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「3週間空く意味合い」~2026.9.29 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 2回戦 ロアッソ熊本×川崎フロンターレ プレビュー

目次

Fixture

Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ
2回戦
2026.9.29
ロアッソ熊本
×
川崎フロンターレ
@えがお健康スタジアム

予想スタメン

予習

第6節 福島戦

第7節 松本戦

第8節 群馬戦

展望

テンポを落とすタイプの堅守

 小林悠の引退会見という重いパンチから始まった川崎の代表ウィーク。この3週間の中断期間の間に臨むのは国内カップ戦2試合。まずはルヴァンカップ2回戦となる熊本との一戦だ。

 熊本はここまでJ3では7位。プレーオフ圏のやや下に位置するチーム。スタッツ的な特徴としてはここまで4失点しか喫しておらず、ここが真っ先に目につく部分。また、リーグ戦での3勝は全てアウェイで挙げており、ホームではルヴァンカップ1回戦となる大分戦を除いて勝利がないというのも戦績的な特徴と指摘できるポイントだろう。

 ただ、いわゆるパブリックイメージ的な堅守という印象で入ると、少しテイストの違うチームと言えるかもしれない。どちらかといえば3バックをベースとした保持で人数をかけて攻めるポゼッションに特色があるチーム。非保持においてはバックラインに強引にプレスをかけず、人数をかけたブロックを組む。

 要は攻撃も守備も保持側が手数をかける仕組みになっている。いわゆる、試合のテンポを落とすようなアプローチ。大分時代からもよく見る片野坂監督らしいアプローチだと言えるだろう。

 3バックからの組み立てはショートパスが中心。ロングボールも択にないわけではないが、わかりやすく勝ちまくれるターゲットはいない分、相手のプレスを誘引しながらスペースを作っていく。長いボールを蹴る時はCFの石原に加えて、ワイドのWBの縦へのスピードを活かす裏抜けも活用する。

 WBは攻撃の要で、大外からのクロスだけでなく、逆サイドからのクロスに対するボックス内への飛び込みも求められる。先に挙げたように長いボールで背後を取るアクションがあるなど、基本的には高い位置でのタスクが多いWBの大本と小澤であるが、左の小澤はミドルゾーンにおける旋回からの斜めのパス、もしくは対角のパスの展開力を活かすことも多い。

 小澤がいる左サイドはカットインがある分、旋回の自由度が高く、CHが流れて大外のレーンを取ることも多い。ポジションを乱しながら相手の守備の基準点を削っていく。

 敵陣まで辿り着けばワイドのCBが後方支援するところからのクロス攻勢で人数をかけてボックス内を襲撃。なだれ込むPA内の迫力で得点を奪い切る。

 代表ウィークの最中に行われた群馬戦ではウォーミングアップ中にシャドーの藤井が負傷。緊急出場した鹿取が入った分、インサイドでのCHを活かしたパスワークが多くなった。この試合では保持時は3センターのような振る舞いも。この辺りは選手の特性に合わせてカラーが変化。若い選手を突発的に組み込める柔軟性の高さには個人的には好印象を持った部分。

 自分たちのカラーがきっちりとあり、そこに試合の展開がハマった時には自信を持って振る舞えるチーム。そこに持っていくことができるかが課題になるだろう。

ワイドのCBに圧力をかけられるか?

 このルヴァンカップは両チームにとってややリソースの注ぎ方が読みにくい試合になっている。まず熊本は週末にJ3のリーグ戦を控えているし、そもそもこの試合は群馬遠征から中2日で迎えるという非常に過酷なスケジュール。上位カテゴリーへの格好の腕試しの場とはいえ、昇格の優先度が高い状態でこのカップ戦にどこまで戦力を投入するかが読みにくい。

 川崎はむしろ逆で、3週間というトリッキーな代表ウィークの空きがどう転がるかが読みにくい。普通であればある程度リーグ戦のメンバーは休ませてという話になるのだろうが、3週間まるっと休むとなると、試合勘の部分の心配もある。前も後ろもリーグ戦から空いているこのルヴァンカップは、むしろ主力のゲーム感覚を途切れさせないように使う可能性も否定できない。3週間空く意味合いはいかようにも捉えられる。

 まぁ、これに関しては考えても分からないからこんなもんで。肝心の試合に関してだが、構造的な話をすると、熊本のワイドのCBにどこまでプレッシングで圧力をかけることができるかはポイントになるだろう。

 熊本はショートパスでの組み立てに力を入れているチームである反面、プレスの耐性にはやや怪しさがある。松本戦や群馬戦など相手がとにかくテンポを上げて落ち着いてプレーをさせない振る舞いを見せると、自陣でのパスワークが乱れてしまい、低い位置からカウンターを打たれるケースも少なくない。

 ただし、川崎目線であれば噛み合わせは悪いので、きっちりとSHから縦へのスライドをかけられるかどうか。特に旋回の多い熊本の左サイド側をうまく守れるかは気になるところ。川崎の右のSHが前にスライドしたタイミングで後方のSBが出ていくのが遅れてギャップが生まれたり、あるいは相手のポジションチェンジに翻弄されてCHがカバーに出ていけずに中盤が空いたりなど、SHがプレスに出ていくことが傷を広げるケースも想定できる。

 もちろん、昨今の川崎はそうした部分を引き締めて試合ができている。ただ、できていることができなくなるというのもよくある話。カップ戦でも積み上げが継続できているかを過信していい理由はない。

 SHからのプレスのチェーンが切れると結構相性的には面倒な相手だったりする。WB→WBのクロスがレパートリーにあるチームは基本的には苦手。枚数をかけて押し込んでくる熊本にワイドからクロスを乱れ打ちされ、押し返すことに苦戦する可能性がある。先に述べたようにワイドのCBに圧力をかければ、熊本の保持は割とバタバタするので、ここが個人的には試合がどちらに転がるかの分水嶺ではないかと考えている。

 ただ、普通に考えればポゼッションのターンでは相手を自陣に押し込めることはできそう。90分ずっと熊本の保持に付き合わされることは、この3試合の熊本のスタイルからは考えにくい。

 少し不気味なのは片野坂監督の存在。この監督は川崎戦では割と直前数試合と異なるトレンドの奇襲を仕掛けることがある。大分時代のマンツーハイプレスはその代表作。むしろ、カップ戦仕様のフレッシュなメンバーがスターターに名を連ねた時には、この奇襲の警戒度を引き上げる必要があると考える。

 もちろん、奇襲を仕掛けられたとしてもどっしりと構えて受けて立つ力は十分にあるはず。どこまでメンバーを入れ替えるかは分からないが、リーグ戦とは違う一発勝負でなりふり構わない相手との対戦でいつも通りの振る舞いができるかは注目点として挙げられる部分かもしれない。

 

【参考】
transfermarkt(
https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(
https://soccer-db.net/)
Football LAB(
http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(
https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(
https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(
https://www.nikkansports.com/soccer/)

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