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【ベスト32】セネガル

個で押し切る先の詰めの甘さ
グループステージが進んでいくにつれて、厳しい組と楽な組のバラつきが多いことはなんとなく見えてきた感がある。その点では明らかにセネガルはハズレのクジを引いている。
ただ、基本的にはセネガルは状況に抗うことができたようには思う。2連敗中の内容もそうだし、最終節の難しいミッションをクリアしたことも素晴らしかった。
アフリカのチームの中でも平均したタレントの揃い方に関しては抜けており、この点ではモロッコをも凌ぐようなポテンシャルを持っているチームだと思う。特にアタッキングサードにおける1枚相手を剥がすことができる選手たちの手札の豊富さはさすがであり、前線はジョーカーも含めて高いスキルを有していると言える。
タフな展開の中でも前の選手たちが反転しながら加速するきっかけを作れるというのは脅威だし、ミドルゾーンから豪快にシュートを叩き込める力を持っている。劣勢の状態の中でも何かを捻り出すことができる個々の能力は明らかに高い。
気になったのは細かいところに感じる緩さだろうか。前線が強引に反転できるので、特にフリーにする仕組みをビルドアップで頑張ろうということもない。
それがある意味で顕著になったのがイラク戦。結果的に大量得点で突破を決めることができたけども、試合序盤数分で得た数的有利をなかなか展開に落とし込むことができず。ただし、結局はミドルシュートをバッコンバッコン叩き込んで5得点という形で問題はない。このイラク戦の勝ち方こそセネガル!という感じ。多分11人相手でも4-0で勝つだろうなという内容で10人相手に5-0で勝ったのがイラク戦である。
反対にその緻密さのなさが格上撃破の障害になっていた感。後方のCHのビルドアップの簡単なミスやクリバリのわずかなズレがあっさりと失点につながっている。
ベルギー戦は明らかに匂いのないところからの失点で簡単に主導権を失い、あっさりと勝利を献上してしまった感があった。これが現状のセネガルの弱さ。ベスト16やベスト8のチームなら普通にやってほしいなというところでつまらないことで引っかかってしまうことが課題になるだろう。
スケールの大きさをそのまま落とし込めれば、アフリカでもモロッコと並ぶ存在になれる。けども、現状でこの大会においてモロッコの後塵を拝した意味もなんとなくわかる。そんな大会だった。
Pick up player:イスマイラ・サール
グリグリっと進んでいっていつの間にかゴールにボールを押し込む。プレミアで見られた強引さと得点能力を感じることができた本大会だった。
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【ベスト32】ボスニア・ヘルツェゴビナ

若きアタッカー陣が光になるか
イタリアを撃破し、かなり重厚なストーリーから本大会にたどり着いたボスニア・ヘルツェゴビナ。他のグループにも助けられながら、なんとかグループステージを突破することはできたが、ノックアウトラウンドでは力不足を露呈した大会だったと言えるだろう。
そもそも、グループステージから綱渡りの連続。全体的にプレスの機動力が足りておらず、マンツーで前に出ていく形から相手を乱すことができなかったのがスイス戦。この時点で追いかける状況に入ってしまうと厳しいのは明らか。ボールを取り返す力は明らかに足りていない。
逆に先制点を取ることができたカナダ戦は得意な空中戦でアバウトな形での防衛というもっともいいルートに入っていった感がある。ハマる展開、ハマらない展開は明らかに存在しているタイプのチーム。
ただ、最終的なアメリカ戦は展開的には得意なゴリゴリのブロックからのファストブレイクを狙っていく形に入ったものの、細かいポジション取りからブロックを崩すきっかけを作られてしまい、好きなように攻略を許してしまった感がある。そういう意味でノックアウトラウンドは本当の意味でこのチームの天井を感じたところでもある。
希望の光となったのは鋭さを見せたサイドアタッカー陣だろう。前線のサイドに輝く個人の力を見せることができたのは今大会の収穫。
その筆頭がこの夏にステップアップの噂が取り沙汰されるアライベコヴィッチだろう。カタール戦で見せたカットインからのシュートはグループステージの中でも有数の素晴らしい一撃である。
展開を選ぶチームであることは確かではあるが、そのルートを尖らせる未来は想定できる。ブロック守備の強度を高め、カウンターからこうしたアタッカーを生かしたファストブレイクというスタイルが確立されれば、安定してこのラウンドは狙うことができるはずだ。新しい武器と従来の強みの融合ができれば今後は面白いチームになっていく可能性も秘めている。
Pick up player:エディン・ゼコ
本来はイタリア戦で担当するはずでここにあてがわれたであろう北川さんによって豆知識が披露されていた。朝起きて体が痛いとか。
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【ベスト32】オーストリア

