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「Catch up Premier League」~Match week 8~ 2026.10.23-10.25

目次

イプスウィッチ【10位】×ノッティンガム・フォレスト【19位】

仕留めきれない悪癖に泣く

 序盤から試合はゆったりとしたフォレストのポゼッションからスタート。3バックでイプスウィッチの4-4-2に対して、後方の数的優位を確保する。イプスウィッチは左サイドのユニットが前にスライドする形で対応。右サイドはステイという感じだった。どこまで前から捕まえにいくか?のところを悩みながら対応する格好となった。

 この状況を逆手に取るようにフォレストは先制。相手が強気で前に出てくる右サイド側を縦に突破することに成功。あとはウィリアムズがファタウを振り切ってゴール前に走り込めば完全にフリーになるのは必然。4バックで5バック相手に強気のプレスを仕掛ける時の難しさを感じる失点となった。

 以降の時間は少しずつイプスウィッチのポゼッションが増えるように。ロングボールを使っていきたいところではあるが、この日は強風が吹いており、イプスウィッチは風下側。徐々にショートパスからのトライを増やしていく。フィロジーン、エンシソが合体する左サイドからなんとか打開策を探っていく格好。エンシソは前が空いたら強引に打ち切る頼もしさを感じるパフォーマンスだった。

 フォレストはカウンターで引き続きチャンス。デラップの直線的な動きに加えて、WB to WB的な幅を使った速攻で決定的な機会を作る。

 イプスウィッチはなんとか耐えながら点差をキープすると41分に同点。ロングボール処理でアクシデンタルなエラーを引き起こしたフォレストの守備陣の隙を見逃さなかったのはエンシソ。落ち着いて1on1を仕留めて試合は振り出しに戻る。

 後半、イプスウィッチはポゼッションからスタート。フォレストはマカティーがカウンターを仕掛けるが、ディオプはギリギリDOGSOを回避するファウルで止めてみせた。

 後半はややフォレストペースか。前半の途中から目立ったイプスウィッチの中盤の段差作りがフォレストの圧力に負けてしまった感。

 相手にペースを握られるくらいなら!とイプスウィッチは風上に立ったこともありロングボールを仕掛けていき、試合をどちらのものでもないような時間帯に持ち込んでいく。

 フォレストは終盤には縦に速い攻撃を軸にチャンスを迎えるが、決定機を決めきれない今季の悪癖が露呈。試合を仕留めきることができない。イプスウィッチも陣地回復に苦戦しつつ、サイドの選手の上下動でなんとか推進力を生み出すが、こちらもゴールには結びつかず。試合は1-1でのドロー決着となった。

ひとこと

 フォレスト、なかなか悪癖が治らない。

試合結果

2026.10.23
プレミアリーグ 第8節
イプスウィッチ 1-1 ノッティンガム・フォレスト
ポートマン・ロード
【得点者】
IPS:41′ エンシソ
NFO:13′ ウィリアムズ
主審:トーマス・ブラモール

アストンビラ【12位】×マンチェスター・シティ【1位】

一番渡ってきた危ない橋

 アストンビラは立ち上がりから誘引ビルドアップ狙いを前面に押し出すスタート。ジャクソン、マンザンビへの縦パスを狙って一気に加速させる形を目指す。

 シティのポゼッションは後方から左右に散らしながら。しかしながら、ビラ・パークのブーイングを浴びながらのファーストトライでミスが。エンソのサイドチェンジを受けたところからのグエイのトラップが大きくなり、マッギン→ジャクソンのカウンターが発動。角度のあるところからのシュートになりそうだったが、アンダーソンが滑って入れ替わられてしまったせいでシュートコースが空いてしまった。

 先制を許したシティはWGにボールをつけていくスタート。カットインからのシュートが冴え渡るエンジアイと、グバルディオルをオライリーのように操るドクが左右から異なる攻撃を仕掛けていく。

 カットインからのシュート、縦突破からの鋭い折り返し。シティの攻撃パターンはどちらも厄介ではあったが、アストンビラは体を投げ出しながら対応。鈴木のセーブも非常に落ち着いていた。アリソンがいる右サイドはやや対応がハードそうだったが、途中から中央に移ったマッギンがカマラと共にフォローすることで守備を機能させていた。

