ボーンマス、26-27シーズンの歩み。
第1節 マンチェスター・シティ戦(A)

意地を見せた逆転劇で初戦を飾る
コミュニティ・シールドではアーセナルに完敗。準プレシーズンマッチの位置付けの中で結果をそこまで気にする必要はないとは思うが、プレッシャーを回避するためにも早めに勝利は欲しいところだろう。対戦相手は昨年優勝の望みを絶たれたボーンマスだ。
シティは3-2-5のポゼッションがベース。右の大外はフォーデンとルイスが大外レーンを入れ替えていたが、まずはカチッと型にハメる意識が高かったのはマレスカらしい。
ボーンマスは4-4-2ベースのミドルプレスを敢行。敵陣に追い込んでいこうとするのだが、ハーランドへのロングボールをちらつかせつつ、基本的にはFW-MFのスペースをきっちりと空けながら前進をしていく。一度浮いた選手を作ればそこから一気に加速。敵陣に押し込んでから仕留めるというよりは、ミドルゾーンからの加速をそのままフィニッシュに結びつけるスタンスのシティだった。
ボーンマスは直線的なアプローチ。前線へのロングボールが軸であり、中間をすっ飛ばすイメージはシティよりも強かったと言えるだろう。ハイプレスはやや空振り気味であったが、ロングボールは最終的に刺すことに成功したボーンマス。26分のタヴァニアのゴールは粘りながら最後はファーサイドに流れたタヴァニアがゴール。シティとしてはリコ・ルイスの戻りの遅れが悔やまれる失点だった。
試合のペースはスコアでは動かず。相対的にゆったりとしているシティは押し込むシーンも徐々に増えていくが、サイドが二人称気味になっており、なかなかギャップを作ることができず。左サイドにタメを作り、右のフォーデンに1on1を託すという形が作れていたが、大外をフォーデンに任せる形はそれでいいのかなという感じもする。
ハーフタイムを経ても流れは同じ。ポゼッションをしながらもアタッキングサードに物足りなさを感じるシティがもどかしいまま時計の針を進めていく。
ボーンマスは前半よりも極端に前に前にという感じではなく、左右にボールを散らしながらシティのプレスを外す。ボーンマスのビルドアップに対して、シティのハイプレスがイマイチきっかけを掴めなかったのが辛いところである。
シティが押し込む局面でも変わらない二人称のサイドアタック。それでもチェルキの登場で徐々に中央のナローなスペースを崩す場面が出てくるように。
決め手になったのはセットプレー。ぽっかり空いたグエイが同点のゴールを叩き込む。ボーンマスは前後半を通じて、CKでターゲットが空く場面が数回続いており、その懸念が最終盤に噴出してしまった。
最後の仕上げはチェルキの柔らかなラストパス。ストライカー仕様の抜け出しとフィニッシュを見せたグバルディオルが重要なシュートを仕留めて勝ち越し。終盤に意地を見せたシティがホームで開幕戦を勝利で飾った。
ひとこと
なんとか掴んだ3ポイント。勝利が内容を引っ張っていければ。
試合結果
2026.8.23
プレミアリーグ 第1節
マンチェスター・シティ 2-1 ボーンマス
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:84′ グエイ, 90+2′ グバルディオル
BOU:26′ タヴァニア
主審:ジャレット・ジレット
第2節 エバートン戦(H)

お家芸で勝ち点を引き寄せたエバートン
勢いのいい入りを見せたのはエバートン。高い位置からのプレッシングで縦パスからショートカウンターを狙っていく。今節も前節と同じく狙うはCHのボール奪取。アームストロングとガーナーという2人のボールハンターから一気に敵陣からゴールを陥れにいく。
ボーンマスは安易に縦パスを入れると狩られてしまうので、ゆったりと左右にボールを散らしながらまずはエバートンのプレスを撃退。大きな対角パスからサイドの奥を取っていく。持ち上がったシウバからのフィードが印象的だった。
インサイドに対してタイトなプレスを行うことができるのはボーンマス側も同じ。バリーのポストから簡単な前進は許さず、エバートンのパスワークは外循環。ジョージが根性でミドルを放ち、セットプレーからニアに飛び込んだブランスウェイトが決定機を迎える。
