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「シティに勝ったから優勝ってことで良くないですか?」〜勝手にプレミア定点観測 23-24 序盤戦編 part1~

 1/3が終わったプレミアリーグを振り返るぜ!

目次

【1位】マンチェスター・シティ

9勝1分2敗/勝ち点28/得点32 失点12

仕上げの余力を残しての首位君臨

 いきなりタイトルを全否定!!首位はシティである。スロースタートと例年銘打たれているように、今年もまだまだ余力を残した序盤戦といえるだろう。アーセナルに敗れたり、チェルシーに手を焼いたりなどリーグ戦では不安定な試合運びを見せることが多いが、余力を残すことを正当化できる試合運びとなる試合も珍しくはなく、この辺りは王者の貫禄といったところだろうか。

 強固なバックラインをベースとした鉄壁の守備陣は今年も健在であり、均衡した展開で相手に先行を許さない。押し込んだ状況でも豊富な攻め手で相手を追い詰め、かといってラインを上げればハーランドが勝負できるスペースが広がるという相変わらずの全方位っぷりはさすがである。

 昨季と枠組みは大きくは変わらないが、デ・ブライネというゲームチェンジャーがいない分、ロドリとハーランドというシティのルールを相手に押し付ける存在には負荷がかかっている印象。特にロドリは彼が不在の試合の戦績を見れば重要さは簡単に浮き彫りになる。

 アタッカー陣もディフェンス陣もロドリやハーランドの存在によって生まれた状況を生かすのが非常にうまい。トップ下的な役割を担うフォーデンやアルバレス、ウォーカーの大外強襲などはこの例に当たるだろう。その一方でロドリがいなくなればウォーカーのWG化は成り立たなくなるなど、2人の基準ありきのところで成り立っているところも多い。崩しとフィニッシュのフェーズで押し込む相手に無類の強さを誇るこの2人にもしものことがあればという不安は当然付きまとう。

 しかしながら、超主力が負傷してしまえば首が回らなくなるのは何もシティに限った話ではない話。むしろ、層のやりくりに関しては今季もうまくやっている。特に意外だったのはドクのフィットのスピード感である。W杯で見る限りはクセが強く、フィットするには時間がかかるか、もしくはフィットしないかのどちらかだと思っていた。

 インサイドとのワンツーで侵入する形からフィニッシュもしくはラストパスに絡む頻度が多く、特に左サイドからはフィニッシュを狙う意識は強い。仕掛け疲れしないのも魅力の1つでいくらシュートが決まらなかったり、止められたりしてもへこたれずに1on1を挑む粘りがある。グリーリッシュがややコンディションが上がらないこともあるが、撤退している相手に対しての効果で言えば、彼が万全でもドクの方が効果的な可能性すらある。

 IHの人選に関してはまだ伸びしろがある印象。ヌネスにはフィットすればギュンドアン級のヒットになるポテンシャルを秘めているマルチタスカ―。ビルドアップ、サイドの崩し、そしてフィニッシュとあらゆる局面で勝負ができる。フィットすれば怖い存在になる可能性は十分に秘めている。

 怪我がちのジョーカーであるストーンズがどこまでプレータイムを伸ばせるかは不透明だが、グバルディオル、ヌネスはまだ上積み要素として計算ができるし、なにより秋以降には大一番に滅法強いデ・ブライネもカムバックする。スカッドの余力も伸びしろもある状態でリーグテーブルのトップにいる状態は理想的。AFCONもアジアカップも影響はないスカッドであり、コンディションの懸念も相対的に少ない。大きな問題がなければ今季も終盤までメジャータイトルを争う存在になるだろう。

Pick up player:ロドリ
 出場停止を受けた3試合が全敗という特大インパクトは逆にロドリの偉大さを証明するエピソード。チームのフェーズによって異なる形でゲームメイクに寄与し、終盤は自らが攻めに出てはミドルシュートを叩き込んで試合を決めることもできる。最後のもう一押しというところまでもっていけば、必ずその上に何かをのせてくれる稀代のゲームメイカーだ。

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【2位】リバプール

8勝3分1敗/勝ち点27/得点27 失点10

中盤のポゼッション至上主義の収支は?