 カウンターベースとなったアストンビラ。ボールを預ければシュートまで打ち切ってくれるジャクソンの存在感は頼もしい。

 ポゼッションにおいては危険を冒しながら誘引を継続。エンソを手前のスペースに引き出しながら、空いたアンダーソンの脇に縦パスを打ち込むムーブを継続。カマラは半身のままで前につけるなど危ない橋を渡っている感があったが、彼らが長年持ち味としてトライしてきた部分でもある。

 後半、シティは2枚交代を敢行。ルイスの登場で右サイドはよりフォローが増える。押し込みながらサイド攻撃を続けていたシティはセットプレーの二次攻撃から同点。流れの中の対応としてエンジアイへのケアがマンザンビになってしまったのは誤算。インサイドではハンドオフしてフリーになったハーランドが仕留める。

 しかし、すぐにファストブレイクからアストンビラは反撃。エンバイェをパートナーに速攻の起点と終点をどちらも務めたジャクソンがこの日2得点目。フィニッシュが決まらず揶揄された過去が嘘のように自信たっぷりのシュートでドンナルンマを打ち破り、再びリードを得る。

 終盤も延々とWGのところで勝負していくマンチェスター・シティ。繰り返しのファウルで警告を受けたキャッシュはシビアな対応になったが、なんとか決壊しないまま最後まで進めることに成功。インサイドでも体を投げ出すことに注力したビラは逃げ切り。シティの開幕からの連勝を見事に7で止めてみせた。

ひとこと

 みんないいパフォーマンスだったが、ジャクソンはちょっと別格。

試合結果

2026.10.24
プレミアリーグ 第8節
アストンビラ 2-1 マンチェスター・シティ
ビラ・パーク
【得点者】
AVL:6′ 60′ ジャクソン
Man City:52′ ハーランド
主審:ピーター・バンクス

アーセナル【2位】×エバートン【8位】

セットプレーがついに開花

 レビューはこちら。

 エバートンの4-4-2に対してアーセナルは右サイド偏重からスタート。ホワイトをビルドアップへの関与から外すことでジョージを敵陣側に押し下げ。逆にライスやウーデゴールが降りることで右サイドの低い位置からポゼッションをしていく。

 インサイドではメリーノが縦パスのレシーバーとして機能。ルイス=スケリーから縦パスを受けていく。

 インサイドと右サイドで押し込むフェーズを作ることができたアーセナル。セットプレーから先制。混戦からコンサが仕留めてわずか6分でリードを奪う。

 追いかけるエバートンはバリーのポストから前進のきっかけを作る。グリーリッシュがいなくなった左サイドはタメが効かない状況となったが、それでも動きながら何とかフリーマンを作り、クロスを上げるところまでは持っていく。

 本命となるのはセカンド回収からのミドル。エバートンはアームストロングとガーナーのところで弾き返しての波状攻撃を仕掛けていく。

 アーセナルはこの中盤を超えることでチャンスに。前がかりになるところからのスピードアップで相手をひっくり返すなど、単純に自陣に押し込むフェーズにおいてもバイタルで前を向く選手を作れるように。

 自陣で体を投げ出すプレーが増えてきたエバートンはボール奪取後の景色がどうしても悪い。バリーも時間の経過とともにボールが収まらなくなり、徐々に呼吸ができなくなってしまう。

 前半はスコアでも内容でもアーセナルがリード。ハーフタイムを優位に立ったまま迎える。

 後半もアーセナルは右サイドに人を並べて制圧。押し込むところからエバートンを追い詰めていく。

 エバートンは相変わらず陣地回復の見込みが立たずに苦戦。押し込むことができても、跳ね返しが安定しているアーセナルを相手に風穴を開けることができない。

 ガブリエウの負傷で冷や汗をかいたアーセナルサポーターだが、無事にプレーに復帰するとそのガブリエウが追加点。セットプレーの流れで前残りしながら右サイドからのクロスを沈めてみせた。

 2点のリードでセーフティという状況を迎えたアーセナル。エバートンは中盤が前線に飛び出すなど、いるメンバーでできる限りのことをやっていくが、なかなかクリティカルなシュートを枠に飛ばすことができず。

 最後はマドゥエケが負傷したカラフィオーリのカバーをするなど、ややバタバタする場面も見られたが、クローズには問題なし。連戦の厳しい日程でリーグ戦の連勝を果たしたアーセナルだった。

ひとこと

 序盤のセットプレーで試合を楽に進めることができたアーセナルだった。

試合結果

2026.10.24
プレミアリーグ
第8節
アーセナル 2-0 エバートン
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:7′ コンサ, 68‘ ガブリエウ
主審:トニー・ハリントン

