チェルシー【5位】×マンチェスター・ユナイテッド【16位】

CBが空けた致命的な大穴
前節はホームのファンにいい試合を届けることができなかった両チーム。巻き返しに向けての一戦、特に16位に沈むユナイテッドにとってはかなり勝ちに飢えて迎える試合となるだろう。
4-4-2で組み合う試合の中で、まずは前線を動かしながらポゼッションしたのはチェルシー。パーマーも最終ライン手前まで落ちるなど自由なポジション取りを許容しながらボールを前に動かそうとする。
ただ、どちらかというと試合のテーマはこのポゼッションへのトライから派生したトランジションを仕上げられるかどうか。サイドアタッカーがカウンターの出口になることができるかである。
そういう意味ではチェルシーのアタッカーの方が役割を果たすことができていた。前を向いたときの1on1の怖さを作ることができていたし、エステヴァンの横パスでのズラしの作り方も面白かった。
しかしながら、ユナイテッドは体を張って攻撃を止めたあとのカウンターで相手の裏を取るという守から攻への接続でカバー。ブルーノ、ディアロの両サイドが抜け出していく。
ラストパス、シュートの精度が戻らないブルーノは引き続き苦しんでいたが、ディアロは時間の経過とともに悪くない形作りに成功。ムベウモが縦にフリーランのサポートをすることで、ディアロのカットインだけ消しておけばOKという策を打たれてしまった前節の反省を生かしたように見えた。縦へのサポートランがあることで内側へのカットインも光るようになったディアロだった。
逆にチェルシーは低い位置でのロストからユナイテッドのカウンターをお膳立てしてしまう場面が散見。自陣での対応としてはやたらと入れ替わられて抜け出しを許すフォファナの怖いプレーが続いていたが、なんとかギリギリで踏ん張った。
ユナイテッドも直前のシーンではオフサイドながらもセットプレーからアシストパスを出したマグワイアが入れ替わられてピンチを演出。ヒーローにも批判の的にもどちらにも転びうるパフォーマンスを見せた前半だった。
後半、チェルシーは保持を前半よりも回復。深い位置を取りながらサイドアタックから糸口を探っていく。しかし、ユナイテッドもダロトの抜け出しから左サイドへの強襲を試みる。守から攻へのトランジションが後半もキーになりそうな展開だった。
このキーポイントを制したのがチェルシー。トランジションからドリブルしたロジャーズが中央を切り裂いてゴール。外に流れたエステヴァンがいたとはいえ、中央を開けてしまったマグワイアは軽率だったと言えるだろう。
深追いしてリカバリーをかけなければいけないユナイテッドだが、前半から後方に人数をかけてポゼッションしていくチェルシーにゆっくりと外されていく。サイドアタックに対する手当てが後手に回るようになったユナイテッドはリサンドロ・マルティネスが警告を受ける。
この直後にリサンドロ・マルティネスはセットプレーで再び警告を受けて退場。試合の決め手となる2点目の献上とともにピッチから去ることに。
こうなってしまうと完全にチェルシーのワンサイド。ライン間のパーマーが自力で前を向くなどやりたい放題。ユナイテッドのDF陣を背走させ続ける。
3点目こそ奪いきれなかったチェルシーだが、内容としては完勝。ユナイテッドは公式戦の未勝利が9に伸びることとなった。
ひとこと
序盤は沈黙、後半になんとか点をもぎ取るスタイルのユナイテッドだが、今日は前半に点が入らなかったことが痛かったかなという感じ。スタッツ通りといえばそれまでだけど。
試合結果
2026.10.31
プレミアリーグ 第9節
チェルシー 2-0 マンチェスター・ユナイテッド
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
CHE:50′ ロジャーズ, 64′(PK) パーマー
主審:ピーター・バンクス
ボーンマス【13位】×リーズ【7位】