 不安定だった移籍市場と序盤戦の立ち回りを踏まえれば、ここまでの成績は上々といえるだろう。不安と期待が入り混じる大幅にスカッドを入れ替えた中盤は新戦力のフィットが素早く完了。アンカーに起用されたマック=アリスターはもちろんだが、何よりもプレミア初挑戦とは思えないなじみ具合でフィットしたショボスライは今夏のプレミアを代表する素晴らしいサインだったといえるだろう。

 ショボスライはアレクサンダー=アーノルドを軸に4-3-3からの可変性が高いリバプールのパスワークにも難なく順応。中盤でのプレスをモノともしないボディコントロール、空いているところを見つけるポジショニング、そしてサラーの相棒としての右サイドでの攻め上がりと今季のリバプールの右のIHに求められているものを大体持っているのではないかという大暴れぶりだった。

 前線もジョタはやや出遅れているがサラー、ヌニェス、ディアスと好調さが際立つメンバーが多い。特に2年目のヌニェスはポテンシャルを開花。大逆転勝利を呼び込んだニューカッスル戦を契機に一気にファンの心を掴むと、毎試合コンスタントに決定機に絡む活躍を見せている。決定力こそまだばらつきがある印象ではあるが、それでもストライカーとしての務めは果たしているといえるだろう。

 懸念点としては特にビルドアップのところが徹底的に個人に任されていること。そのため、マック=アリスターやショボスライ、グラフェンベルフといったナローなスペースに慣れている選手は問題なくプレーができるのだが、遠藤のようにこれまでのキャリアでそうしたスキルに特化したことがない選手はやや戸惑い気味のように見える。

 遠藤個人としては守備のフィルター役としても入れ替わられることが多く、キャンプを過ごしていないとはいえ年齢を考えれば即戦力として期待されている選手。後半戦もこの調子であれば危機感は増すばかりである。

 もっとも守備に関してはチーム全体の問題もある。今出ていったら無理!というタイミングでIHが飛び出していくこともしばしばで、こうなるとアンカーやバックラインはボールの雲行きは見えにくくなる。前からのプレスの整備には十分伸びしろがあるだろう。

 ロバートソンの負傷は計算外ではあったが、アリソンは相変わらず絶好調だし、直近のブレントフォード戦ではファン・ダイクも壁のように相手に立ちはだかり、調子を上げていることをアピール。中盤での過度なパスワーク傾倒はバックラインに過剰な負荷をかけるため、収支的には危ういのでは?というのが序盤の不安要素ではあったが、ここにきて巻き返す可能性も出てきた。

 右サイドを軸に相手を壊し切る破壊力とそれを支える後方ブロックは強力。ド根性ビルドアップとなりがちな中盤を少ない怪我人で乗り切ることができれば、終盤戦までタイトル争いに関与し続けられる可能性も充分にある。

Pick up player:モハメド・サラー
 毎年すごいとかいい加減にしてくれ、他クラブのファンからしたら少しは疲れてほしいというのが本音である。

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【3位】アーセナル

8勝3分1敗/勝ち点27/得点26 失点10

明暗別れるマルチタスカーと専門職

 今季のアーセナルが成長を遂げたのか、あるいは退化したのかはファンによっても非常に意見が分かれるところ。個人的には成長は遂げているとみて問題はないと思う。優勝争いに顔を出しつつ、CLも突破間近ということで週に2試合の強度が高い試合をこなすというミッションとは向き合えている。天敵となっていたマンチェスター・シティにもついに勝利を収めた。

 ライスの登場とガブリエウとサリバコンビの復活でセンターラインには非保持時における強度が大幅にアップ。これだけ失点が少なければ当然負けにくいだろう。DFブロックの強度に関してはすでにリーグにおいてはシティに準ずるチームになっている。

 12試合で10失点というのはむしろ作られているチャンスに対しては体感としては多い方。この辺りはむしろ個人レベルのミスが絡んでおり、課題と取ることができる。こうしたエラーは3-2-5から3-1-6、4-1-5という風に変形するビルドアップに対しての適切なリスクヘッジができていないということだろう。

 だからといってこうした変化に意味がないというわけではない。明らかにプレス耐性は向上しており、ラヤのスタメン登用によりビルドアップの自陣側の深さも陣形の自由度もかなり上がっている。変形する柔軟性によるメリットも充分にアーセナルは享受している。

 こうした変化において助けになっているのはマルチタスカ―の存在。トロサール、ジェズス、ライスといった複数ポジションで起用できる選手のおかげでチームとしての幅は大きく広がっている。ゴール関与こそ乏しいが、強度が重視されるゲームでも当たり負けしないハヴァーツも貢献度は十分と個人的には位置付けている。サカ、マルティネッリのサポートとしてどの選手も存在感を見せている。

 一方で苦しんでいるのは専門職寄りの選手たち。特にスミス・ロウ、ネルソンといったゲームチェンジャーよりの下部組織出身選手たちはあまりインパクトを残せていない。特にスミス・ロウは昨シーズンからの悪い流れを汲み取ってしまっているかのように、強度がワンテンポ落ちるような内容になることが多い。ゴールにフォーカスしすぎていて、サイドのサポートがない辺りは少し気になるところ。ボールと共に加速してエリアに侵入していくスミス・ロウの良さはなかなか出てきていない。