コベントリー【17位】×フラム【18位】

射程に入ったボブが仕留める

 残留のボーダーラインを挟んで隣同士の順位に位置する両チームの対決。互いにポゼッションを大事にするスタートとなった。

 コベントリーのポゼッションはCBが大きく開くスタート。GKのラッシュワースを積極的にポゼッションに絡めながら、ビルドアップを敢行する。フラムはサリーするCHも含めてボックスの外までは深追いせず。ある程度持たれることは許容する格好に。

 フリーで動くルドニなど、人を偏らせながら勝負するポイントを探っていくコベントリー。右の坂元もどこかで前線に収まってくれれば、そこから1on1を仕掛けられそうな雰囲気は出していた。

 しかしながら、コンパクトなフラムのブロックに対して、まずはボールを収めるようなところを見つけられず。ボールを後方では持てるが、敵陣で勝負するための形を作ることができなかったコベントリーの立ち上がりだった。

 フラムはロビンソンが高い位置を取り、イウォビがフリーロールで組み立てに関与。CHのサリーも含めたFP3枚で最終ラインを構成するが、中身はその都度変わっていくイメージである。

 アルベロアになってから奨励されている2列目より前のフリーなポジショニングは、この日はより一層という感じ。普段であれば右の大外に固定されることが多いボブも中央でのポジションチェンジに加わった。

 フラムの攻め筋はこの中央の密集。細かい段差を作りながらフリーマンを作り、サイドに散らす選手を作っていく。ただ、ここからサイドの攻撃でコベントリーを完全に出し抜くことができず。ミドルゾーンでの仕組み作りからアタッキングサードでのキャリーの安定感はコベントリーよりも上だが、攻撃はなかなか仕上がらないのは両チームの共通点だと言えるだろう。

 後半も展開は同じ。コベントリーは確固たるルートを作ることができず、左右に流れるシェリフのファウル奪取からなんとかセットプレーでこじ開けにかかる。

 フラムは後半も同じくサイドで手数をかけながら、敵陣のより深いところまでは入り込むことができていたが、仕上がらない状況は相変わらず。セットプレーからの好機も活かすことができなかった。

 停滞したまま迎えた終盤にこじ開けることに成功したのはフラム。右サイドで仕掛けたボブが細かいタッチで対面を外してそのままシュート。押し込んでいるところからいつの間にかシュートの射程に入ったボブがこじ開けに成功する。

 虎の子の1点を守り切ったフラム。初勝利を足がかりに降格圏脱出に成功した。

ひとこと

 堅い試合を制したフラムが見事だった。

試合結果

2026.10.24
プレミアリーグ 第8節
コベントリー 0-1 フラム
コベントリー・ビルディング・ソサエティ・アリーナ
【得点者】
FUL:80′ ボブ
主審:アダム・ヘルツェグ

チェルシー【4位】×トッテナム【16位】

停滞ムードを引き寄せて難所克服

 前節、ついに今季初勝利を挙げたトッテナム。ここで迎えるのはスタンフォード・ブリッジ。長年相性が悪いチェルシーのホームスタジアムで、こちらも今季初となる連勝を狙う。

 序盤からボールを持つ時間が多かったのはトッテナム。3バックで4-4-2のチェルシーのプレスを引き寄せながら対応。強引にひっくり返すというよりはきっちりとサイドを変えて前をオープンにし、前に進む形を作っていく。

 ポゼッションは幅を使いながら最終ラインやアンカー役となったマティアス・フェルナンデスから主に左サイドに配球。テル、ロバートソンを軸として3人以上で攻撃に絡みながらハーフスペースから奥を取っていく。

 一方のチェルシーはカウンターからシャープにというスタート。特に右サイドのネトのところのスピードを活かす形。ジョアン・ペドロの不在でインサイドに起点を作ることには苦労していたが、右から奥を取って深さを作り、ボックス攻略につなげるシーンも。

 チェルシーは時間経過とともにハイプレスから中盤でトッテナムのビルドアップを引っ掛ける場面も。20分付近では試合の主導権を握る。

 しかし、トッテナムはすぐにポゼッションを回復。左サイドのテルとロバートソンの縦関係を使いながらどう仕上げていくか?を探っていく。ロバートソンのクロスをどうフィニッシュに合わせていくかの設計は正直なところ甘さがあったが、左サイドからフリーマンを作っていくという流れ自体は悪くはなかった。