ミスに付け込みジャンプアップ
序盤はバタバタとしたデュエルでスタート。先に押し込むのはボーンマス。初めのデュエルでまずは引こうと判断したリーズは自陣で5-4-1のブロックを形成する。
リーズは少しずつポゼッションで陣地回復。左の大外はジェームズの単騎突撃、右の大外は最終ラインから地味に高さを変えて攻撃参加する形から幅を使った攻撃で敵陣に迫る。
右のジャスティンの高い位置での攻撃参加がキャルバート=ルーウィンのフィニッシュに刺さったかと思いきや、これはハンドでノーゴール。リーズは先制点のチャンスを逃してしまう。
それでも幅を使った攻撃で主導権を握るリーズ。安全に起点を作り、押し込んでいく局面を続けていく。一方のボーンマスは保持のところで時間を作りたいが、縦につけるボールが乱れてしまい、敵陣でのプレータイムを増やすことができない。
しかし、ボーンマスはミスにつけ込んで先制。トラフォードの不意のパスミスを逃さなかったエヴァニウソンのゴールで思わぬ形で先行する。
このゴールで流れを完全にものにしたボーンマス。保持で一気に安定感が出たことでゆったりとボールを動かしていく。得点を分水嶺としてリーズは自陣に押し込まれる局面に追い込まれてしまう。試合はボーンマスのリードでハーフタイムを迎える。
後半も試合の流れは変わらず。アダムスを軸としたゆったりとしたポゼッションでリーズを押し込んでいく。前半と異なり、リーズはハイプレスから敵陣で追い回していくアクションを見せていくが、ボーンマスはこれも見事なプレス回避でいなしていく。
敵陣ではタヴァニアのFKという飛び道具でのチャンスメイクも。サイドからゴリゴリと押し込むことをベースにリーズを追い詰めていく。
逆にリーズは保持においてボーンマスの寄せの速さに悩まされることに。敵陣に相手を押し戻す機会がない。タイスコアの時のボーンマスの立場とリーズは完全に入れ替わってしまった格好だ。
3枚交代で流れを変えるリーズ。サイドのユニットを再構築。この交代からジリジリと保持で敵陣に押し込んでいくことには成功する。
細かいことはいいので、とにかく欲しいのはボックス内での機会。早めのクロスから積極的にボーンマス陣内の攻略にかかる。最後は4バックにシフトすることで敵陣で勝負をかけていく。
しかし、最後まで踏ん張り切ったボーンマス。あまり印象にない自陣での踏ん張りでリードを守ると、最後はクルピ→アドリの途中出場コンビによる2点目で決着をつけた。
相手のミスにつけ込んで流れをつかんだボーンマス。順位もトップハーフにジャンプアップだ。
ひとこと
本当に1点目が全ての分かれ目だった。
試合結果
2026.10.31
プレミアリーグ 第9節
ボーンマス 2-0 リーズ
ヴァイタリティ・スタジアム
【得点者】
BOU:31′ エヴァニウソン, 90+4′ アドリ
主審:マイケル・サリスバリー
ブレントフォード【6位】×ノッティンガム・フォレスト【18位】

今年の沼から抜け出せず
ボールを持つのはフォレスト。3バックからブレントフォードの4-4-2に対してポゼッションを敢行する。3-1ビルドからLINE間への縦パスを起点に左右にボールを散らしていく。
サイドに展開していくと、そこから旋回しながら奥を取っていく。左サイドではドリブルで1枚をはがすアクションもちらほら。クロスを上げる前にアクセントを入れていく。
中央でもデラップがポストだけでなく、反転からも前に進んでいく。どのエリアからもバランス良く進んでいく立ち上がりのフォレストだった。
一方のブレントフォードはロングボールからの進撃。相手の保持を終わらせたところからのトランジッションから勝負をする。非保持においては5-4-1のミドルブロックが中心のフォレスト。めちゃくちゃ強い圧力をかけてきたわけではないのだけども、ブレントフォードは自陣でのポゼッションが乱れがちであり、ロングボールからミスなく進める方向性の方がフィットしていた。