オーソドックスの中で問われる耐久性
グループステージでは大立ち回りをして一躍時のチームとなったオーストリア。カライジッチの大立ち回りはプレミアリーグウォッチャーとしては非常に感慨深いものだった。
ただ、この感動的であり話題性もたっぷりだった90分のドロー以外に何かを残すことができたか?と言われると今大会のオーストリアは難しいところでもある。
開幕節のヨルダン戦の快勝は見事であったし、これでグループステージ突破にはだいぶ有利な立場になったことは確か。だけども、やはり本大会の相手としてはクオリティが物足りなかったのも明らかであり、セットプレーから余裕でこじ開けることができるチーム相手の勝利が唯一の勝利ということになると手放しで喜ぶことは難しい。
特に格上と戦うこととなった2つの試合においてはかなり無抵抗感があった。スペインとアルゼンチンとの試合においてはどちらもまずはブロックを構えるところからジリジリとした展開を生み出していきたいところだったが、共に前半のうちに決壊してしまう。
アルゼンチン戦ではザビッツァーのプレスからズレを作られてしまい、オーストリアから見て左サイド側から簡単に進撃を許してしまう。スペイン戦ではWGがいない相手に対して、サイドの三人称攻撃から延々と振り回される格好となった。
こういうチームに対して、戦術の耐久性に欠けてしまい、終盤に失点を喫してしまいました!ということであれば、まぁそういうこともあるのかなという感じではあるけども、1つ目で出している手札のクオリティ不足を早々に咎められている感もあった。時間軸を抜きにしても、物足りない守備ブロックしか組めなかったのは反省点だと言えるだろう。
攻撃面に関しては従来の直線的なスピードの付け方に加えて、低い位置からのキャリーやビルドアップにおけるズレを作ることができるライマーの存在感が光っている。前線のタワー役をこなすことができるアルナウトビッチも健在ではあるけども、ミドルゾーンからアタッキングサードに入っていくところの武器はもう少し手札が欲しいところでもある。
それでも本大会でグループステージを突破していることは評価しないといけないだろう。欧州中堅国は特定のスター選手がいなくなることによって一気に成績が低迷することがある。オーストリアもスターのピークの年齢と照らし合わせると、この大会は少しピークがズレているところはあるが、最低限のところは持ってきたなという感じはする大会だった。
Pick up player:コンラート・ライマー
強豪クラブチームで培ったことを代表で放り込まれていきなり発揮するといえばストライカーかウィンガーのイメージだったのだけども、ゲームメイク型のSBも該当しそうだなと思った。
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【ベスト32】クロアチア

