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「Catch up Premier League」~Match week 38~ 2026.5.24

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マンチェスター・シティ【2位】×アストンビラ【4位】

栄光にさよならを告げたエティハド

 2年連続でリーグタイトルを逃すこととなったシティ。ホーム最終節は指揮官をはじめとして、多くの功労者としての別れとなる試合である。

 序盤からボールを持つのはシティ。3-2-5のオーソドックスな形からアストンビラの4-4-2の攻略を狙っていく。大外のセメンヨからのルイスのハーフスペースアタックから強引にインサイドを切り拓いていくシティ。押し込むところからサイドの背後を抜けるアクションでゴールに向かっていく。

 非保持でも積極策が目立ったこの日のシティ。カラバオカップのアーセナル戦を思い出すような4-2-4のハイプレスからチャンスを探っていく。アストンビラは高い位置を取るシティのWGの背後から進んでいきたいところではあるが、この日はパウ・トーレスがベンチにいる分、バックラインからの供給が不安定。勝負のパスが通らずに苦戦する。

 押し込むことに成功したシティはセットプレーからセメンヨがゴール。陣地回復のきっかけを掴むことができないアストンビラを尻目に順当に先制点を奪い取る。

 結局最後までアストンビラは押し返すきっかけを掴むことができず。試合はシティがリードのままでハーフタイムを迎える。

 迎えた後半もシティがポゼッションから安定した試合運びを見せる。ジリジリと押し下げてアストンビラを自陣に押し下げる。

 だが、アストンビラは少ないチャンスから試合を引き戻すことに成功。セットプレーからのワトキンスでタイスコアとする。

 以降もファストブレイクで主導権を握るようになったアストンビラ。ベイリーのフリーランを軸にシティのサイドの裏のスペースを蹂躙。シティはプレスのフェーズが安定せず、少しずつアストンビラムードに試合は傾いていく。

 この右サイドからのカウンターでアストンビラは逆転に成功。ワトキンスの一撃でアウェイチームがリードを奪う。

 本来の試合であればここからリードを奪い返したいシティだが、この日はセレモニームードが先行。ベルナルド、ストーンズと近年のシティで強さを見せてきた主力に時間をとってのお別れを告げていく。

 主導権をキープするアストンビラを前にお別れムードとは異なる反撃を見せることができなかったシティ。逆転勝利を許したエティハドだったが、この日の彼らは多くのタイトルを獲得した関係者への感謝に溢れていた。

ひとこと

 グアルディオラ、ストーンズ、ベルナルド、お疲れ様。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ 第38節
マンチェスター・シティ 1-2 アストンビラ
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:23′ セメンヨ
AVL:47′ 62′ ワトキンス
主審:アンディ・マドレー

ブライトン【7位】×マンチェスター・ユナイテッド【3位】

欧州の壁に跳ね返される

 エランド・ロードで痛恨のミスを犯してしまい、CLへの道が遠ざかったブライトン。来季、どの欧州の舞台に立つことができるのかを決める最終節はホームにユナイテッドを迎えての一戦。相性のいい赤い悪魔に勝利して有終の美を飾りたいところだろう。

 互いに噛み合う形となった両チームのフォーメーション。ボール保持ではまずはどのようにずらすか、逆にそれに非保持側がどのように食らいついていくかがポイントとなる。

 サイドフローするグロスからブライトンはズレを作りに行く。ユナイテッドは4-4-2をキープし、3-1-6気味となったブライトンの保持に対してコンパクトに対応していく。

 ズレを作って敵陣に入ることができたブライトンはボックス付近ではファークロスを中心に攻撃を組み立てていく。ややユナイテッドのボックス守備はバタバタしているように見えた。

 ブライトンの人を捕まえに行く守備に対して、ユナイテッドはマウントのサイドフローや中盤に落ちるブルーノからズレを作っていく形。ブライトンは少しずつ列を下げての対応をすることでユナイテッドの保持の時間が増えるように。

 セットプレーから試合を動かすことに成功したのはユナイテッド。ドルグがゴールを決めて先制。ブライトンはここ数試合で見られるセットプレーでのもろい守備から与えたくないゴールを与えてしまうこととなった。