保持においても安定感があり、トランジッションからもブレントフォードのポゼッションを咎める展開となったフォレスト。順調に試合を掌握しているように見えたが、ブレントフォードは右サイドのワッタラの仕掛けからオウンゴールを誘発。
すると、このゴールから勢いを取り戻すことに成功。サイドに散らすところからのポゼッションから縦関係を活かしたサイドアタックでフォレストを押し込むことができるように。ルイス-ポッターとシャーデの左から得たFKをイェンセンがあわやで仕留めかけたシーンのように、追加点の匂いも十分にあった。
後半はビハインドのフォレストのポゼッションからスタート。交代で選手が入った右サイドのムニョスの抜け出しを活かしつつ、左サイドへのファークロスで完結する形を探っていく。
ロングボールからもCHのセカンド回収が冴えていたフォレスト。後半も中央サイド問わずいい入りをみせる。引いて受けつつカウンター主体という対応になったブレントフォードは耐える時間に逆戻りとなった。
しかし、交代選手の投入でやや勢いが削がれたフォレスト。攻めあぐねるようなシーンが増えていくと、カウンターからブレントフォードが追加点。シンプルに右サイドをアンソニーで進撃して、チアゴが最後は仕上げ。試合を決める2点目を手にした。
内容的には苦しみながらも強かに3ポイントを積んだブレントフォード。悪くはないけど勝ち点が取れなかったフォレストはいかにも今年ハマっている沼に沈んでしまっているように見えた。
ひとこと
枠内シュート0という前半だった。
試合結果
2026.10.31
プレミアリーグ 第9節
ブレントフォード 2-0 ノッティンガム・フォレスト
G-techコミュニティ・スタジアム
【得点者】
BRE:30′ ミレンコヴィッチ(OG), 76′ チアゴ
主審:ダレン・イングランド
コベントリー【19位】×サンダーランド【20位】

着実に進むコベントリー
徐々に上昇気流に乗っていくコベントリー。今節はイマイチ乗り切ることができないサンダーランドをホームに迎えての一戦に臨む。
まずは蹴り合いでの様子見からスタートしたこの試合。ポゼッションから先にチャンスを見つけたのはサンダーランド。左サイドのユニットから深い位置まで入っていく。
コベントリーはこの日がプレミアデビューとなったグボホのキープから少しずつ時間を作り、サンダーランドに逆襲。セットプレーからルドニがあわやというシーンを作り出す。
均衡を破ったのはコベントリー。ラッシュワースのフィード力を生かした対角パスでファン・エバイクが高い位置を取ると、ここからの攻撃を仕上げたのは内に絞った坂元。今季っぽいサンダーランドのバックスの処理ミスを見事にミドル一撃で仕留めてみせた。
サンダーランドはジャカの中央のワンツーやブロビーの裏抜けなど、センターラインから反撃に打って出る。しかしながら、普段ほどポゼッションのチャンスがない状態。左サイドのユニットは立ち上がり以降は機能せず、あらゆるところに顔を出すル・フェも存在感がない。
逆にコベントリーは左サイドのグボホのキープ力+ルドニの自在なポジショニングで左サイドからタメを作り、坂元の大外を回るファン・エバイクのフリーランからチャンスを作る。勢いに乗ったところからカウンターで追加点を奪うコベントリー。アウォニィの冷静なタッチからフィニッシュまで。サンダーランドはまたCBの悪癖が露呈。オニエンの強引なプレー選択が裏目に出てしまった。
後半、サンダーランドはジャカのキャリーで中央を貫くスタート。コベントリーに明らかな守備の乱れが出てしまったシーンではあったが、すぐに保持から修正。後半も効いていたファン・エバイクのオーバーラップを活用。最後はルドニのシュートがいい形で跳ね返り、追加点を奪う。
サンダーランドはイシドールの投入で2トップに移行。深さを作るポストプレーからサイド突破をアシストする。
