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「テンポを味方につけるのは」~2026.10.28 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 4回戦 サガン鳥栖×川崎フロンターレ プレビュー

目次

Fixture

Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ
Quarter-final 2nd leg
2026.10.28
サガン鳥栖
×
川崎フロンターレ
@駅前不動産スタジアム

戦績

近年の対戦成績

直近10回の対戦で鳥栖の2勝、川崎の5勝、引き分けが3つ。

ホームでの戦績

直近10戦で鳥栖の3勝、川崎の4勝、引き分けが3つ。

Head-to-head

Head-to-head
  • 川崎は鳥栖との通算48試合で29勝。 鳥栖の10勝を大きく上回り、通算得点でも90対48とリード。
  • 川崎は鳥栖との直近5試合で4勝1敗。 ただし、唯一の敗戦が2024年5月のアウェイでの2-5という大敗。
  • 両チームの直近2回の対戦では計12得点。 2024年は鳥栖がホームで5-2、川崎がホームで3-2と、それぞれ勝利している。
  • 直近の2024年9月の対戦は、山田新が後半AT10分に決勝点。 川崎が2度追いつかれながらも、3-2で競り勝った。

スカッド情報

サガン鳥栖
  • 城定幹大(右ハムストリング筋損傷)
  • 松本凪生(右第5中足骨骨折)
  • 鈴木大馳(第3・第4腰椎横突起骨折)
  • 堺屋佳介(右膝半月板損傷)
  • 水巻時飛(右半月板損傷)
川崎フロンターレ
  • 家長昭博(?)
  • ラザル・ロマニッチ(左足底腱膜損傷)
  • デリキ・ラセルダ(前節負傷交代)
  • 大島僚太(?)
  • 宮城天(ハムストリング)
  • 谷口栄斗(右長内転筋肉離れ)
  • 紺野和也(右リスフラン靭帯損傷)
  • 野田裕人(右腓腹筋肉離れ)

予想スタメン

Match facts

サガン鳥栖
  • 今季のJ2で10位。 13試合を終えて5勝2分6敗、14得点15失点。勝点17を獲得している。
  • 今季のJ2で挙げた5勝すべてがホーム。 ホームでは5勝2敗だが、アウェイでは2分4敗と未勝利。
  • 直近の公式戦ホーム5試合で5連勝中。 9月29日の東京V戦から、藤枝、福岡、大宮、八戸に続けて勝利している。東京V戦は延長戦で決着した。
  • 今季のルヴァンカップ3試合すべてに2-1で勝利。 奈良、東京V、福岡を退けた。
  • 直近のJ2リーグ戦4試合で3勝。 藤枝に1-0、大宮に2-1、八戸に2-0で勝利し、新潟戦のみ1-2で敗れている。
  • 吉田真那斗は今季のJ2でチーム最多の4アシスト。 前節の八戸戦では自らも得点。
川崎フロンターレ
  • 今季のルヴァンカップ2試合で計5得点、無失点。 2回戦で熊本に1-0、3回戦で磐田に4-0と、いずれもアウェイで勝利している。今回も敵地での一戦となる。
  • 公式戦4連勝中で、この4試合で12得点。 磐田に4-0、C大阪に4-2、神戸に2-1、岡山に2-1で勝利。連勝期間中の失点は4となっている。
  • 前節の岡山戦で今季初となるリーグ戦3連勝を達成。
  • 今季のJ1全12試合で得点。 25得点、1試合平均2.08得点を記録している。
  • 一方で、今季のリーグ戦12試合のうちクリーンシートはわずか1試合。 水戸戦の1-0を除く11試合で失点しており、リーグ戦では計18失点を喫している。
  • マルシーニョは直近のJ1で2試合連続得点。 神戸戦、岡山戦で得点し、今季のリーグ戦通算得点を8に伸ばしている。

予習

ルヴァンカップ 3回戦 福岡戦

第11節 大宮戦

第12節 新潟戦

第13節 八戸戦

展望

ホームで無双する鳥栖

 今季初のリーグ戦3連勝を果たした川崎。勢いに乗って迎えるミッドウィークはルヴァンカップ4回戦。鳥栖のアウェイに乗り込んでの一戦ということになる。ここ1ヶ月で3回目の九州遠征だ。

 鳥栖はここまではJ2中位に位置している。昇格を視野に入れるにはまだ正直なところボーダーまでは距離があるという印象だ。

 ただし、特筆しておきたいのはホームでの成績のよさ。今季のリーグ戦ではホーム7試合で5勝2敗。直近の公式戦ホーム5試合は5連勝中で、ルヴァンカップでは東京Vと福岡というJ1のチームを2つすでにホームで破っている。定性的な感想となるけども、Jはプレミアと比べるとホームのバイアスはあまり強烈ではないので、ここまで極端にホームでの勝ち点に偏っているのは珍しい。