 先制点以降、ブライトンはもう一度ボールを握り直そうとするが、なかなかリズムをつかむことはできず。逆にメイヌー、ショウなどブルーノ以外でも保持のポイントを作ることができたのはユナイテッドの方。敵陣に再びブライトンを押し込むと、細かいワンツーからディアロとマウントで右サイドを突破すると、エンベウモが追加点を決める。

 後半、ロングボールでスタートするブライトン。ユナイテッドはファストブレイクから対抗。ブルーノに加えて、この点ではポジトラで輝きを見せるドルグのスピードが生きる局面である。ブルーノのゴールで早々に3点目を決めて、ユナイテッドは試合を決定づける。

 押し込む局面でももう一味を生み出すことができなかったブライトン。迎撃に慣れが出てきたユナイテッドに対して、上積みを見せることができず。ユナイテッドは構えて跳ね返してカウンターに終始することで主導権をキープする。

 重要な大一番で反撃のきっかけをつかむことすらできなかったブライトン。欧州の経験値が豊富なユナイテッドに跳ね返されて、来シーズンはECLにチャレンジする1年となった。

ひとこと

 終盤戦のブライトンのパフォーマンス低下が如実に出てしまった感。ドルグが加わるとカウンターがシャープ。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ 第38節
ブライトン 0-3 マンチェスター・ユナイテッド
アメリカン・エキスプレス・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
Man Utd:33′ ドルグ, 44′ エンベウモ, 48′ ブルーノ・フェルナンデス
主審:サム・バロット

フラム【13位】×ニューカッスル【11位】

奇策を跳ね返して完勝

 順位的にはまだ変化の可能性はあるものの、何かの権利を賭けているわけではない両チームによる最終節。クレイブン・コテージでフラムが迎えるのはニューカッスルである。

 勢いのあるハイプレスで入ったのはニューカッスル。外切りから一気に敵陣で追う形を探っていく。フラムは外に振ることでまずは高い圧力を回避していく。

 しかし、保持のフェーズが進むと少しずつニューカッスルは普段と違う形を披露。ミドルブロックは3-5-2という形で中盤をきっちりと噛み合わせる形を意識した形だった。

 フラムは2トップの脇から前に進む形を狙っていく。ニューカッスルがプレスをやめたことで、少しずつフラムの保持の時間は増える。押し込むところから一気にゴールを決めたフラム。FKの跳ね返りで完全にフリーとなったディオプがイージーなゴールを押し込む。

 リードを許したニューカッスルはトランジッションから直線的な動きで縦に進んでいく形と、ポゼッションからの形を織り交ぜながら前に進む。

 保持で手数をかける際には右サイドから。MFの列移動でギマランイスが工夫をすることで大外を基準にハーフスペースで縦に揺さぶっていくイメージで攻略を仕掛けていく。

 非保持においても中盤が列を上げてのプレス。フラムはこのニューカッスルの強気のプレスに対して、外循環から落ち着いて押し返す形で対応していく。試合は徐々に交互のポゼッションに移行。フラムのリードのままでハーフタイムを迎える。

 後半、フラムは大きくピッチを左右に使う展開からチャンスを探っていく形。ボックス内でもファーサイドのクロスを活用することで、ボックス内で勝負できるポイントを作りに行く。

 ニューカッスルは3バックをキープしつつ、サイドの選手を交代。バーンズを入れることでサイドのさらなる尖りを見せていく。

 ハイラインをキープして攻勢を取り戻したいニューカッスルだが、なかなかサイドの迎撃には苦戦。左サイドのイウォビを止めることができず、ここからボックス内での勝負を仕掛けていくところを抑えることができない。

 3枚交代でギアアップを図るも、なかなか展開が変わらないニューカッスル。そんなニューカッスルを尻目にフラムは追加点。ケアニーのミドルによってCKからの二次攻撃に成功。名場面を思い出させるゴールでリードを広げる。