反撃のきっかけになったのはハンドによるPK獲得。これをル・フェが沈めると、終盤はサンダーランドの一方的なポゼッションに。
しかしながら、SHが下がってきっちりと自陣を封鎖する選択をしたコベントリーを前に、これ以上得点を奪うことはできず。2点のギャップを埋められないまま、サンダーランドは今節も勝利を手にすることができなかった。
ひとこと
今期のサンダーランドっぽい負け方だった。
試合結果
2026.10.31
プレミアリーグ 第9節
コベントリー 3-1 サンダーランド
コベントリー・ビルディング・ソサエティ・スタジアム
【得点者】
COV:17′ 坂元達裕, 37′ アウォニィ, 52′ ルドニ
SUN:67′(PK) ル・フェ
主審:サイモン・フーパー
ハル【10位】×イプスウィッチ【12位】

見応え十分、意気込み十分
昇格組ながらここまでは順調なスタートを切っている両チームの一戦。まずはホームのハルがイプスウィッチにボールを持たせる格好でのスタート。ラインをなるべくキープしつつ、ファタウにはシャドーがダブルチームで向かう格好で手厚くカバーする。
中央ではパラシオスがアンカー役。サリーも含めて中央では枚数調整役に。まずはサイドから前進するイプスウィッチ。右サイドから縦に進んでいく形が基本ながら、横断からハルの中盤をぶった切っていく流れもあった。とにかく、丁寧に左右に動かしながらポゼッションを繰り返していたのが印象的なイプスウィッチだった。
ハルも保持のターンに回ればGKも活用しながら丁寧なポゼッション。イプスウィッチはパスを奪ったところから素早く縦に進んでいく。ハイプレスに関してもイプスウィッチの方が前向きで、エメルソンがゾラキスの足元を突っつくような場面もあった。
保持の機会では優勢なイプスウィッチ。スレイターがジャンプしながらCBにプレスをかける素振りもあるが、イプスウィッチの保持に影響はなし。ワッタラとファタウの縦関係から奥行きを作っていく。
その右サイドからイプスウィッチは先制。ワッタラのドリブルから抜け出したルイスがニアを打ち抜くシュートを決める。
先制点以降も主導権を握るイプスウィッチ。セットプレーからさらにネットを揺らす場面もあったが、これはファウルで認められず。ハルも35分を過ぎたあたりから少しずつポゼッションを回復していくが、チャンスメイクまでは至らず。試合はイプスウィッチのリードでハーフタイムを迎える。
後半、ハルは交代から4バックにシフト。わかりやすく前から!という感じではないけども、中盤で真っ向から組み合っていく。ハルが展開を引き戻したようにも思えたが、イプスウィッチもライン間でエンシソ、エメルソンが前を向けるなど、前がかりな展開の恩恵を受けた。
しかし、先に当たりを引いたのはハル。右サイドのマクバーニーからの折り返しに抜け出したイロエブナムがそのままゴール。抜け出すシーンもぽっかりという感じだったが、どうせ折り返すでしょと油断して最後まで寄せなかったオシェイの対応の甘さが出てしまった。
このゴールで勢いに乗るハル。クルックスの警告を受けたタックルすらエネルギーにするスタジアムの雰囲気だった。行ったり来たりの展開の中で主導権を確保したハル。トランジションで優勢に立つと、マクバーニーのFKで逆転。イプスウィッチは壁のデイビスがよりGKに厳しいコースを空けるように移動してしまった感がある。
イプスウィッチは3枚交代でリカバリー。前田の裏抜けなど、サイドから推進力を出していき雰囲気を取り戻していく。すると、インサイドからの切り裂きに成功。エンシソが2、3人をまとめて突破し、素晴らしいミドルで仕留めた。
以降は終盤までオープンな展開。交代でWGをフレッシュにしたイプスウィッチがやや優勢。ノートン=カフィーも右サイドを活性化したが、より深い位置まで入っていけたのはイプスウィッチの方だった。
終盤まで見応えのある激しい打ち合いは痛み分けで決着。勝ち点1を分け合う結末となった。
ひとこと