伝統芸能を引き継いでいけるのか
前回大会を見ればこのチームは死ぬまでは死なない!というのは明らか。平均の年齢層が高いこともあり、グループステージは「まぁ結果的に突破できればOK」という温度感でくるだろうというのは想像がついたところでもあった。しかしながら、過去の大会に比べれば大人しいまま決勝トーナメントを去ることになってしまったのもまた確かだろう。
基本的には過去の大会と仕組みは同じ。ブロゾビッチこそすでにいないが、黄金世代と言われる中盤が自由なポジショニングで相手のプレスを引き出し、ズレたところに差し込みながら前進していくというのが彼らのスタンス。
モドリッチ、コバチッチという大駒を罠に使えば、罠に使っていない方の大駒やセンターラインのカラーが強い2列目がインサイドに起点を作ってガンガン進んでいく。最後はサイドに展開してのクロス。ボックス内ではペリシッチの空中戦の強さが光っており、ここはこの大会でも明らかに健在なところではあった。
しかし、さすがに中盤CHの大駒たちの影響力は下がってきた感。スキルが落ちたという感じはしないのだけども、全体的にボールに関与する量が減ってしまったかなという寂しさはある。ボールを触ってナンボの彼らを経由しない攻撃も少しずつ増えており、この辺りも変化点を感じる部分でもある。
ただし、プレスを回避して落ち着いて試合を進めるという点に関しては彼らの影響力は展開。特に試合を動かすことが得意ではないグループKの面々の中ではこの安定感が試合を作る基盤になったと言えるだろう。ノックアウトラウンドでもビルドアップの仕組み変化やいざという時のプレスなど、地力の強さは三重戦いでもある。
サイドのシンプルな追い越すアクションからのクロスというのがこの大会が見られた新しい得点パターン。苦しみながら目の前の解決策をなんとか捻り出したという点ではここに帰結することができたことは評価できるだろう。
ただ、今後を見据えたときにシンプルなサイドアタック+クロスで飯を食っていけるか?という点は微妙なところ。個人で2枚を引きつけられるサイドアタッカーもいないし、インサイドも高さのあるFWはいるが、得点力が抜群の大エースはいない。
基本的にはその得点パターンはミドルゾーンで穴を開けるようなCHの伝統芸能を引き継いでこそだと思う。モドリッチ、コバチッチの代表キャリアがどうなるかはわからないが、彼らが紡いできた伝統的な優位を継承できるかどうかが今後のクロアチアの命運を握るのではないか。
Pick up player:ドミニク・リヴァコヴィッチ
W杯以外で名前を見かけないけど、W杯で見るたびにすごいというオチョア枠になりつつある人。
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【ベスト32】アルジェリア

インサイドのパスワークを最大化したい
オーストリアと同じく、グループステージ第3節の偽デスマッチ(であり結果的に死人が出なかっただけの本物のデスマッチ)が一番の見どころとなった感がある。オーストリアもそうだけども、ヨルダンとアルゼンチンと同居するグループはちょっと現在地が分かりにくかった感がある。第3節はあまりにも特殊環境すぎたので。
大外をSBに任せつつ、インサイドには多くの選手が絞りながらパスのリンク先となることで、相手の守備基準を乱すのが基本的なプラン。例のデスマッチにおけるマフレズの3点目のように、縦パスをポンポンとゾーンの中から背後に繋いで、一気に裏を取るところまで辿り着くことができれば理想的なのだろう。
全体的に降りるアクション重視のチームあるあるとしては降りすぎてしまって、背後を取る役がいないというケースがあるのだけども、アルジェリアに関してはそこのバランスはそこまで悪くなかったように思う。トップのマサが降りるアクションをすることが多かったことを周りがうまくカバーしていたように見えた。
しかしながら、アルゼンチンやスイスという実力のあるチームにはきっちりと負けを突きつけられてしまった感がある。この2試合はいずれもハイプレスでギアを入れることができず。特にスイス戦はかなりひっくり返されてしまうケースも。縦に速い展開からスピーディーに自陣に入り込まれる形でピンチを迎えていた。
アルゼンチン戦で気になったのは奪った直後のパスの精度。このタイプのチームであれば、多少撤退を強いられる展開の中で、プレスの回避を身につけておきたさはある。この試合では脱出どころか、カウンタープレスで致死性のピンチを迎えるシーンがあったくらいだ。
保持で主導権を握りたい仕組みを作っているチームではあるが、プレスがかかった時のパスワークやボールを奪い返すアクションが足枷となり、自分たちの強みであるインサイドにポイントを作る形はあまり最大化ができなかった印象。無理が効くような前線もいない分、理屈で走らなければいけない状況なのは同情の余地もあるが、結局のところは与えられた手札で勝負しなければいけない代表戦ならば、突き詰めることで対抗をしなければいけない。
インサイドでポイントを作る形を最大化するための土台づくり。それができるかが次回大会のテーマになるだろう。
Pick up player:リヤド・マフレズ
「決めるしかないじゃん!」と言いながら切り返して右足はあなた比では冷静すぎませんかと言いたいです。
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【ベスト32】オーストラリア