 専門職とマルチタスカ―の競争がいい相乗効果を生み出しているのが左のSB。専門性の高いタスクをこなすジンチェンコとマルチロールの冨安は互いの良さを出しながら切磋琢磨している。冨安はトーマスやティンバーの離脱で手薄になる中盤のフィルター役をこなしつつ、高い位置での攻撃参加を徐々に増やしている。ジンチェンコは彼にしか通すことができない縦パスからのチャンスメイクで後ろに重くなりがちな今季のアーセナルの攻撃を後押しする。各ポジションにこのような競争が起きれば使い分けも含めて非常に前向きな形になるだろう。

 懸念点としてはライス不在時のカウンター耐性が真っ先に挙げられる。ボールハントに積極的に出ていくライスは中盤を留守にすることも多い。ジョルジーニョががら空きの中盤を一人で守るケースはたびたび見られ、高い確率でチャンスに持ち込まれている。

 あとは最大出力に絡むところだろうか。プレスも含めた試合のテンポアップ、あるいはどの組み合わせが今のアーセナルでベストの組み合わせなのかが見えてこない部分であり、なりふり構わず点を取りに行くこれといったパターンはあまり持っている印象がない。

 コンディションに関しては昨季と異なり後半にフォーカスできているのであれば何も問題はないのだが、シティと違ってアーセナルはそうした1年の過ごし方の実績があるわけではない。今の立ち位置から見て仕上がりが上にあるのか、あるいは下にあるのかで今季の目標は変わってくるはず。余白を残してCLの再開を迎えられるかどうかが重要なターニングポイントになるだろう。

Pick up player:デクラン・ライス
 £100mの男は存分にその価値を発揮しているといえるだろう。スペースのあるところでのドリブル、稼働率、賄える行動範囲、そしてミドルシュート。派手さはないがあらゆる部分の水準が高く、アーセナルのスケールを間違いなくワンステージ上げる存在となっている。

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【4位】トッテナム

8勝2分2敗/勝ち点26/得点24 失点15

中心選手の離脱とどのように向き合うか?

 今季のプレミア序盤戦で最も大きなサプライズはどれか?と聞かれたら、ポステコグルーのトッテナムを選ぶだろう。ケインの退団にプレミアでの実績もなく欧州での経歴も少ない新指揮官。多くのプレミアファンはトッテナムの今季を再建の一年目と位置付けたはずである。

 しかしながら、開幕からその前評判を一蹴する快進撃を見せたのは驚きだった。開幕戦のブレントフォード戦こそ引き分けだったものの、そこからは連勝を重ねていく。

下位チーム中心のカードが序盤戦に多かったため、強度面に関しては懐疑的な見方もないことはなかった。それを一蹴したのがアーセナルとリバプールとの連戦。鬼門となっていたエミレーツでは強度面でアーセナルと渡り合い、終盤では未知数だったブロック守備でも粘り切り勝ち点を持ち帰った。リバプール相手には9人で粘られるも試合終盤に渾身の崩しから決勝点をゲット。ここの2試合を無敗で乗り切ったことでプレミアファンから向けられる目は一気に変わることとなった。

 スタイルとしてはポステコグルー色が全開という感じ。自陣深い位置からのビルドアップを標榜しつつ、縦に素早くボールをつけて手早く攻撃を仕掛ける。このサイクルを非常に速く回すのが特徴的だ。

 アクセントになるのはSBの攻撃参加。ウドジェ、ポロの両SBはインサイドとアウトサイド問わず攻撃参加が可能で、敵陣の深い位置でも決定的なプレーができる資質を持っている。右のポロはクルゼフスキのタメを生かせるし、左のウドジェは逆サイドからのクロスにも飛び込むことができる。

 ウドジェもそうだが、新加入選手の躍動もトッテナムは非常に目立つ。マディソンはまさに現代型の攻撃の王様という感じ。左右への配球はもちろんのこと、自らもボックス内に入りながらシュートのチャンスを引き出すことができるオフザボールの動き出しを有している。アキレス腱になるかと思ったプレス強度も問題なし。レスター時代に強度不足が見られた非保持でも隙が無くまさに攻撃の中心人物だ。

 守備ではハイラインを支えるファン・デ・フェンが出色の出来。どんなアタッカーでもついていけるスピードスターぶりでハイラインが泣き所だったトッテナムのDFの新たな柱として君臨。リスクの高いプレーが多い割には警告をもらうようなコンタクトが少ないのも高評価に値する。その後方を守るヴィカーリオは流れを寸断するセーブで試合を支配できる完成度の高いGKだ。

 直面する課題として挙げられるのはやはり替えが効かない中軸選手の多さだろう。優勝争いというよりも再建一年目と位置付けて組んだスカッドだけに、層の薄さは仕方のない部分。まさに昨季のノースロンドンのライバルが直面した課題にトッテナムも向き合うこととなる。