見応え十分。両チームの今季に対する意気込みを感じる内容だった。
試合結果
2026.10.31
プレミアリーグ 第9節
ハル 2-2 イプスウィッチ
MKMスタジアム
【得点者】
HUL:58′ イロエブナム, 68′ マクバーニー
IPS:22′ フロレンティーノ・ルイス. 74′ エンシソ
主審:トム・クリク
マンチェスター・シティ【1位】×ブライトン【3位】

またしても大物食いを果たす
まずはシティがいつもの3バック可変からスタート。アンダーソンが最終ラインに入るところからギャップを作りにいく。即座にフサノフが右サイドから爆速キャリーをしていたのはなかなかに印象的なスタート。マンツーをきっちり外すよという意識づけに見えた。
ハイプレスは無理に行っても空振りそうだなと感じたブライトンはミドルゾーンで4-4-2を構える形。ドクにはゴメスがカバーに入ってダブルチームにいく形。逆サイドのデ・クーパーは割とヌネスを監視しており、エンジアイはボスカリに任せる格好だった。
ブライトンは前に起点を作るのには苦労しつつ、なんとか時間を作ってグロスが攻め上がる時間を確保するスタート。それだけに先制点は意外な形から。対角フィードをつけることで右サイドの大外を取ったゴメスからの折り返しがファーまで抜ける形に。デ・クーパーが戻したところにいたアヤリが落ち着いてゴールを沈める。
シティとしてはファーまで流してしまったのがまずかったシーン。逆に、ブライトンはゴメスまでの対角であれば流れの中でダンクのフィードから再現可能な場面でもあった。
先制したことで保持局面が安定したブライトン。左右に散らしてシティのプレス隊の背中を取ることに成功する。
しかしながら、それ以上に強烈なシティのプレスに苦しんだのも確か。右サイドは先に挙げたフサノフに加えて、ブアディのキャリーでデ・クーパーのいない右サイドを上がっていく。カットインのカバーがいないエンジアイのケアには相当に苦労していた感があった。
ドクは2枚マークに来ても縦に抜ける強さがあったが、なんとか体を投げ出してのセーブを続けるブライトン。幾度もハンドが主張される展開だったが、いずれも腕が体についているか、予測が難しい跳ね返りだったため、VARからのレビューの推奨はなかった。
後半、立ち上がりに攻めたのはブライトン。タイミングよく最終ラインの間をかち割ったアヤリからの抜け出しでデ・クーパーがフリーに。しかし、これはシュートを枠に飛ばすことができず。だが、このシーン以降もアバウトなラインブレイクとそこからの押し上げによるハイプレスでブライトンは素晴らしい入りを見せる。
シティはトランジションからWGで殴り返し。後半は右のエンジアイからさまざまな選手のハーフスペース突撃を絡めて深さを作っていく。中央では途中投入のチェルキも右サイドへのフリーランを増やしながら、敵陣に入っていく。ブライトンはフェルブルッヘン、ヴシュコヴィッチを中心になんとか耐えていく展開に。
ブライトンはSBを早めに交代するなど、サイドの手当てを迅速にする展開。左サイドのハジャムは早めの投入の効果が見えたように思えた。シティも停滞気味だったエンジアイをアランに交代することで攻撃を加速させていくなど、見事な応じ手を見せた。
終盤にはルターというキープ役も投入し、時間稼ぎと決定機創出を両立させていく。なんとか終盤までしのいだブライトン。アーセナルに続いて大物食いを達成した。
ひとこと
マンチェスター・シティ、この日は決定力不足に泣かされた。
試合結果
2026.10.31
プレミアリーグ 第9節
マンチェスター・シティ 0-1 ブライトン
エティハド・スタジアム
【得点者】
BHA:11′ アヤリ
主審:クレイグ・ポーソン
トッテナム【14位】×クリスタル・パレス【17位】

重たい退場劇
ここに来て連勝と勢いに乗るトッテナム。3連勝を狙う今節は前節に続くロンドン・ダービー。ホームに戻ってのクリスタル・パレス戦だ。