少しずつ手応えのある前進ができるようになってきたのはボーンマス。まずは右の大外に流れるエヴァニウソンからラヤンを前に向かせるサポートを敢行。ここからボックス内を狙っていく。
インサイドでも細かいレイオフから前を向いたドリブルで深い位置まで。中央でポイントを作れる分、サイドでも景色が良くなるという好循環を迎える。
エバートンは押し下げられても体を投げ出す守備で簡単に失点しないチームであるが、ボーンマスはこじ開けることに成功。右サイドに流れるエヴァニウソンから前を向いたスコットがついにゴールを決める。
ボーンマスほど流麗な感じではないが、少しずつインサイドでのつながりができてきたエバートン。ボーンマスを人の移動で動かしながらインサイドのスペースを空けていきながら前を向いて仕掛けを敢行していく。
しかし、ゴールを仕留めることはできず。前半はボーンマスのリードでハーフタイムを迎える。
後半、エバートンは得意な中盤でのボール奪取からカウンターの決定機。しかし、後半頭のこの大チャンスをバリーは仕留めることができなかった。
高い位置でボールを奪おうとするエバートンの姿勢は後半の立ち上がりは目立っていたが、徐々にボーンマスは対応。近い位置でのパス交換からボールを運ぶことができるスコットのキャリーで敵陣まで進むスキームを安定したものとしていく。
後半も中盤を過ぎるとロングボールからのセカンド回収で前を向く選手を作るように。キャリーする選手をどう作るか勝負をガチンコで行うことで徐々に展開はフラットに。
その中でも前を向いた選手のクオリティからボーンマスは決定的なチャンスを迎える。だが、エヴァニウソンをはじめとしてボーンマスの選手たちが放ったシュートはエバートン名物のボックス内無限シュートブロックの連打を前にシャットアウトされてしまう。
なんとか終盤まで1点差をキープしたエバートンは後半ATにセットプレーから同点。これしかない!と思い切ってシュートを打ったターコウスキの一撃がネットを揺らして同点に追いつく。
試合は痛み分け。ボーンマスはギリギリで勝利を逃してしまうこととなった。
ひとこと
追加点が遠いことが結果的には足を引っ張ってしまったボーンマスだった。
試合結果
2026.8.29
プレミアリーグ 第2節
ボーンマス 1-1 エバートン
ヴァイタリティ・スタジアム
【得点者】
BOU:41′ スコット
EVE:90+1′ ターコウスキ
主審:クリス・カヴァナー
第3節 ニューカッスル戦(A)

引き戻すきっかけをつかめなかった結果の決壊
序盤からボールを持ちながら盤面を制圧したのはボーンマス。後方3枚で4-4-2のプレスをずらしながら前進。CHはアダムスが後方に残る縦の関係性で前進を図っていく。
ギャップを作って左右に散らしながらシュートを打つというところまで持っていくことができていたボーンマス。跳ねたシュートを仕留めたタヴァニアのシャープな動き出しがボーンマスに先制点を生み出す。
やや面食らう形となったニューカッスル。受ける展開な分、エランガのロングカウンターを活かして反撃を狙う格好。
この日のボーンマスの非保持はかなりはっきりと前がかりで意志が統一されていた。ニューカッスルはボールをつなぐ余裕をなかなか見いだせず、試合はスコア同様に支配的にボーンマスが制圧する流れとなった。
少しずつその流れが変わったのはニューカッスルが自陣に引き込むポゼッションからボーンマスのプレスを回避できるようになってから。とりわけ、前にでも出ていくことができるけども、入れ替わられた際のリスクが大きいスコットのところを越えることができるかがキー。ここを越えてマイリーがボールを持つことができるようになるなど、少しずつニューカッスルは試合を引き戻すきっかけを掴む。
しかし、穴を空けるリスクをニューカッスルが冒すのは当然メリットがあるから。スコットがボールを捕まえたところからボーンマスは追加点。さらにリードを広げる。
だが、ニューカッスルはすぐに反撃に成功。左サイドからのカットインでバーンズがシグネチャームーブとも言える豪快なシュートで1点差に詰め寄る。
ゴールを奪った時間帯から少しずつサイドを引き寄せつつ裏を取りに行くニューカッスル。先制点を取ったバーンズがいる左サイドからチャンスを探っていく。