 追加点を取られたことでニューカッスルはさらにトーンダウン。試合はフラムがホームのラストゲームを飾る格好で幕を閉じた。

ひとこと

 奇策のような形になったニューカッスルだが、あまり刺さらなかった。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ 第38節
フラム 2-0 ニューカッスル
クレイヴン・コテージ
【得点者】
FUL:20′ ディオプ, 80′ ケアニー
主審:ロベルト・ジョーンズ

トッテナム【17位】×エバートン【12位】

デ・ゼルビが大仕事をやってのける

 残留に向けて必要なポイントは事実上あと1つ。苦手なホームでエバートンを迎えるという状況は緊張感があるが、それでも是が非でもトッテナムはノルマを達成しなければいけないシチュエーションだ。

 観衆の後押しを背にトッテナムはいい入りができたように思える。テルのスピードを生かし、左サイドを縦に進んでいくと、ポゼッションからも前進。コンパクトな4-4-2のエバートンに対して、インサイドでギャラガーがポストから細かい段差を作るなど差し込むパスから手応えを掴む。

 サイドではウドジェがフロントカットで内側に入っていくなど、こちらも工夫が。押し込むところまでは安定して持ってくると、そこからセットプレーでチャンスを掴みにいく。

 エバートンはなかなか陣地回復の起点を作れず、押し込まれる状況に抵抗ができず。ジリっとプレスに出ていく時間もあったが、トッテナムは落ち着いてひっくり返すことに成功。エバートンの動きの鈍さはさすがに何もかかっていないチームだなという感じがした。

 ビルドアップで安定感があり、サイドでは旋回から抜け出す選手を作るトッテナム。なかなか点が入らずに焦れる展開ではあったが、セットプレーから先制。パリーニャがゴールを叩き込んでリードを奪う。

 迎えた後半にボールを持つのはエバートン。前半とは打って変わって、敵陣に押し込む時間帯を続けていく。トッテナムはなかなか反攻ができず、自陣に下げられる時間が続く。ロンドン・スタジアムからはウェストハム先制の知らせが届くなど、やや展開としては不穏だ。

 それでもこの日は意地を見せたトッテナム。リシャルリソンとコロ・ムアニの登場から前線の勢いを取り戻すと、マディソンから仕上げにかかる。

 だが、エバートンも最後まで死力を尽くす形。切り札として脅威になったジョージによって、ボックス付近でのチャンスを生み出していくことに成功する。しかし、ここに立ちはだかるのはキンスキー。落ち着いたボール処理でチームに安心感をもたらす。

 最後はヒヤヒヤするシーンも少なくなかったものの、逃げ切りに成功したトッテナム。ノルマの勝ち点奪取を達成し、最終節にようやく残留を確定させた。

ひとこと

 デ・ゼルビ、文字通りクラブを救う大仕事を果たした。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ 第38節
トッテナム 1-0 エバートン
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:43′ パリーニャ
主審:マイケル・オリバー

リバプール【5位】×ブレントフォード【9位】

別れに浸るアンフィールド

 ほとんど手中に収めているといっていいCL出場権を確定させたいリバプール。それ以上にこの日に重要なのはリーグタイトルなどの栄光の日々を過ごしたレジェンドたちとの別れをきっちりと行うことでもある。

 少しでも上の順位で終えたいブレントフォードはハイプレスからスタート。欧州カップ戦がかかっているブレントフォードにとってはアンフィールドとは言えど、越えなければいけない舞台だ。

 リバプールもハイラインで仕掛けることで応戦。ブレントフォードもロングボールから収めどころを探っていくこととなった。

 試合が落ち着いたところでボールを持つのはリバプール。ポイントを作るのは少ないタッチでのインサイド。マック=アリスターとグラフェンベルフのところから打開策を探っていく。

 押し込むところまではいくが仕上げが足りないリバプール。サイドの攻撃の威力が物足りず、自陣に守備を固めるブレントフォードを崩すことができない。むしろ、上に挙げたように中盤で浮くところから一気に中央を侵略する形の方が有力。グラフェンベルフのミドルなど、中央からこじ開け切る形の方が有望だった。

 ただし、ブレントフォードも順調だったかは微妙なところ。陣地回復のターゲットとなる選手を見つけることができず、プレスをかけるきっかけもないまま。出ていったら入れ替わられてしまうなど、なかなか主導権を握り返すプレーが出てこない。