序盤からボールを持つのはトッテナム。グレイが組み立てに入って3バック化する形。逆サイドのロバートソンは高い位置をキープ。ビルドアップには参加せず、テルに合わせてインサイドレーンを走る動きに注力する。
パレスは低い位置で構える5-4-1でカウンター勝負。マテタを軸に縦に速い攻撃を狙っていく。サイドにボールを閉じ込めることができれば、ハイプレスから人数をかけた攻撃も。鎌田のミドルが放たれたシーンなどはその典型だろう。
だが、パレスはカウンターを狙うマテタが一発退場。タイミング的にはアクシデンタルではあるけども、足裏で勢いを殺さないタックルには減点要素はなし。チャレンジングな姿勢が数的不利を呼び込むことになってしまう。
トッテナムは5-3-1で構えるパレスに対して左右に散らしながら勝負。ハーフスペースできっちりと中盤をピン留めし、大外では1on1を仕掛けていく。景色が良くなったWGでは前節好調だったテルの仕掛けからトッテナムがチャンスを作っていく。
パレスはロングカウンターが効かなくなった分、保持の局面を大事に。この1回を大事にする!という意識の高さを感じる攻撃への人数のかけ方だった。
しかしながら、その狙いを壊すようにセットプレーから先制したトッテナム。ファーに残る形からフリーで叩き込んだグレイがリードを奪う。
このゴールでパレスはハードモード。仕掛けていかなければいけない立場になったが、局面を動かす手を打つことができず。トッテナムは主導権をキープしながら追加点を淡々と狙う格好で残りの時間を使っていく。
後半、トッテナムはポロを投入。右サイドからもSBの攻撃参加を許容し、両サイドから攻撃を強めながら10人のパレスを追い詰めていく。
外→外からパレスのスライドを強要したかと思えば、内の3センターの間に縦パスを刺す。相手の守備のリアクションに対して、トッテナムはロジカルに壊しにいくことができていた。
左に流れた鎌田からのクロスによる決定機というパレスのワンチャンスをしのぐと、トッテナムはセットプレーから決定的な追加点を確保。ファン・ヘッケがねじ込むゴールで試合を決定づける2点目を奪う。
このゴールで勝ち確となったトッテナム。ゆったりと残り時間を使い、逃げ切り勝利。連勝をさらに伸ばし、順位もジャンプアップに成功した。
ひとこと
あまりにも序盤の退場が重たすぎた。
試合結果
2026.10.31
プレミアリーグ 第9節
トッテナム 2-0 クリスタル・パレス
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:25′ グレイ, 73’ ファン・ヘッケ
主審:マイケル・オリバー
アストンビラ【9位】×フラム【15位】

素晴らしかったパフォーマンスにケチがつく
ともに連勝中。上昇気流の勢いを閉ざさないようにしたい両チームの一戦だ。アストンビラはワンサイドカットからのハイプレスを敢行。フラムは右サイドの裏に流すガルシアへのロングボールを活用しつつも、自陣からのショートパスによる前進も。
左右に動かしながらのバッシーのキャリーなどで抵抗を見せていたフラム。それでもアストンビラは手応えがあったのか、徐々にハイプレスの頻度を上げていく。フラムは序盤からカロリーの高いプレス回避を強いられる。
アストンビラはいつも通りの3-2型のビルドアップ。相手の布陣に対してズレを作りながら前進。バグになったのは左SHのマンザンビ。事実上、左の大外はマートセンのものだったので、トップ下でマッギンとタンデムを組む形だった。
マンザンビはとにかくボールの収めどころになった。長いリーチでアクロバティックなボールコントロールを見せるなど、ポテンシャルの高さは十分。長いレンジのフィードを蹴ることができる鈴木との相性も抜群だった。
敵陣に入ることができたアストンビラはハンドからPKを獲得。軽率なベルゲのプレーからフラムはピンチを迎えるが、マッギンのキックはクロスバー。アストンビラは先制点のチャンスを逃す。