 だが、両チームともにゴール前のフィニッシュが淡白。2人のGKが落ち着いたセーブを見せていたことは確かだが、そもそもきっちりとシュートをミートできず、相手のGKに対して厳しいコースに速いキックを打ち込めないシーンが続いていた。

 後半はもう一度主導権争いとなったこの試合。ボールを持つ側になったのはチェルシーだったが、アタッキングサードの切れ味という意味では前半よりも割引。交代選手で流れを変えるという形も作れない。

 一方のトッテナムもマディソンが交代してしまうなど、なかなかムードが上がらず。前半以上に後半は互いに得点機が少ない重たい空気感で試合は進む。

 その試合の流れを変えたのはミス。セットプレーからポジションを取るタイミングが遅れてしまったペンデルスがクロスを弾ききれずにオウンゴールを献上してしまう。

 さらにチェルシーは直後にパーマーがこの日2枚目のイエローカードで退場。10人に追い込まれることとなった。

 トッテナムはポゼッションで落ち着きのある試合運びを見せて、時間を溶かしていくことに成功。さらにはカウンターからテルが2点目を決めて試合は決着。簡単にかわされてしまったラクロワにとっては痛恨。コースは厳しかったが、シュート自体の威力は甘かった部分でペンデルスにチャンスはあったかどうか?といったところだろう。

 難所を克服したトッテナム。今季初めての連勝で順位を一気に上げた。

ひとこと

 1人多くて、リードという状況だと意外とコントロールはバタバタしがちだけども、この日のトッテナムはその点が素晴らしかった。

試合結果

2026.10.24
プレミアリーグ 第8節
チェルシー 0-2 トッテナム
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
TOT:77′ ペンデルス(OG), 87′ テル
主審:クリス・カヴァナー

クリスタル・パレス【14位】×ニューカッスル【11位】

後半頭にスパーク

 序盤からボールを持つのはニューカッスル。プレスをかけてこないパレスに対してCBがゆったりとボールを動かしていくスタート。インサイドは堅いので外循環をしながらギャップを突いていくアプローチを仕掛けていく。

 CFに入ったオスーラもまずは右サイドから。手薄なところから壊しにいく。インサイドから背後を狙うようなパスも単発で見られはするものの、結局のところ5バックを軸に中央を固めるパレスの守備陣にカットされる。

 パレスは前節までと比べるとダイレクトなロングボールが中心。おそらくはマテタがようやく復帰したからだろう。直線的に狙っていくケースが増えた。

 押し込まれる時間が長かったこともあり、カウンターも当然選択肢に入ってくるパレス。きっちりとシュートを打って終わるという意識が強く、長いレンジからシュートを積極的に選んでいた印象だ。

 15分を過ぎると展開はさらに膠着。どちらのチームにとってもトランジションの要素は減り、相手のブロックを前に保持側が工夫を凝らしていく展開に。

 動きを見せたのはここまでゆったりとした保持の機会がなかったクリスタル・パレス。WBがニューカッスルのSBを釣り、一気に背後へスピードアップ。外から削るように最終ラインを蝕んでいくアプローチを見せる。

 中央では鎌田が上下動しながら列を変えて攻撃に関与。マーカーを振り切りながらシュートと組み立ての両面に絡んでいく。

 しかしながら、ボックス内はニューカッスルも堅いまま。こじ開けることができないままハーフタイムを迎える。

 後半、早々にニューカッスルは先制点をゲット。右サイドを縦に縦に進んだところからマーフィーがクロスを上げる。インサイドにはフリーのオスーラ。豪快に叩き込んでリードを奪う。パレス目線だとやや早く攻め込まれたとはいえ、5バックであればここまで簡単に一番マークしなければいけない人を離すことは避けたかった。

 このゴールをきっかけに試合は明らかにニューカッスルペース。ここまでは均衡していた切り替えの速さ、中盤のデュエルなどでアドバンテージを握るように。直後のウィロックがネットを揺らしたシーンはなんとかディザジのギリギリのラインアップで回避したものの、最終的には58分にバーンズがゴール。中盤でボールを奪い、そこから縦にシャープに攻め込むことを徹底したニューカッスルが10分間で2つのゴールを奪う。