 それでも前半の終盤に押し返すと、カヨーデからのファークロスでシャーデが決定機を迎える。このプレーをきっかけにオープンな展開が増えた打ち合いとなった終盤。ブレントフォードが敵陣に入る機会を取り戻したところでハーフタイムを迎える。

 アグレッシブな流れが継続する後半。定点攻撃でサイドを任された前半に比べると、スペースがある分スピードに乗ることができる後半の方がングモハはやりやすそうではあった。

 そのファストブレイクから攻撃を完結させたリバプール。サラーで右サイドをえぐると、そこからカーティスがゴールを決めて先行する。

 後半はインサイドに絞るポジションが目に付いたシャーデ。左右に揺さぶる形のボール回しからゴールを陥れることに成功。ぽっかりと空いたボックス内に入り込み、同点となるゴールを決めた。

 同点からさらに!となりそうな展開ではあったものの、どちらかといえば試合はレジェンドとの別れにフォーカス。牧歌的なムードが流れることで試合はこのままスコアが動かないまま終了。試合は痛み分けのまま終わった。

ひとこと

 サラーとロバートソンはここでお別れ。アンフィールドのファンと最後の時間を楽しんだ。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ 第38節
リバプール 1-1 ブレントフォード
アンフィールド
【得点者】
LIV:58′ ジョーンズ
BRE:64′ シャーデ
主審:ダレン・イングランド

バーンリー【19位】×ウォルバーハンプトン【20位】

死守した19位

 この試合で決まるのは19位の座。ターフ・ムーアのラストマッチは来季ともにチャンピオンシップに戦いの舞台を移す両チームによる対戦だ。

 負けなければひとまずは最下位の座からは逃れられるバーンリー。しかしながら、早々に先制点を決めたのは追い詰められているウルブスの方。ファン・ヒチャンの左サイドからの突破でファウルをつかみ取ると、そこからの延々と続くセットプレーでハンドによるPKを獲得。このPKを仕留めて早々にリードを奪う。

 追いかける展開となったバーンリーはチャウナをロングボールのターゲットにしつつ、プレスを回避。アンソニーの反転などスピード以外の部分でも解決策を探っていく。プレスは難しいと感じたウルブスはあっさりとラインを下げての5-4-1ミドルブロックで対応する。カウンターからスピードに乗ったマネという解決策があるのは、ウルブスにとっては頼もしいところだろう。

 ポゼッションという局面をホールドすることに関しては問題なさそうなバーンリー。だが、カウンターとそれに付随するセットプレーでの空中戦はウルブスが優位。どちらかといえばウルブスの方が得点の手ごたえがある展開。

 バーンリーは押し込んだ後のボックス内の勝負手が定まらず。ウルブスはバーンリーの得点源であるフレミングをきっちりとマーク。スペースを簡単に与えなかった。

 後半、バーンリーは引き続きポゼッションからスタート。いきなりフレミングがゴールを奪い、試合はタイスコアとなった。

 引き続きポゼッションから攻め立てるバーンリー。攻撃の核になるのはフレミング、チャウナの2枚から。縦に速い攻撃でのスピードアップを狙う。ウルブスはカウンターからこれに応戦したので、試合はオープンな展開となった。

 そうした中でやや主導権を握ったのはバーンリー。左サイドに狙いを定めつつ、ピレスの抜け出しからクリティカルにチャンスをつかむ。同サイドでの抜け出しだけでなく、横断からの出口として効果的なチャンスメイクができるように。ウルブスはプレスをかけるタイミングを失ってしまい、高い位置から圧力をかけられなかった。

 チャチュアのスピードを生かした抜け出しからひっくり返すことを狙ったウルブス。しかし、このチャンスを生かすことはできず。試合はどちらにも得点が入らないままドローでの痛み分けとなった。

ひとこと

 バーンリー、なんとか19位死守に成功した。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ 第38節
バーンリー 1-1 ウォルバーハンプトン
ターフ・ムーア
【得点者】
BUR:46‘ フレミング
WOL:5’(PK) アームストロング
主審:アンドリュー・キッチン