フラムは序盤、4-4-2をベースに構える形が多かったが、少しずつハイプレスを敢行。敵陣深い位置まで追っていく。
ハイプレスをスマートに外せたとは言い難いアストンビラだったが、引っ掛けながらもなんとかマイボールをキープ。フラムのプレスに組み合う。
すると、先制点はハイラインを裏返す形から。マンザンビがボールを収めたところから攻撃を加速させていくと、うまくつながったジャクソンがスピードを落とさないままゴール。好調さを持続させるゴールでリードを奪う。
フラムはロビンソンを生かしたロングカウンターを敢行するなど、反撃の糸口が見えないこともなかったが、得点には至らず。試合はビラのリードでハーフタイムを迎える。
後半、フラムは反撃。左サイドのイウォビとロビンソンのユニットを中心に幅を使いながらチャンスを作っていく。アストンビラのカウンターが前半ほどは刺さらなかったこともあり、試合はフラムペースに。押し込みながら壊しにいく形をキープする。
そのフラム相手に抵抗していたのは鈴木。ファインセーブを続けながらゴールマウスを守っていく。しかし、CKからのファンブルで痛恨のオウンゴール。試合は同点となる。
以降も左サイドを軸にチャンスを作っていくフラム。その流れが変わったのは交代選手が増えてきてから。前線に馬力が復活したアストンビラは終盤に再び押し込む機会をつかむ。
パウ・トーレスのヘディング連打など、押し込んでいるチームらしい攻撃を敢行したアストンビラ。しかし、再びゴールをこじ開けることはできず。試合はタイスコアのまま終了のホイッスルを聞くこととなった。
ひとこと
鈴木、素晴らしかっただけにケチがついてしまったことは否めない。
試合結果
2026.10.31
プレミアリーグ 第9節
アストンビラ 1-1 フラム
ビラ・パーク
【得点者】
AVL:39′ ジャクソン
FUL:66′ 鈴木彩艶(OG)
主審:サム・バロット
リバプール【4位】×アーセナル【2位】

14年の呪いが解ける
レビューはこちら。

シティが敗れて首位浮上のチャンスが巡ってきたアーセナル。テーブルの一番上の座を手にするには14年間勝利のないアンフィールドでのリーグ戦で勝ち点をもぎ取る必要がある。
序盤からハイテンポで進んでいくこの試合。アーセナルはリバプールのプレスに対して左右で異なるアプローチから前進。左サイドでは降りるウーデゴールへの縦パスからツォリスの抜け出しまでの、いわゆるつなぐ傾向のルートで前に。逆サイドではティンバー、マドゥエケなどをターゲットにしたロングボールから一撃で進んでいく形を作っていく。
リバプールはアーセナルの強引なパスを引っかけたところからカウンターで勝負。しかしながら、空いているスペースを攻略しきれるほどのパス精度を発揮することができず。せっかくのカウンターチャンスを無駄にしてしまう。
さらに、このパスワークの乱れがリバプールにとっては致命傷に。自陣でのパスワークの乱れからアーセナルにトランジションを許すと、右サイドからのライスの追い越しを利用した折り返しをハヴァーツが仕留めて先制。リードを奪う。
先行されたことで攻めに出ていくリバプール。左サイドにヴィルツを流して枚数をかけて攻撃を仕掛けていく。徐々にケルケズがマドゥエケの背後を取れるようになってからリバプールはアーセナルの中盤をサイドに寄せることに成功。結果的に空いた中央をマック=アリスターが強襲する。
しかし、このチャンスをマック=アリスターは仕留めきれず。アーセナルはハヴァーツがプレスバックすることで中央に空いた穴をふさぎ、対応を完了する。
後半も展開は同じ。リバプールはボールを持ちながらアーセナルを壊しにいく。しかしながら、前半ほどクリティカルにゴールに迫れるシーンはなし。前半とは異なり、左サイドにロングボールを入れるアーセナルは徐々に陣地回復もこなしていく。