逆にボーンマスはトランジションから縦に速い攻撃にフォーカス。序盤から攻撃のスタンスが入れ替わる形でハーフタイムを迎える。
後半、ニューカッスルは前半の流れを引き継ぐようなトランジション勝負。ハイプレスに出ていく形でボーンマスに圧力をかけていく。縦に速い攻撃で対抗したいボーンマスだったが、エヴァニウソンの負傷という不測の事態に巻き込まれて暗雲が立ち込めることに。
なんとか追いつきたいニューカッスルはフェルナンデス=バルドの投入でインサイドへのロングボールという起点作りを狙っていく。ボーンマスは攻め込むためのきっかけを掴むことができない。
かといって、ハイプレスで前がかりになっても手応えがない状態。半端なプレスで逆にニューカッスルのチャンスを誘発してしまう。
なんとか最後のブロック守備で耐えていたボーンマスだが、セットプレーの二次攻撃で決壊。ラムジーのゴールで同点に追いつくことを許す。
オープンな攻撃の応酬は最後まで続いたが、そのままスコアは動かず。試合はドローで勝ち点を分け合う結果となった。
ひとこと
ボーンマス、一回押し込まれてからの反撃の一手がなかった。
試合結果
2026.9.5
プレミアリーグ 第3節
ニューカッスル 2-2 ボーンマス
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
NEW:37′ バーンズ, 88′ ラムジー
BOU:9′ タヴァニア, 35′ ティアウ(OG)
主審:ロベルト・ジョーンズ
第4節 ブレントフォード戦(H)

動くスコア、一貫した構図
ボールを持つターンを立ち上がりから作り出していたのはボーンマス。CBがGKを挟んだところから左右に散らしつつ、高い位置からプレスにくるブレントフォードを撃退していく。
左右に振りながら1stプレスをかわし、敵陣まで入ることができたボーンマス。セットプレーから抜け出したシウバをターゲットに、あわやという場面を作り出していく。
安定した保持で勝負ができるボーンマス。特に右サイドのラヤンからの1on1でアタッキングサードに入り込んでいく。対面のルイス=ポッターはやや後手に。ラヤンにとっては基本的にはいい前半だったが、左サイドから放たれたミドルを仕留めきれなかったことだけは後悔となるだろう。
一方のブレントフォードは非常にダイレクト。前線にとにかく当てる形をひたすら割り切りながら実践していく。カヨーデがいない分、誰がロングスローを?と思ったのだが、そこもシャーデが問題なくこなしていた。ロングスローの層が厚い。
なかなか収めて重心を上げることができなかったブレントフォード。だが、ハイプレスで咎めたところからシャーデがゴール。先制点を奪い取る。
しかし、すぐにボーンマスは反撃に成功。クライファートのミドルで試合を振り出しに戻す。
後半も構図は同じ。ボーンマスはポゼッション、ブレントフォードはトランジションからゴールを狙っていく流れだ。
ポゼッションで押し込むボーンマスはエヴァニウソンを起点とした攻撃でゴールに迫っていく。一度目のチャンスとなった抜け出したスコットに合わせるポストこそシュートが枠外になったが、二度目で仕留めることに成功。タヴァニアがエヴァニウソンの助けを借りてゴールを奪う。
だが、今度はブレントフォードがすぐにリカバリーをする番。ペドロビッチをプレスで引っ掛けたシャーデが同点のゴールを決める。
片方が点を決めても、すぐにもう1チームがリカバリーを図って同点にするという展開が続いたこの試合。スコアは動くけど、構図は一貫。やや保持から押し込むボーンマスの方が優勢となった終盤戦。ブレントフォードは前線に収めるポイントがない分苦戦したが、終盤にオープンになるにつれて、ボーダーレスでフラットな撃ち合いにシフトした感がある。
それでもさらなるスコアの更新はなし。スペクタクルな撃ち合いは痛み分けで決着となった。
ひとこと
とったらすぐ取り返す。わかりやすく楽しめる試合だった。
試合結果
2026.9.12
プレミアリーグ 第4節
ボーンマス 2-2 ブレントフォード
ヴァイタリティ・スタジアム
【得点者】
BOU:38′ クライファート, 52′ タヴァニア
BRE:34′ 56′ シャーデ
主審:ジャレット・ジレット
第5節 リバプール戦(H)