ノッティンガム・フォレスト【16位】×ボーンマス【6位】

置き土産はELの切符

 クラブ史上初の欧州への切符はすでに確保。複数の条件が絡み合う必要があるが、大逆転でのCL出場権の可能性も残している状況。イラオラの置き土産の大きさが決まる最終節となる。

 序盤から激しく人を追い回すプレスを敢行する両チーム。ボーンマスはともかく、フォレストも同じテンションで高い位置から仕掛けていくというのはスタイル的にも状況的にも少し意外だった。

 まずは保持ベースで対応を迫られる両チーム。フォレストはアンダーソンがサリーをしながら列調整。ライン間のギブス=ホワイトにボールを入れて加速。珍しくジェズスも低い位置に降りるなど、中盤が列を落とせばボーンマスの中央は空くという算段だったのかもしれない。

 ボーンマスもプレス回避に関してはお手のもの。人を追い回す形のプレスを平定しながら押し下げに成功。少しずつフォレストをローブロックにシフトさせていく。

 どちらのチームも中盤で浮く選手を作るところまではうまくいっている印象だが、そこから先の進撃に苦戦。ビルドアップで相手を解体できている割にはなかなか前に進めない状況が続いている試合だった。

 停滞した状況を動かすことに成功したのはフォレスト。直接FKを仕留めたギブス=ホワイトの一撃でリードを奪う。

 勝ち点が欲しいボーンマスだが、前半のうちに反撃することはできず。試合はフォレストのリードでハーフタイムを迎える。

 後半、ギアを上げていきたいボーンマスだが、いつものような強度を出すのに苦戦。前から行く姿勢は見えるのだけども、捕まえきれない状況が続き、圧縮してサイドに押し込もうとした狙いをうまくフォレストに外されるシーンが続いてしまう。

 しかしながら、そうした苦しい状況でも保持で巻き返すことができるのが今のボーンマスの強みでもある。ストロングな左サイドを活かすことでボーンマスは同点に追いつくことに成功。トリュフォーとタヴァニアのコンビネーションから試合を振り出しに戻す。

 同点ゴールのシーンと同じく、長いレンジからのシュートを狙っていくボーンマス。ミドルシューターが多いという特性を活かしながらゴールを狙っていく。

 しかしながら、フォレストもワンタッチを生かした裏抜けでボーンマスの高いDFラインの背後を狙っていくことに。特に攻め上がる意識が強いトリュフォーの背後をハッチンソンで使うことからラインを一気に押し下げることに成功。再現性のある攻め筋からゴールを狙っていく。

 押し込むフェーズで押し切りたかったボーンマスだが、欲しい決勝点を手にすることはできず。それでもタイスコアで凌ぎ切り、クラブ史上初のEL進出を正式に決めることとなった。 

ひとこと

 ミッドウィークに試合をした分の疲れは少し感じたボーンマスだった。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ 第38節
ノッティンガム・フォレスト 1-1 ボーンマス
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
NFO:34′ ギブス=ホワイト
BOU:54′ タヴァニア
主審:クレイグ・ポーソン

ウェストハム【18位】×リーズ【14位】

ロンドン・スタジアムに吉報は届かず

 降格圏のまま迎えてしまった最終節。ウェストハムが残留を果たすためには少なくとも目の前のリーズを下すことが最低条件。その上で天命を待つ必要がある。

 序盤から高い位置のプレスに出ていくウェストハム。マンツー気味に追い回していくが、いきなり乱れた最終ラインのギャップをリーズが強襲。逆にピンチを迎える立ち上がりとなった。

 ウェストハムはバタバタとした立ち上がりとなったが、前線のボーウェンは今日も2人を相手に収めるシーンを見せるなど安定感が抜群。ロングボールへの対応も安定したことで押し返すシーンも出てくるように。

 しかしながら、ボックス内に入り込むところでの決め手に欠けるウェストハム。左右のWGを軸にシンプルなクロスを入れていくが、リーズの跳ね返しが安定しており、得点の機会を掴むことができない。