 得点を元手にきっちりと自陣を固めてクローズしたニューカッスル。つかんだ主導権を生かして一気にスパークし、アウェイで勝利を手にした。

ひとこと

 かなりジリジリとした展開だったが、後半にうまく入れた分、ニューカッスルにアドがあったようにみえた。

試合結果

2026.10.25
プレミアリーグ 第8節
クリスタル・パレス 0-2 ニューカッスル
セルハースト・パーク
【得点者】
NEW:47′ オスラ, 58′ バーンズ
主審:ポール・ティアニー

ハル【9位】×ブレントフォード【6位】

ここでも粘りを見せるハル

 ここまで堅実にポイントを積み上げてきているハル。ブレントフォードは前節、退場者を出して勝ちを逃し、なんとか今節は巻き返しの3ポイントを手にしたいことだろう。

 カヨーデのロングスローで開幕したこの試合。ブレントフォードが押し込む展開になるかと思いきや、序盤はむしろハルがボールを持つ時間が多いという意外な流れに。3バックからWBにボールをつけつつ、クロスを上げていく。

 右サイドのユニットによる旋回も見られたが、ブレントフォードは2列目がきっちりとプレスバック。ペナルティエリア内のスペースを埋めてクロスを防衛する。

 ブレントフォードはボールカットから右サイド主体のカウンターで対応。相手の攻撃をカットしたところから、ワッタラとチアゴがファストブレイクのターゲットに。チアゴはいつもよりも背後に引っ張りながらロングボールを引き出す動きが多かったように思えた。

 ゆったりとしたポゼッションにおいては左CBのアイエルの持ち運びが光る。ドリブルからゴールを決めるような単独でインパクトのあるプレーはなかったが、堅実に左サイドからの押し上げに寄与していた。

 堅い展開の中でミスが出てしまったのはブレントフォード。ケレハーからヒッキーへの地雷パスをイロエブナムに咎められてしまい、PKを献上。このPKをマクバーニーが仕留めてハルがリードを奪う。

 ハルはミドルゾーンで構えようという姿勢を引き続き維持するが、サイドからブレントフォードに押し下げられる機会が徐々に増えていくように。高い位置からボールをカットしたアイエルを起点に波状攻撃を仕掛けるなど、保持で支配するチームらしい振る舞いからポゼッションを続けていく。

 後半もブレントフォードのポゼッションが続く展開。左サイドから縦に抜けていくなど、前半とは異なる縦への急ぎ方からチャンスを作っていく。

 ハルは陣地回復が難しくタフな時間帯。それでもボックス内から堅実にボールを跳ね返すことでリードをキープする。

 しかし、交代選手を投入したタイミングでブレントフォードはこじ開けに成功。左サイドに投入されたダムズゴーを起点に攻略に成功。ハルに厳しい背走を強いる形からワッタラがゴールを決めて同点に追いつく。

 以降もブレントフォードは攻勢に。ハルが空けたライン間に縦パスをつけつつ、左右に散らしていく。ライン間ではこちらも交代で入ったアンソニーが積極的にミドルを放っていく。

 守田が前を向いてポゼッションができれば、左右に散らすことができるハル。だが、保持からそうした状況を作り出すのはなかなかにハード。それでもブレントフォードのサイドアタックに最後まで体を投げ出す。

 結局、試合はそのまま終了。勝者不在でポイントを分け合う結末となった。

ひとこと

 ハル、こういう展開を粘るのが上手い。

試合結果

2026.10.25
プレミアリーグ 第8節
ハル 1-1 ブレントフォード
MKMスタジアム
【得点者】
HUL:24′(PK) マクバーニー
BRE:63′ ワッタラ
主審:ロベルト・ジョーンズ

リバプール【5位】×ブライトン【3位】

あっさりと手に入ったホームでの勝利

 得点を大量にぶち込んでのクリーンシートを重ねるというド派手な連勝街道を突き進んでいるブライトン。そのブライトンとの差を縮めたいリバプールとのアンフィールドでの一戦だ。

 序盤から手応えがあったのはホームのリバプールの方。左サイドの奥を取り、そこからのパス交換でペナ角付近からのクロスやシュートまで持っていけることが多かった。ファストブレイクではシンプルにイサクのスピードを活かす形も。速いテンポでもよりゆっくりなテンポでも敵陣に攻め込む機会を得る。