猪突猛進な勝ち越しゴールで2勝目
なかなか勝ち点を順調に積むことができていないリバプール。負けてこそいないが、4試合を終えて勝利は1つだけというのはうまくいっているスタートとは言い難い。対するは今季初勝利を中断前になんとしてでも欲しいボーンマスだ。
序盤から互いの強度を活かしたアグレッシブな入りとなった両チーム。ひとまずは前線にアバウトにつけていく立ち上がりとなった。
個人的によく目についたのはボーンマスのポゼッション時のポジションの自由度が高いこと。CHがかなり移動するくらいはイラオラ政権時代も見られた部分ではあるが、旋回しながらフリーの選手を作るということに関して今季は熱心に取り組んでいるように見える。
リバプールはマンツーの原則に則ってきっちりと高い位置からのプレスについていく。降りるクリスティーを深追いするマック=アリスターはその象徴と言えるだろう。
リバプールはよりダイレクトな展開を好む。ボールを奪ったら素早く縦につけていく。イサクの動き出しのシャープさを利用したいことがよく見える立ち上がりに。
ボーンマスはボールを失うとすぐに4-4-2ブロックを形成。バックスに無理にプレスをかけるのではなく、CHをケアすることを優先。リバプールのバックスはフリーでもあまりキャリーをする様子がなかったので、窮屈なインサイドからなかなかきっかけを掴むことができずに苦しむ。
リバプールは時間の経過とともにポゼッションを高めていく。ボーンマスの旋回しながらサイドの裏を狙う保持には苦しんでいたので、ボールを持つ時間を増やすことはそこに対する防衛という意味では大きな意義があった。その一方で、もう1つボックスからゴールに迫る決め手というところはトランジション要素を差っ引かれると苦しい側面もあったと言える。
一方のボーンマスも縦パスを受けたホルダーがなかなか前を向けず。押し下げられてからはかなりチャンスメイクはタイトとなった。
後半は前半よりはオープン。自身へのプレスが弱まったクリスティーからキャリーできる頻度が増えたボーンマスはサイドの奥からチャンスを狙う。
しかし、先制したのはリバプール。トランジションを中心としたチャンスメイクではなく、猪突猛進の右サイドのガクポが密集を切り拓いたところからのボール。強引にマイボールにしつつ、最終的には目の前にボールが転がってきたイサクが先制ゴールを仕留める。
反撃に出たいボーンマスだが、中盤が浮いた先の一手がなかなか出てこず。リバプールのタイトなDF陣とプレスバックをサボらない中盤の強度にも苦しめられた。攻撃に転じればゴリゴリとドリブルで切り拓きにくるアタッカー陣にも苦戦する。
交代で入ったアタッカーがアクセントをつけることができなかったことにも苦しんだボーンマス。リバプールの守備陣に穴を空けることができず、未勝利のままでブレイクを迎えることとなった。
ひとこと
アタッキングサードでの単調さはないことはなかったけども、動きはだいぶシャープになってきたリバプールだった。
試合結果
2026.9.20
プレミアリーグ 第5節
ボーンマス 0-1 リバプール
ヴァイタリティ・スタジアム
【得点者】
LIV:57′ イサク
主審:マイケル・オリバー
第6節 チェルシー戦(A)

またしても炸裂した電光石火
中断前はムラがある戦いぶりでなかなか安定した戦績を挙げることができていなかったチェルシー。しかしながら、この日も今季のトレンドにのっとった電光石火の攻撃でボーンマスに先制攻撃。トランジションでボールを奪うというボーンマスの得意パターンに対して、さらにボールを奪い返す形で被せることに成功。ボールをキャリーしたパーマーの折り返しをヘンダーソンが仕留めた。
さらに直後にはボーンマス陣内付近のボールの奪い合いを制して追加点。ロジャーズの技ありのコントロールショットがシウバに当たりながらゴールに吸い込まれることに。開始3分でチェルシーは2点のリードを奪う。
ボーンマスとしてはアグレッシブにいくしかないのだけども、トランジションでチェルシーに進まれることには恐怖心がある様子。タヴァニアが立て続けの失点の後に受けた警告からも読み取ることができた。