 逆にリーズはサイドの背後からスムーズな前進を見せるシーンも。ボックス内での空中戦が怪しいウェストハムに対して、ヌメチャとキャルバート=ルーウィンの2枚でかき乱していくリーズ。ウェストハムはハーマンセンがなんとかファインセーブでキープ。押し返される苦しい時間帯をキープする。

 前半の終盤は試合に動きはなし。飛び込んできたトッテナムの先制点の報道に観客席がやや掻き乱されたくらいだろう。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半、リーズは左サイドを起点に奥を取る立ち上がり。クロスやインサイドにパスをつけてのミドルなど、左から中央のブロックを攻めるようなアプローチが多めだった。

 だが、主導権を握ったのはウェストハムの方だろう。交代で入ったウィルソンによってFWのカラーが強い選手を並べ、直線的にゴールに向かっていくシーンを作る。いきなりカステジャーノスが抜け出しての決定機を迎えるシーンもあった。

 落ち着かせてくる相手に対しては、サマーフィルを活用。細かなところも切り崩せるWGを軸にチャンスを作るが、こちらもカステジャーノスが決められず。3バックに重めのMFの立ち位置で保持の時間を増やすリーズに対して、プレスからリズムを取り戻すことができない。

 やや怪しい展開に持ち込まれたものの、ウェストハムは根性で試合を動かす。セットプレーから仕留めたのはカステジャーノス。一番大外からCKに合わせ、ここまでの決定機を逃したシーンのリカバリーに成功する。

 リーズは選手交代でバランスを変更。3バックの一角にビルドアップに関与しないジャスティンを配置。アンパドゥに枚数調整をさせることで後方の陣形を攻撃寄りに調整する。

 だが、ウェストハムはファストブレイクからこの3トップの背後を強襲。ボーウェンの一撃で追加点を奪い、この試合を決定づける。

 残すはノースロンドンからの吉報を待つのみ。だが、サポーターのスマートフォンにはいい知らせは届かないままタイムアップ。39ポイントを積み重ねながら、ウェストハムは来季をチャンピオンシップで戦うこととなった。

ひとこと

 1枠が浮いていた近年稀に見るハードな残留争いだった。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ 第38節
ウェストハム 3-0 リーズ
ロンドン・スタジアム
【得点者】
WHU:67′ カステジャーノス, 79′ ボーウェン, 90+4′ ウィルソン
主審:アンソニー・テイラー

サンダーランド【10位】×チェルシー【8位】

明暗が別れた欧州への切符

 10会場中7会場にて何かの権利を賭けた試合が繰り広げられているプレミアリーグの最終節。しかし、その7試合の中で両チーム共に何かがかかっているのはこのスタジアム・オブ・ライトだけである。

 ボールを握るのはサンダーランド。チェルシーは中盤を噛み合わせることとCBへのプレスを優先した5-3-2を披露。しかしながら、このシステムの噛み合わせ的に浮いているSBのところからサンダーランドは前進。チェルシーは縦にスライドしながらギャップを埋めていきたいが、間に合わずに自陣に押し下げるシーンも出てくる。

 サイドからの押し下げは安定したサンダーランド。ジャカの突き刺すようなパスから一気に敵陣に入り込んでいく。

 チェルシーはサイドからの裏返しからセットプレーを生かす形で反撃を画策。しかしながら、ビルドアップのバタバタ感は否めず、パスの受け手が簡単にサンダーランドのプレスに捕まってしまうところからカウンターを受ける場面も。主導権はサンダーランドのペースと言っていいだろう。

 機会の多さを生かしてセットプレーから先制点を決めたサンダーランド。二次攻撃から前に残ったCBの高さを活かし、フリックで裏抜けする選手を活かすというアーセナル戦でも見せた得意パターンからチェルシーのゴールに穴を開けることに成功する。

 反撃に出たいチェルシーは右サイドからのクロスが主体。グストからファーサイドのペドロを狙う形はそこそこの好機につながっていた。構える形が増えていたサンダーランドだが、時折くるハイプレスに対してはひっくり返すことでシュートまで持っていくことができる。