セカンドボール回収の運動量や自陣でのファウル奪取で少しずつアドバンテージを取っていくアーセナル。時間が進むにつれて、敵陣の深い位置まで進撃できるように。
逆にリバプールは勝負手として右サイドにングモハを投入。アーセナルはカラフィオーリとインカピエを並べてサイドを防衛。リバプールの攻め筋を封じて自陣を固めていく。
堅実に相手の打ち手を封じつつ、少ない機会から追加点を狙っていく姿勢を最後まで崩さなかったアーセナル。14年ぶりのアンフィールドでの勝利をつかみ、苦手な11月に首位浮上を果たした。
ひとこと
ずっと支配していたわけではないけども、ジリジリと自分たちのペースに引き込んでいくタイプの強さを見せたアーセナルだった。
試合結果
2026.11.1
プレミアリーグ 第9節
リバプール 0-1 アーセナル
アンフィールド
【得点者】
ARS:16‘ ハヴァーツ
主審:アンディ・マドレー
ニューカッスル【8位】×エバートン【11位】

先行逃げ切りの必勝パターン
マンデーナイトは中位のチーム同士の一戦。勝ち点が詰まっているこの辺りは3ポイントで大幅なジャンプアップが期待できる位置である。
強度には定評がある両チームということで、かなりアグレッシブな入りとなった。ニューカッスルはハイプレスからスタート。エバートンはひっくり返すべく、サイドの裏からカウンターを狙っていくが精度がアバウト。正確につなぐことができない。
珍しくジョエリントンを深めの位置でスタートさせたニューカッスル。エバートンのプレスはニューカッスルよりは控えめだったが、ロングボールに怖さがないと見るや徐々に圧力を上げていく。ロングボールがだいぶ手前に流されていたのを見ると、かなり風下であることの影響を受けていたように見える。
ロングボールの迎撃が好調だったエバートン。思い切りのいい潰しから相手の起点を潰していく。攻撃においては左右に広げながらのチャンスメイク。左サイドのジョージからの仕掛けはいいアクセントに。普段通りの光景であるデューズバリー=ホールのハーフスペースアタックに加えて、CFのバリーもサイドに流れながらポストでサイドからの崩しに貢献していた。
しかし、ニューカッスルもすぐにリカバリー。2列目の下りるアクションでCHを浮かせると、ここからニコ・ゴンサレスの配球が効くように。ロングボールから一旦離れた前進から少しずつ展開を引き戻しにいく。
一回押し込まれると苦しい状況になったエバートンだったが、ホールの負傷に伴う一時的な退場で押し返すきっかけを作ることに成功。アームストロング、オブライエンにそれぞれ決定機が訪れる。
前半は動かなかった試合が後半早々に動き出す。タフなデュエルの中から先制したのはエバートン。セットプレーから左の大外のジョージのバックドアを経てバリーがゴール。2つの際どいオフサイドをかいくぐり、見事にゴールを決めた。
得点で勢いに乗るエバートン。ポストから前向きの選手を作って加速。デューズバリー=ホールのキャリーは前にボールを運ぶための武器になっていた。
ビハインドのニューカッスルはジリッと保持の機会を取り戻す。選手交代で左サイドからラッシュをかけるニューカッスルだが、エバートンは得意の水際対応でピンチをしのぐ。
ロングカウンターから反撃を狙うエバートンだったが、バリーの途中交代は痛恨。人がいないのは重々承知だが、背中を向けるタスクが増えるジョンソンのCF起用はその中でもつらいものがあった。
それでもオープンな状況で前を向く選手を作る手間がかからなかったのはエバートンにとっては幸い。最後にはラムジーの退場でニューカッスルは万事休す。質実剛健な中堅同士の一戦はエバートンが制した。
ひとこと
先行逃げ切りというエバートンの必勝パターンを引き寄せることができた。
試合結果
2026.11.2
プレミアリーグ 第9節
ニューカッスル 0-1 エバートン
セント・ジェームズ・パーク
【得点者】
EVE:49′ バリー
主審:ジョン・ブルックス
今節のベストイレブン