2得点が動いたことで試合は沈静化。チェルシーは非保持においては4-4-2を構築(保持においてもそう見た方がバランスがいいかな?と思うこともあった)。ボーンマスに噛み合わせつつ、バックラインにはボールを持たせる自由を与える形のポゼッションを許容する。
ボーンマスはバックラインから壊せるところを探っていく形。狙いとしたのは左サイド。一番クリティカルに刺さったのは左サイドから奥を狙ったラヤンの抜け出し。追撃するクリスティのミドルも含めて、マルティネスのセービングの安定感が光る場面だった。
この場面のように少しずつ左サイドの背後からチャンスを作っていくボーンマス。チェルシーは自分たちの保持のターンではゆったりとしつつ、あまり焦らないままハーフタイムまで試合をコントロールした。
そんなチェルシーが再び牙を剥いたのは後半の頭。右サイドで粘ったネトからの折り返しをペドロが仕留めて追加点。またも立ち上がりの強さを見せてリードをさらに広げる。
ボーンマスはセットプレーからエヴァニウソンがカイセドのクリアを押し込むことで1点を返す。このゴールをきっかけにセットプレーからボーンマスはチェルシーを脅かすシーンを作っていく。
しかし、前がかりになったボーンマスをチェルシーは簡単に粉砕。戻りが怠慢になったラヤンの背後から侵入すると、クロスをジョアン・ペドロが仕留めてリードを広げる。
直後にはヘンダーソンが直接FKを決めて大量5得点。祭りのような試合で中断前の完敗を塗り替えたチェルシー。まずは一つの勝利でリスタートの準備が整っていることを示した。
ひとこと
電光石火癖、なんなんだろう。
試合結果
2026.10.10
プレミアリーグ 第6節
チェルシー 5-1 ボーンマス
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
CHE:2′ 70′ ヘンダーソン, 3′ ロジャーズ, 46′ 67′ ジョアン・ペドロ
BOU:51′ エヴァニウソン
主審:サム・バロット
第7節 サンダーランド戦(H)

エヴァニウソンへの対応がすべて
昨季は健闘しながら、今季は非常に苦しい戦いが続いている両チーム。少しでもきっかけになる勝ち点3をまずは手にしたいと思っているチーム同士の一戦だ。
序盤から激しいデュエルのぶつかり合いとなったこの試合。奪ったところからどれだけスムーズに攻撃に移行することができるか?が序盤のキーポイントだった。
その点で相手を上回ったのはボーンマス。奪ったあとに素早く前線につなぎ、そこからシャープに敵陣に迫っていく。
先制点はまさしく縦への速さが効いた場面。エヴァニウソンの抜け出しから最後はタヴァニアが沈めてリードを奪う。ダンソの拙い対応からサンダーランドは簡単に穴を開けてしまう。
リードを許したサンダーランドは臆することなく、前からプレスに来るボーンマスに対峙。ややナロー気味な4-4-2に対して大外からチャンスを作っていく。
ここからどうやって攻めていこうか?と考えている時にまたしても後方にエラーが。エヴァニウソンの抜け出しから退場者を生み出すことに。
エヴァニウソンの動き出し自体は素晴らしかったものだが、サンダーランド視点では明らかに2枚でエヴァニウソンに対応できた場面。よくわからない突っかけ方をして簡単に入れ替わられてしまったダンソは論外として、かがんで関与しない姿勢を見せたアルデレーテにも何かできることはなかったのか?という感じではあった。
いずれにしてもCBのエラーで数的優位とスコア的優位をボーンマスにプレゼントしたのは明らか。いかにも今年のサンダーランドらしい流れだ。
10人でもアグレッシブにボールハントをしていくサンダーランド。それでもボーンマスは前がかりなサンダーランドの中盤の背中にクリスティ、ライアン、エヴァニウソンを忍ばせることで前進。ゴールに背中を向けてボールを受けてから自らターンできるほどの余裕を見せながら、サンダーランドを強襲していく。
明らかにチャンス量産モードに入ったボーンマス。2点目こそ奪えなかったが、優位をキープしてハーフタイムを迎える。
後半もアグレッシブさをキープしたボーンマス。サンダーランドも前向きなスタイルで対応してはいたが、またしてもバックラインのミスから失点。バックパスをエヴァニウソンにかっさらわれて、そのまま追加点を奪われてしまう。