 すでに懸念は顕在化。マディソン、ファン・デ・フェンは年内での復帰が絶望となり、ロメロは出場停止の真っ最中。年明けにはソン、ビスマ、サールといった面々が代表戦で穴を空けることになるだろう。すでに怪我人を欠いたウルブス戦では質の低下と逆転負けというダブルパンチを食らっている。

 指揮官のスタンスもどちらに転ぶかはわからない。最終的に9人で戦ったチェルシー戦は賛否両論ありながらも、哲学を体現するという点で称賛される向きが多かった。横浜FM時代を踏まえると、こうした時にこちらに流れるというのはある意味予想通りだろう。引く選択肢を持たない頑固さがベースにあるのだとしたら、こうした部分は出力の低下と共に理想に固執する批判として跳ね返る可能性もなくはない。魑魅魍魎のプレミアリーグを切り抜けられる臨機応変な手腕が指揮官に備わっているかが問われる年末年始になるだろう。

Pick up player:パペ・マタル・サール
 本文中に挙げた選手に比べれば派手ではないが、新監督の就任以降大きく存在感を挙げた1人として触れておきたい選手。大きな展開でボールを逃がしたり、ボックス内に入り込んだりなど不安視されたCHの一角を堂々と勤め上げて、ベンタンクール復帰後も簡単にポジションを明け渡さずにレギュラーとしてプレーを続けている。大きな飛躍を遂げた選手と位置付けていいだろう。

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【5位】アストンビラ

8勝1分3敗/勝ち点25/得点29 失点17

ツボにハマった時の破壊力は抜群

 トッテナムと比肩するレベルで今季予想外の旋風を巻き起こしているのがアストンビラ。エメリが就任以降のビラは右肩上がりで成長を続けている。

 ベースポジションは4-4-2。そこからCHの一角であるカマラが最終ラインに降りて、SHのマッギンがCHに移動。両方のSBは高い位置をとる3-2-5への変化を使いこなしながら、ポゼッションをベースに攻略を進めていく。

 ツボにはまった時の破壊力はすさまじく、特に速攻をベースとした得点力はリーグ屈指。12節を終えての29得点はシティに次いで2番目に多い数字だ。相手のミスを活用したカウンターはもちろんのこと、自陣に相手のプレスを引き寄せての疑似カウンターもできるのは彼らの強みである。

 傾向としては昨季と同じチームスタイルだが、ピンポイントの補強で着実にスカッドの質を高めているといえるだろう。グリーリッシュの売却を皮切りにスカッドの充実を図る流れが続いているビラは今夏も大型の投資を敢行したが、見事にこれをヒットさせている。

 最も強いインパクトを放っているのはディアビだろう。ハヴァーツ、ベイリーに続き英国上陸を果たしたレバークーゼン産のアタッカーは上の2人を上回るスピードでリーグにフィット。速攻の鬼としてワトキンスと共に大量得点の原動力として躍動。アジリティの高さと優れた精度のフィニッシュを兼備するアタッカーはすでに移籍金を回収する活躍を見せたといっても過言ではない。

 LCBのパウ・トーレスも堅実な補強となった。ミングスの長期離脱によってアイドリング期間はなくなってしまったが、疑似カウンターを標榜するチームスタイルに彼のプレースタイルはうってつけ。カウンターで振り切られる場面もなくはないが、起用されたメリットがデメリットを大きく上回る補強といっていいだろう。適材適所といえる補強は着実にチームを底上げし、11月でいまだに首位と勝ち点3のところにつけている。

 あえて懸念を挙げるとすれば1stプランがハマらなかった時の修正の遅さだろうか。ド派手に散ったニューカッスル戦もそうだが、リバプール戦とフォレスト戦の2つの負けはまさにハマらなかった試合の典型。初手で完全に相手に飲まれてしまい、そのまま何をすることもなく沈んでいってしまった印象がある。こうした淡白さはエメリのチームらしいといえばらしい。

 しかしながら最大出力の高さは大きな魅力の1つ。ハマればどの対戦相手でも吹き飛ばせる破壊力はプレミアのどのチームであっても脅威になること請け合い。トッテナム、シティ、アーセナルとここからの4試合で上位勢との対戦が目白押し。この日程で快進撃を持続できれば、CL出場権争いの台風の目としての立場を確立することとなるだろう。

Pick up player:ドウグラス・ルイス
 昨季の好調のパフォーマンスは今季も持続。特に相棒にカマラを迎えてからの安定感は段違いで自由なドリブルとPA内の突撃、そしてボールハントとBox to Box型のMFとして大暴れすることができている。

今季の道のり

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 つづく!

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