 ブライトンからすると、これまでの試合とは少し違うのかな?という立ち上がり。プレッシングで相手を飲み込むような迫力がなく、かつ自陣での守備の再構築も甘め。

 保持に回ればサイドからグロスの抜け出しでチャンスを迎えることもあるが、ミドルゾーンでのパスワークはやや不安定。逆にリバプールの強気のプレッシングに捕まるシーンもあったくらいである。

 フィフティーのボールでむしろアドバンテージを得ていたリバプール。先制点は右サイドから。お互いの即時奪回がぶつかるデュエルで右サイドを制したのはアラウホ。ここからのクロスでヴィルツが放ったシュートがオウンゴールを誘発。試合を動かすことに成功する。

 さらにリバプールはまたしても右サイドから追加点。ボスカリの中途半端な処理を引っ掛けたバルコラからカウンターが発動。イサクがこの速攻を冷静に沈めてリードを広げる。以降も前線のスピードを活かした速攻と機を見たアラウホのオーバーラップという得点シーンの形はブライトンを脅かす。

 それでも少しずつ高い位置からのプレスでチャンスを作れていたブライトン。だが、アタッキングサードではやや手数をかけすぎてオープンにシュートを打ちきれず。前半の中盤以降はブライトンが盛り返すが、リバプールは2点のリードを保ったままハーフタイムを迎えることとなった。

 後半、ブライトンは選手交代を敢行。ボスカリに代えてヒンシェルウッドを投入し、MFを増員。アグレッシブさと前半の課題への手当てを兼ね備えた用兵を行う。

 後半の流れは前半の終盤と同じ。ブライトンがじんわりと保持で攻め筋を探していきつつ、リバプールはカウンターで反撃という形。左サイドから攻撃の形を作るブライトンはヤルクエを早々に入れてさらに攻撃を強化していく。

 しかし、ボックス内に迫っていく出力がやや単調な形に終始。リバプールは安定した跳ね返しで相手にチャンスを与えない。

 ジリっとした盛り返し以上のものを手にすることができないブライトン。2点のリードをキープしながらリバプールは安定して時計の針を進めてタイムアップ。4月以来のホームゲーム勝利はあまりにもあっさりと手に入ることとなった。

ひとこと

 2つのゴール先行でハーフタイムを迎えたことが終わってみれば大きかったか。

試合結果

2026.10.25
プレミアリーグ 第8節
リバプール 2-0- ブライトン
アンフィールド
【得点者】
LIV:17′ グロス(OG), 21′ イサク
主審:サム・バロット

マンチェスター・ユナイテッド【13位】×ボーンマス【15位】

さらに強まる風当たり

 勝てない試合が続き、キャリックへの風当たりが強まる一方のユナイテッド。オールド・トラフォードで自分たちよりも下の順位に沈むボーンマスに勝てなければ、その風がさらに強まることは想像に難くない。

 ともに4-4-2の組み合い。そこからどうズラしていくか?というのが求められるスタート。

 ボーンマスはゆったりとボールを持つ最終ラインからサイドに展開。時折、CHのアダムスがサリーするなどして3バックになり、後方の出し手を確保する。

 アタッキングサードにおいてはロングスローなど、スタジアムに吹き荒れる強風を加味した不確定要素を作りやすいセットプレーを連打する立ち上がりとなった。

 ユナイテッドも3バックへの可変。LSBのショーがビルドアップに関与せずに大外に張ることは確定。その分、SHのマウントは内側に入る。3バックは残りの3枚をストレートに入れるか、CHが落ちて逆側のSBも押し出していくか?ということになる。

 しかしながら、アタッキングサードの攻め筋は不足。フリーになった中盤から対角のルーク・ショーを活用することはしていたが、マウントとの二人称の連携では早々にクロスを上げるくらいしか勝負をかけることはできず。

 かといって、右サイドの攻め筋には縦方向のベクトルがない。ディアロのドライブに対して守備側がきっちりと縦を切れば、ユナイテッドは怖さのない左サイドに横断せざるを得ない。

 それならば中央を一発でこじ開けようとムベウモへのパス。こういうことをするならば不調とはいえ、この日はベンチのブルーノ・フェルナンデスが適任。ブルーノがいない状況でブルーノが一番向いていることに帰結するのはなかなかハードモードである。

 かといってボーンマスも序盤に数回放ったカウンターとセットプレー以降は攻撃の形を見いだすことはできず。試合はチャンスが少なく膠着した展開に。

 その状況を動かしたのはセットプレー。右サイドからのFKをファーでフリーになって詰めたラヤンが先制ゴールをもたらす。勢いに乗ったボーンマスは足元を取られたヨロを咎めて5分後にショートカウンターから追加点。立て続けに2点を奪い、ハーフタイムを迎える。

