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「リードありきで組まれたインテルのプラン」~2023.3.14 UEFAチャンピオンズリーグ Round16 2nd leg ポルト×インテル マッチレビュー~

1st leg

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安全第一の90分で逃げ切り完遂

 1stレグ終了間際の退場劇でポルトは出場停止とインテルに1点のアドバンテージを与えることになった。2ndレグの前半はこの1点の影響が色濃く感じられる展開となったと言えるだろう。

 立ち上がりはインテルがボールを持つが、ポルトは片側サイドに寄せながらこれを封殺。サイドに追い込まれてしまい、なかなか思うようにボールを動かすことができない。

 インテルはインテルで無理してボールを持つことはしなかった。サイドの深い位置目掛けてボールを動かしはしていたが、片側サイドにスライドするポルトの逆を狙ったり、中央の2トップに刺したりなどはあまり見られなかった。おそらく、インテルの保持はどう攻略するかよりも、どうすれば危険に晒されないように攻撃を終わらせるかに力点を置いていたと思う。

 よって、ポルトがボールを持つ場面が前半は多くなった。4-4-2のベースの形からCHが自由に動き回りながらビルドアップを行うのが彼らのスタイルである。グルイッチが2トップの間に入り、両CBが開きながらゲームメイクを行う。侵入は2トップの外側から。そのままサイドにつけながら早めにクロスを上げていく。

 インテルはポルトのバックラインとCHの移動に比較的無頓着だった。理由の1つは攻撃と同じくまずはきっちりブロックを固めることを優先したからだろう。中央でポイントを作りながらラインを破る攻撃を許したのは数える程。外に相手を締め出してクロスを跳ね返すというやり方はゴールに鍵をかけるという意味ではとても効いていた。

 もう1つの要因はオタビオの不在だろう。1stレグで退場してしまったオタビオの不在により、ポルトのポジション移動はそこまで激しいものになっていなかった。縦横無尽にピッチを動き回るオタビオがいないことでインテルはがっちりと割り切って相手の移動を無視することができていた。

 インテルの攻め手はカウンターに集約されていた。バレッラの出足の良さはインテルのカウンターを後押ししていた。だが全般的には受け身のプランなので、こうした形を能動的に生み出すということはできない。よって、互いにチャンスが少ない前半だった。前半終了間際のエウスタキオのチャンスはポルトにとっては限られたチャンスで同点に追いつけそうだった貴重な機会だった。

 後半も前半の焼き直しのようなスタート。ボール保持でポルトが付け入るところを探しつつ、インテルはボールを跳ね返し続けていく。やや気がかりだったのはインテルのバックラインにややファウルで止めるシーンが増えていることだった。ポルトは前半よりもセットプレーからのチャンスを多く迎えていた。

 とはいえ、ポルトは苦しみの方が前に出ていたように思う。DFラインが固いインテル相手にブロック守備の崩しの解決策は見えてこない。サイドからのカットインで勝負に出るが、1人抜いたところで次々と出てくるインテルの守備ブロックは厳しくポルトの攻めに制限をかける。

 ポルトはカウンターにおいても3バックとのデュエルに優位を取れず、スペースがある中でも相手のゴールまで辿り着くことができない。むしろ、インテルがジリジリとプレスラインを上げる機会があるくらいだった。

 インテルはルカクを投入し、ポルトの攻め上がりを牽制する。だが、バストーニが負傷し、最終ラインが入れ替わった影響か、左サイドを軸に少しずつ削られる機会はここに来て増えるように。70分以降はオナナの出番がだいぶ増えたように思う。ボールをこぼさない正確なキャッチングはポルトにとっては厄介だったはずだ。

 最後はゴールに迫ったポルトだが、ダンフリースやゴールポストの決死のディフェンスでポルトに得点は生まれず。結局終盤の劇的なゴールはなし。守護神の安定感をベースに90分間我慢を続けたインテルが敵地でリードを守りきり、ベスト8進出を決めた。

ひとこと

 振り返ってみれば1stレグの終盤が決定打となったということだろう。互角だった1stレグで得られたアドバンテージをベースにインテルは2ndレグのプランを組んでいたように見える。点を取らなきゃいけない状況を作り出せなかったポルトは1stレグの試合運びが自らの首を絞めたように思える。

試合結果

2023.3.14
UEFAチャンピオンズリーグ
Round 16 2nd leg
ポルト 0-0 インテル
エスタディオ・ドラゴン
主審:シモン・マルチニャク

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