 スタイル的には基本的には3-4-3。ショートパス主体のポゼッション重視。ハイプレスで向かってくる相手に対しても低い位置から幅を使いながらパスを繋ぎ、フリーになる選手を探していくイメージだ。

 出口となるのはサイドアタッカー。とりわけWBのフリーランは強力で前が空いた状態であればスピードで対面を千切る馬力がある。控え選手も含めてそうしたスピード豊かなサイドアタッカーは豊富。ボックス内に飛び込んでの得点関与もこなすことができている。吉田、坂本、芳野など見た試合の中でもWBが多くの得点に絡んでいる。

 中央では髙橋が裏を狙うアクションで深さを作っていく形。シャドーはライン間に降りながら縦パスを受け、そのままゴールに向かう、もしくはWBの裏抜けと噛み合わせて勝負。センターラインはがっちりと背負うのではなく、縦への揺さぶりを使いながらアクションを仕掛けていく印象だ。

 WBは基本的にはスペースがある時のほうが攻めきれるスキルセットという印象。4バック相手であればシンプルにハーフスペースアタックなど人数をかけながらサイドの奥を抉っていく形に切り替えていく。

 こういうチームとしては少し意外だが、セットプレーで強引に得点を取るパターンも持っているのが特徴。しかも、デザインされた形というよりはシンプルな肉弾戦での球際を制して得点に結びつけるという粘りがあるパターンが多い。

 非保持においては高い位置からプレスをかける形が多い。アンカー持ちの4バック相手となった大宮戦ではアンカーに対してトップの髙橋が監視役となり、CBにはシャドーの選手がハイプレスをかけていき、WBとCHが前にズレていく。

 プレッシングの連動のレベルは高く、前に出ていった選手を一人にしないように前から繋がっていく。ラインを越されたら素早く自陣に5-4-1ブロックを形成。相手のマイナスパスに対しては素早くラインを上げ直し、敵陣に押し返す作業をしていく。

 ボックス内の守備に関しては基本的には構えて跳ね返すことができるチームではあるが、ややオープンな状況で安易に飛び込んで入れ替わられる隙があるのは玉に瑕。それでも構えるところとハントしにいくところをメリハリを持ってできるチームだと言えるだろう。

悪癖を引き出すために

 まずはメンバー選考。小菊監督は2回戦、3回戦とJ1のチーム相手にかなり大胆にメンバーを入れ替えてきている。3回戦で川崎と対戦した磐田ほど極端ではないにせよ、ある程度メンバーを入れ替えながらこの試合に臨んでくる可能性はあるだろう。対する川崎も3回戦と同様にリーグ戦とは異なるスカッドで勝負する可能性はあるはずだ。

 メンバーを入れ替えても大きく鳥栖のスタイルは変わらない。低い位置から繋ぎつつ、WBを出口としながら勝負をかけていくという形でくるはず。熊本や宮崎、磐田(川崎戦はそもそも入れ替えすぎ感があるが)と比べると、ルヴァンカップとJ2リーグ戦でのクオリティの差は小さいように思える。

 そうした中で少し気になるのはバックラインだろうか。3バックは特に速い展開においては入れ替えたメンバーの判断が乱れることがちらほら。攻撃的なWBがいる分、ワイドのCBはカバーする範囲がとても広く、そこがバタバタすることが多い。直近の試合では右のCBに入った長澤がクロス対応の失点に絡み、ハーフタイムで交代となっている。

 トランジッションの局面では特にWB-CBのチェーンを切ってのカウンターは有効。サイドからスペースを作れば、中央では鳥栖の弱点である「安易に飛び込んで入れ替わられる」という悪癖を引き出せる可能性がある。

 ポゼッションの観点でも試合のテンポ自体が上がれば鳥栖のパスワークはペースが乱れることが多い。ペースを落ち着かせる預けどころがあまりなく、ワンタッチでのパスワークの連打がポゼッションの基本。パウサ的なアクションも少ないので、精度はきっちりとプレースピードに比例する印象。簡単に言えば、正常にプレーできないテンポでプレスをかけることができればいい。

 ただし、強引なプレスに対しては相手をきっちり見る印象もある。サイドに相手のCHがプレスで流れていくならば、中央に人を降ろして、相手の中盤が穴を開けたスペースを使うという連動の仕方ができるスキルは十分にある。

 中央に起点を作られると横断からスピードアップを許して厄介。鳥栖のWBは基本的にはスペースがあるかどうかで威力が変わってくる。彼らがスペースがある状態で受けられるようなプレス回避ができれば鳥栖のペースになるし、その手前で引っ掛けられるようなプレスをかけられれば川崎のペースになるはず。

 テンポをどちらのチームが味方につけるか。おそらくリーグ戦の主力とは異なるメンバーの先発が予想される中で、両チームの底力が試される一戦になりそうだ。

 

【参考】
transfermarkt(
https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(
https://soccer-db.net/)
Football LAB(
http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(
https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(
https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(
https://www.nikkansports.com/soccer/)

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