′(PK) フレミング
主審:ファライ・ハラム
第8節 ノッティンガム・フォレスト戦(H)

仕留めきれない悪癖に泣く
序盤から試合はゆったりとしたフォレストのポゼッションからスタート。3バックでイプスウィッチの4-4-2に対して、後方の数的優位を確保する。イプスウィッチは左サイドのユニットが前にスライドする形で対応。右サイドはステイという感じだった。どこまで前から捕まえにいくか?のところを悩みながら対応する格好となった。
この状況を逆手に取るようにフォレストは先制。相手が強気で前に出てくる右サイド側を縦に突破することに成功。あとはウィリアムズがファタウを振り切ってゴール前に走り込めば完全にフリーになるのは必然。4バックで5バック相手に強気のプレスを仕掛ける時の難しさを感じる失点となった。
以降の時間は少しずつイプスウィッチのポゼッションが増えるように。ロングボールを使っていきたいところではあるが、この日は強風が吹いており、イプスウィッチは風下側。徐々にショートパスからのトライを増やしていく。フィロジーン、エンシソが合体する左サイドからなんとか打開策を探っていく格好。エンシソは前が空いたら強引に打ち切る頼もしさを感じるパフォーマンスだった。
フォレストはカウンターで引き続きチャンス。デラップの直線的な動きに加えて、WB to WB的な幅を使った速攻で決定的な機会を作る。
イプスウィッチはなんとか耐えながら点差をキープすると41分に同点。ロングボール処理でアクシデンタルなエラーを引き起こしたフォレストの守備陣の隙を見逃さなかったのはエンシソ。落ち着いて1on1を仕留めて試合は振り出しに戻る。
後半、イプスウィッチはポゼッションからスタート。フォレストはマカティーがカウンターを仕掛けるが、ディオプはギリギリDOGSOを回避するファウルで止めてみせた。
後半はややフォレストペースか。前半の途中から目立ったイプスウィッチの中盤の段差作りがフォレストの圧力に負けてしまった感。
相手にペースを握られるくらいなら!とイプスウィッチは風上に立ったこともありロングボールを仕掛けていき、試合をどちらのものでもないような時間帯に持ち込んでいく。
フォレストは終盤には縦に速い攻撃を軸にチャンスを迎えるが、決定機を決めきれない今季の悪癖が露呈。試合を仕留めきることができない。イプスウィッチも陣地回復に苦戦しつつ、サイドの選手の上下動でなんとか推進力を生み出すが、こちらもゴールには結びつかず。試合は1-1でのドロー決着となった。
ひとこと
フォレスト、なかなか悪癖が治らない。
試合結果
2026.10.23
プレミアリーグ 第8節
イプスウィッチ 1-1 ノッティンガム・フォレスト
ポートマン・ロード
【得点者】
IPS:41′ エンシソ
NFO:13′ ウィリアムズ
主審:トーマス・ブラモール