縦に速い攻撃の下準備ができるかどうか
初戦でトルコを下し、勢いに乗ったグループステージは見事に突破。第3節ではオーストリアとアルジェリアが達成できなかった「友好的な協定」にパラグアイとなんとか辿り着き、揃ってノックアウト進出を決めた。日本が早々に散ったことでアジア最後の砦としてエジプトに挑むが、最終的には屈してしまう格好となった。
トルコ戦での内容は個人的には目を見張るものがあった。特にバックラインにおいてCBが幅を取りながら相手の陣形の間延びを誘発するようなアプローチをとったことで、ロングボールの効果がアップ。ホルダーに十分なプレスの圧力をかけることができていないトルコを見事に手玉に取り、ファストブレイクからチャンスを作り続けた。伝統的な持ち味である縦に速い展開を補強するようなプレス回避やビルドアップの枚数調整を見せたトルコ戦はこの大会のオーストラリアの真骨頂だと言えるだろう。
逆に非保持における内容は個人的には物足りなさが勝った。アメリカ戦では5レーンを埋めるようなブロックを組むのだけども、細かい立ち位置の調整が上手いアメリカを捕まえられるようで捕まえられないという状況が続くことに。非保持での余裕のなさは保持にも伝播し、タメが効かない状況でロングボールを蹴ってしまい、陣地回復もままならない展開に追い込まれてしまった。
ノックアウトラウンドのエジプト戦では逆に前に出ていくプレスの機能不全が目立つ。ワンサイドカットを狙うように陣形をずらして圧力をかけていきたいところなのだけども、エジプトのCHへのケアが甘すぎてしまったことで、逆サイドへの脱出を許してしまった場面も。
保持でのターン制バトルで後手を踏んでしまった試合だけに、オーストラリアの立場であれば非保持からアクセントをつけたかったのだけども、それができなかったのがこの試合の反省点だと言えるだろう。それでもPKまでは持ち込むことができていたのだけども。
イランクンダがエースに君臨しているように、前線はパワーよりもスピード!という風にモデルチェンジ気味な分、自陣側で手数をかける擬似カウンターのような縦に速い攻撃ができるかどうかはポイントになるだろう。尖っている形に繋げる展開にイランクンダの足やボスやベビッチといったWBの攻め上がりが効くうちに辿り着ければ、スペースがある相手に対してはかなりやれる可能性を見せた大会だったのではないか。
Pick up player:ハリー・サウター
パワー重視という意味でオーストラリアらしさを残すのはまさにこの人という感じ。オウンゴールにはなったが、パワーのあるセットプレーでの攻撃参加でゴールを呼び込んだ。
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【ベスト32】カーボベルデ