 後半も立ち上がりからボーンマスはユナイテッドを強襲。バタバタしたバックラインはミスを重ねてあわやというシーンを作られるが、なんとか失点だけは回避する。

 前線に入ったクーニャを中心に2列目より前は中央に集結。前半よりは近い距離感でパス回しを行っていく。しかし、ボーンマスも2点のリードがあるだけに中央をきっちりとプロテクト。アウトサイドでのユナイテッドの連携は動き出しとパスが合わず、ボールが相手に渡って攻撃が終了する。

 そうしている相手にボーンマスは3点目。ユナイテッドのロングボール処理の切れ目を突いたエヴァニウソンがゴール。マグワイアとリサンドロ・マルティネスはGKに任せて保持に備えたといえなくもないが、風のある状況でそういう判断が本当に正しかったか。少なくとも相手のFPはサボらずに詰めた結果、ご褒美をもらった格好である。

 再起を図る一戦でキーマンを外して大敗。キャリックの思い描いていた結果はまるで手に入らず、オールド・トラフォードにはブーイングが吹き荒れる結果となった。

ひとこと

 クルーピ、おかえり。

試合結果

2026.10.25
プレミアリーグ 第8節
マンチェスター・ユナイテッド 0-3 ボーンマス
オールド・トラフォード
【得点者】
BOU:38′ ラヤン, 43′ タヴァニア, 71′ エヴァニウソン
主審:ジャレット・ジレット

サンダーランド【20位】×リーズ【7位】

荒れる風、タフな削り合い

 強風が吹き荒れる気候が続く今週のイングランド。週が明けて月曜日になっても流れは変わらず。スタジアム・オブ・ライトでの一戦も強い風の中で行われることとなった。

 強引な前進を図るのはホームのサンダーランド。ロングボールを積極的に回収しつつ、セカンドボールから攻め上がっていく。しかしながら、圧力の掛け合いであれば今季ここまで自信を持ってやることができているのはリーズの方。高い位置からのプレスでむしろサンダーランドの攻撃を敵陣に押し返していく。

 サンダーランドは無理をせず、自陣に下がりながら防衛にシフト。下がっていく相手に対してリーズは右サイドからのクロスでシンプルに勝負をかけていく。

 肉弾戦勝負という方向性はサンダーランドも同じ。主に左サイドがターゲット。ブロビーだけでなく、ル・フェやアングロも長いボールに体を張りながらファウルを確保。セットプレーからチャンスを狙っていく展開に持ち込んでいく。

 試合の流れとしては構造がどうこうというよりも体の張り合いとなったこの試合。タフな天候の中で体力の削り合いという流れになりながらも、どちらも守備側の奮闘でゴールは許さず。試合はスコアレスのままハーフタイムを迎える。

 後半もタフな展開は同じ。デュエルでいきなりムキエレが負傷交代してしまうというのは、この試合の後半の立ち上がりを象徴するような出来事だったと言えるだろう。

 サンダーランドはブロビーで深さを作りながらジャカをフリーにするなど、ポストプレーからチャンスメイク。まだまだ本調子という感じではないかもしれないが、エースが帰ってきたことによってこれまでとは異なる攻撃の引き出しを作ることができていた。

 リーズは引き続き右サイドから。タメを作るとボックス内への飛び込みで目立っていたのは田中碧。しかしながら、決定機につなげることはできなかった。

 後半もハードな削り合いが続くこの試合。ブロビーが下がったあとも欧州帰りのサンダーランドが馬力を失わなかったのは偉かったと個人的には思う。

 リーズの方がWBを活用してスマートにサイドの裏を取ることができたのは確か。ボックス内にタフなクロスを送っていく。サンダーランドはサイドの守備に食らいつきつつ、ボックス内でもなんとか跳ね返すことに成功する。

 リーズもきっちりとラインを下げてサンダーランドの攻撃を防衛。互いに最後まで勝ちを譲らず、1ポイントを分け合う結末となった。

ひとこと

 環境的にも展開的にもタフな試合だった。

試合結果

2026.10.25
プレミアリーグ 第8節
サンダーランド 0-0 リーズ
スタジアム・オブ・ライト
主審:スチュアート・アットウェル

今節のベストイレブン

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