10人で2点差という状況でも前を向いてアグレッシブな勝負を仕掛けていたサンダーランド。だが、その前向きな姿勢も80分には消失。残り時間はボーンマスがサンダーランドの心を折って、押し込みながら時間を溶かしていく。
足がかりをつかんだのはボーンマス。ようやく勝利を手にして本拠地に久しぶりの笑顔をもたらした。
ひとこと
エヴァニウソンの対応をしているうちに全て終わってしまった感があったサンダーランドだった。
試合結果
2026.10.18
プレミアリーグ 第7節
ボーンマス 2-0 サンダーランド
ヴァイタリティ・スタジアム
【得点者】
BOU:6′ タヴァニア, 48′ エヴァニウソン
主審:クレイグ・ポーソン
第8節 マンチェスター・ユナイテッド戦(A)

さらに強まる風当たり
勝てない試合が続き、キャリックへの風当たりが強まる一方のユナイテッド。オールド・トラフォードで自分たちよりも下の順位に沈むボーンマスに勝てなければ、その風がさらに強まることは想像に難くない。
ともに4-4-2の組み合い。そこからどうズラしていくか?というのが求められるスタート。
ボーンマスはゆったりとボールを持つ最終ラインからサイドに展開。時折、CHのアダムスがサリーするなどして3バックになり、後方の出し手を確保する。
アタッキングサードにおいてはロングスローなど、スタジアムに吹き荒れる強風を加味した不確定要素を作りやすいセットプレーを連打する立ち上がりとなった。
ユナイテッドも3バックへの可変。LSBのショーがビルドアップに関与せずに大外に張ることは確定。その分、SHのマウントは内側に入る。3バックは残りの3枚をストレートに入れるか、CHが落ちて逆側のSBも押し出していくか?ということになる。
しかしながら、アタッキングサードの攻め筋は不足。フリーになった中盤から対角のルーク・ショーを活用することはしていたが、マウントとの二人称の連携では早々にクロスを上げるくらいしか勝負をかけることはできず。
かといって、右サイドの攻め筋には縦方向のベクトルがない。ディアロのドライブに対して守備側がきっちりと縦を切れば、ユナイテッドは怖さのない左サイドに横断せざるを得ない。
それならば中央を一発でこじ開けようとムベウモへのパス。こういうことをするならば不調とはいえ、この日はベンチのブルーノ・フェルナンデスが適任。ブルーノがいない状況でブルーノが一番向いていることに帰結するのはなかなかハードモードである。
かといってボーンマスも序盤に数回放ったカウンターとセットプレー以降は攻撃の形を見いだすことはできず。試合はチャンスが少なく膠着した展開に。
その状況を動かしたのはセットプレー。右サイドからのFKをファーでフリーになって詰めたラヤンが先制ゴールをもたらす。勢いに乗ったボーンマスは足元を取られたヨロを咎めて5分後にショートカウンターから追加点。立て続けに2点を奪い、ハーフタイムを迎える。
後半も立ち上がりからボーンマスはユナイテッドを強襲。バタバタしたバックラインはミスを重ねてあわやというシーンを作られるが、なんとか失点だけは回避する。
前線に入ったクーニャを中心に2列目より前は中央に集結。前半よりは近い距離感でパス回しを行っていく。しかし、ボーンマスも2点のリードがあるだけに中央をきっちりとプロテクト。アウトサイドでのユナイテッドの連携は動き出しとパスが合わず、ボールが相手に渡って攻撃が終了する。
そうしている相手にボーンマスは3点目。ユナイテッドのロングボール処理の切れ目を突いたエヴァニウソンがゴール。マグワイアとリサンドロ・マルティネスはGKに任せて保持に備えたといえなくもないが、風のある状況でそういう判断が本当に正しかったか。少なくとも相手のFPはサボらずに詰めた結果、ご褒美をもらった格好である。
再起を図る一戦でキーマンを外して大敗。キャリックの思い描いていた結果はまるで手に入らず、オールド・トラフォードにはブーイングが吹き荒れる結果となった。
ひとこと
クルーピ、おかえり。
試合結果
2026.10.25
プレミアリーグ 第8節
マンチェスター・ユナイテッド 0-3 ボーンマス
オールド・トラフォード
【得点者】
BOU:38′ ラヤン, 43′ タヴァニア, 71′ エヴァニウソン
主審:ジャレット・ジレット