W杯を堪能させてくれてありがとう
今大会におけるカルトヒーロー枠。アップセットの少ない大会の中で彼らが一番アンダードッグ好きのサッカーファンを沸かせたと言っていいのではないか。
グループステージは3試合とも引き分け。アルゼンチン戦でも延長まで持ち込んだということは少なくとも「90分で負けなかったチーム」ということになる。スペインもウルグアイもアルゼンチンも彼らのブロックを攻略しきることができなかった。
基本的には受ける時間が長くなるのだけども、それ以外の時間を作ることでローブロックで耐える時間を減らしていくという設計になっているのが彼らの特徴だろう。前線のリヴラメントに合わせてプレッシングにいくなど、ラインを上げようとする動きには積極的。1トップの選手を孤独にしないように後方も呼応したのは立派だった。
さらに保持時の振る舞いも見事。4バックベースの相手に対して、対角のパスをつけながら手薄になったサイドから前進。SHが高い位置に出てきた動き(とそれに合わせてボールサイドにスライドする2,3列目)を嘲笑うかのような動きから一気に前に進んでいく形は見事。縦に速いカウンターで轟沈させるイメージはなかったが、相手を押し下げる時間をきっちりと作るというミッションは達成することができていた。
そのうえで、引いた守備ができるということが上に乗っかってくる。インスタでのしあがったボジーニャやピニ、ディネイのCBを中心とした体を投げ出す守備は文字通り最後の砦。保持やプレスのラインアップといった他の要素があって、最後に体を張る仕事ができるというのがミソなのだろう。喋れるからこそリアクション芸も楽しめる芸人みたいな。特にアルゼンチン戦の勇敢な姿は多くの人の心を打った。
あえて、注文をつけるところを探すとすれば、直線的にゴールに迫るシーンをどこまで増やすことができるかだろう。ロペス・カブラルのミドルシュートは感動的ではあったが、アルゼンチン戦での2得点という結果は得ることができたチャンスと比較すると、かなり上振れも上振れという感じ。2つとも相当高いシューターの技術に依存しており、チャンスメイクのところは突き詰める要素はある。
だが、そういったことは瑣末なことだろう。国民を沸かせ、中立のファンを虜にする。W杯で一番盛り上がる展開を作ったのは紛れもなく彼ら。素晴らしいW杯を堪能させてくれてサッカーファンとして感謝を述べたくなるようなパフォーマンスだった。
Pick up player:ボジーニャ
どの試合でも守護神としての安心感は抜群。不惑の無職として存分に暴れ回り、多くの観客を沸かせた。
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【ベスト32】ガーナ

静的な状況に抵抗することができない
グループLという後半組だった恩恵を受けて、第3節を残した時点ですでにグループステージの突破は確定。余裕を持ってノックアウトラウンドに臨むことができたが、コロンビア相手に敗退に追い込まれてしまう。
基本的には静的に盤面を制御することに力点を置いているのが今大会のガーナだった。特に非保持の場面ではその傾向が顕著。4-5-1のミドルブロックを組みながら、相手のバックラインには強引なプレスをかけることはしない。相手にセンターラインをかち割られないことが優先事項ということになる。
一番このスタンスが効いたのはイングランド戦ということになるだろう。ひたすらインサイドを固めることで自陣ブロックを整え続け、イングランドの攻撃を耐え忍ぶことに成功。魔術師の力も借りながらケインを抑え込んでみせた。
攻撃においては基本的にはサイドの裏にスペースを作りながらファストブレイクに進んでいくのが基本線。前線のアタッカーのスピードを生かして、推進力を出していく。
しかしながら、大エースと言っていいセメンヨをどう使いたいのか?というところはやや迷子だった感じ。サイドでの仕掛けを任せてみればインサイドでの決め手に欠けるし、ボックス内に置いてみても今度はサイドからボックス内にボールを届けることができない。
結局のところ、セメンヨがいないところが穴になるという状況を覆せないのがガーナの弱みということになるだろう。堅実ではあるけども、怖さを出すことができない状況は大会を通して見られたところでもある。
非保持においても4-5-1から4-4-2のハイプレスにシフトした時に試合を強引に動かすアクションを仕掛けられないのが辛いところ。コロンビア戦は最終的には1-0という1点差決着だったが、試合終盤はガーナが追いつくかもしれないとは到底思えない雰囲気で、コロンビアの勝ち抜けが確定しているように見えた。
トーマスやセメンヨという大駒をどのように活かすかの設計があまりにも見えてこなかったガーナ。戦績自体は極端に悪くはないけども、目の前の状況に抵抗できない敗退の仕方はあまりにも寂しいものだった。
Pick up player:アントワーヌ・セメンヨ
チームを替えてフル出場した後に代表でもフル稼働。1年間お疲れ様でした。
ここまでの道のり

続く。