 サンダーランドは横断からのカウンターでフォファナの背後を狙っていく。CFのブロビーもずりずりとした陣地回復から押し返しに貢献する。

 後半も先手を奪ったのはサンダーランド。ハイラインの迎撃に成功するとカウンターから一気に加速。ブロビーのキープを生かしたところからサイドの裏に進撃。後半頭の再現性のある攻撃のパターンからグストのオウンゴールを誘発することに成功する。

 攻めきれずに失点してしまったチェルシー。カイセドからサイドの裏を使うことで押し下げていく。パーマーのミドルで見事に反撃のきっかけを作ることに成功する。

 だが、その反撃ムードを消してしまったのはフォファナの退場。最終戦で今季の象徴と言える退場を犯してしまい数的不利に。

 それでも引いて受けるシフトを強いたサンダーランドを攻め立てるが、こじ開けることができないままタイムアップ。ホームのサンダーランドがEL行きを決める一方で、チェルシーは来季の欧州なしが確定してしまうこととなった。

ひとこと

 10人になってから地味に押し込むのも今年のチェルシーっぽい。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ 第38節
サンダーランド 2-1 チェルシー
スタジアム・オブ・ライト
【得点者】
SUN:25′ ヒューム, 50′ グスト(OG)
CHE:56′ パーマー
主審:クリス・カヴァナー

クリスタル・パレス【15位】×アーセナル【1位】

クライマックスはまだ先

 レビューはこちら。

 共に欧州カップ戦のファイナルを控え、リーグ戦ではすでに争う部分はなし。利害が一致した前向きな消化試合と言えるカードが、セルハースト・パークの今季最後のゲームとなる。

 序盤からボールを持つのはアーセナル。ミドルブロックを軸とするパレスに対して、ビルドアップからチャンスを探っていく。

 いつもと大幅にバックラインのメンバーを入れ替えたこともあり、後方からのビルドアップは人数をかけた構成に。特に違いが見られたのはSBの組み立て関与。この日は右SBに入ったスビメンディはマドゥエケの後方支援が中心。左SBのカラフィオーリはアンカーロールのノアゴールの隣に並び立つようにポゼッションに関与する。

 後方が重たい布陣となったアーセナルだが、前線は少ない人数で完結を狙う形。右でアイソレーション役となったマドゥエケ以上に大きな武器となったのが、インサイドの奥行きを使った攻撃。ライン間に絞るマルティネッリ、ダウマンから、裏に抜けるジェズスを目がけてゴールを狙う。

 繰り返されたジェズスの抜け出しは前半終盤に成就。ワンチャンスというよりは「ようやく」という形がジェズスらしいが、アーセナルは再現性のある攻撃からゴールを得ることに成功する。

 パレスはファストブレイクから反撃に出るが、なかなかアーセナルのCB陣を跳ね返して起点を作ることができず。大外からクロスでボックス内を狙うが、カラフィオーリが雑なクロス対応を見せたシーン以外は、なかなかチャンスを作ることができない。

 後半、互いに選手交代を行うなどプレータイムシェアモードとなった両チーム。早々にアーセナルがセットプレーで追加点を奪ったこともあり、一気に試合のテンションは低下。ゆったりとボールを持ちながら、互いに保持局面を落ち着いた対応で受け止める展開が続く。

 やや違いと言えるのは、馬力のあるWGくらいだろう。パレスはゲザン、アーセナルはマルティネッリから対面を剥がしてのチャンスメイクに成功する。特に縦突破が光っていたマルティネッリは、その後のクロス精度も含めて脅威となっていた。

 しかし、途中出場組の中で結果を出したのはマテタ。左サイドからのクロスに対して、モスケラを吹き飛ばすヘディングからゴールを呼び込む。

 終盤には、あわや同点と思われるゴールを決めたパレスだったが、これはわずかにオフサイド。アーセナルが最終節の連勝記録をつなげる勝利を手にした。

ひとこと

 両チームともクライマックスはこの先だ。

試合結果

2026.5.24
プレミアリーグ
第38節
クリスタル・パレス 1-2 アーセナル
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:88′ マテタ
ARS:41′ ジェズス, 47′ マドゥエケ
主審:ファライ・ハラム

今節のベストイレブン

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